前回号の続きです。
〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。

■着眼点21:画像や紙の媒体から動画(音声)媒体への急激
なパラダイムシフトへの対応を!

画像や紙の媒体から動画(音声)媒体への急激なパラダイムシ
フトが始まっています。ホームページ・ブログやツイッターが
ユーチューブに、紙のカタログが動画のカタログに、書籍がリ
スニングブックに、社員やアルバイトの採用告知がホームペー
ジ上の画像から動画の案内に、教育用のマニュアルが紙から動
画に、ライブの教育セミナーがオンラインセミナーに…急激に
変わり始めています。
画像や紙の情報に比べて、動画の情報はその情報量が圧倒的に
勝ることは以前からわかっていましたが、近年これを実現する
ためのインフラが整備されたことが主な理由です。
※動画を作る仕事の需要が急増しそうです。

●あるメーカーは、毎年更新している商品カタログに加えて動
画を付加しました。商品のコンセプトや主力商品の特徴などを
動画に仕上げて、カタログと共に顧客に提供しています。カタ
ログだけでは十分伝えきれなかった商品の良さを、短い動画の
ダイジェスト版で広報できています。カタログ+動画、この組
み合わせがお勧めです。

●某飲食企業は、新規のアルバイト向けの導入教育用動画を制
作しました。それまでアルバイトの教育は都度店長が対面で行
っていましたが、動画を準備したことで、アルバイトの導入教
育の80%が自動化できたそうです。アルバイトの導入訓練に費
やしていた店長の実働時間を大きく削減できているようです。

※参考:動画の進化版であるVRの現時点の主要なマーケットは
教育分野です。ウォルマート・ケンタッキーフライドチキン
(KFC)、東日本旅客鉄道(JR東日本)等が実際に活用してい
ます。
コスト削減になる、リアルな体験感を得られること等がそのメ
リットと言われています。VRではなく、普通の動画でも十分有
益ですのでご検討ください。

※参考:〔出典:ウィキペディア(Wikipedia)〕
『VR・バーチャル・リアリティ(英: virtual reality)とは、
現物・実物(オリジナル)ではないが機能としての本質は同じ
であるような環境を、ユーザーの五感を含む感覚を刺激するこ
とにより理工学的に作り出す技術およびその体系。略語として
VRとも。日本語では「人工現実感」あるいは「仮想現実」と訳
される(#「仮想現実」という訳語について)。古くは小説や
絵画、演劇やテレビなども、程度の差こそあれVRとしての機能
を有している。』

◆半数以上の人が、買い物前に動画を探す!
Criteo社HPから引用させていただきました。
https://www.criteo.com/jp/company/
『Criteoが予測したとおり、2018年は動画広告市場が驚くべき
成長を遂げ、今や動画広告は最もエンゲージメント効果の高い
マーケティングフォーマットとなっています。その背景として、
スマートフォンで動画を視聴する習慣が国や地域、世代を超え
て一気に定着しつつあることが挙げられます。Googleの調査で
は、「買い物の前に動画を探す」と回答した人は全体の50%超。
YouTubeで商品やサービスの使い方を説明する、いわゆる「ハ
ウツー動画」の検索数は前年比70%も増えていることが明らか
になりました。ちなみに、ハウツー動画で特に人気の高い分野
は、日曜大工(DIY)、美容、そして料理でした。さらにGoogle
は、約53%のスマホユーザが、サイトやアプリにハウツー動画
を用意している企業に対して「好感が持てる」と回答したとい
う調査結果も明らかにしています。』

◎画像や紙の媒体から動画(音声)媒体への急激なパラダイム
シフトが始まっています。貴社の経営にも織り込んでください。

中小企業における財務の強化方法についてシリーズでお伝えし
ております。第1回目は、「試算表」を作成することの重要性
を、続く第2回目は、「資金繰り表」を作成することの重要性
をお伝えしました。3回目となる今回は、「中小企業が実践す
べき財務戦略」について解説致します。

試算表や資金繰り表は、それ自体は単なるデータであり、財務
に関する明確な指針を持って初めて価値あるものに変わります。
弊所では、「手元キャッシュをより多く持つ」ことを、中小企
業の財務指針として推奨しています。

手元キャッシュを厚くする主な理由は、「キャッシュが切れな
い限り倒産することはない。」、「キャッシュに余裕があれば
不測の事態が起きても落ち着いて対処できる。」「キャッシュ
があれば千載一遇のビジネスチャンスを逃さない。」ためです。
経営の目的を達成するために、キャッシュは絶対に欠かせない
要素のひとつです。

しかし、「元々潤沢な自己資金を持っている。」もしくは、
「毎月キャッシュが余るほど大きな利益を上げている。」ので
なければ、そう簡単に手元キャッシュを厚くすることはできま
せん。手元キャッシュを増やす最も現実的な方法は、「借入を
最大限活用する。」ことです。

借入を嫌う経営者も多いですが、そこには、困った時だけ金融
機関に頼れば良いという錯覚があります。金融機関はこちらの
都合で融資をしてくれません。不測の事態が起きた時、千載一
遇のビジネスチャンスに出会った時、都合よく融資を受けられ
るとは限らないのです。

中小企業の金融機関との正しいお付き合いの仕方は、自社のタ
イミングで融資を受けにいくのではなく、金融機関側のタイミ
ングで融資を受けて手元にキャッシュを置き、必要な時にその
キャッシュを使うというのが正解です。今すぐ必要でない資金
を借りるデメリットは余分な金利を払うことですが、いざとい
う時に融資を受けられないリスクに比べれば小さな問題です。
借入が増えると財務内容が悪くなると考える方もいらっしゃい
ますが、借入と同時にキャッシュも増えますので、実質的な借
入額が増える訳ではありません。

「借入を活用して手元キャッシュをより多く持つ。」ことの重
要性にご賛同いただけたならば、次は、「どうすれば金融機関
から最大限の融資を受けられるか。」という課題にお気づきに
なるのではないでしょうか。金融機関から最大限の融資を受け
るためには、自社の財務状況を定期的に金融機関に開示し、融
資が可能であれば、いつでも提案を持ってきてもらえる関係を
構築する必要があります。

試算表や資金繰り表は金融機関とのコミュニケーションツール
です。試算表や資金繰り表の提出なしに金融機関と円滑な関係
を構築することは出来ませんので、まずは、毎月しっかりと作
成しましょう。さらに、「キャッシュをより多く持つ。」とい
う財務指針も金融機関と共有出来れば、財務はより強固なもの
になります。

前々回号の続きです。
〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。

■着眼点20:自社の広報媒体(主に動画)と自社のコミュニ
ティーの構築を!

●昔は、DMやチラシを主な告知媒体として使っていました。
店舗ビジネスでは、これらを使って来店を促し、ポイントカー
ドを配布して固定客化を狙っていました。昔々の販促・固定客
化の王道です。時に固定客限定のイベント等を行っていました。

●今は、ホームページや文章・画像を使ったSNSを活用しなが
ら、自社の告知を行っています。また、ネット販売は、大手販
売プラットフォームに出店して行っています。自社独自で顧客
にリーチしにくいからです。

●今後は、各社が自社の広報媒体(主に動画)を持ち情報配信
を行うことで、直接顧客にアプローチするようになります。さ
らに、各社が自社のコミュニティー(自社のビジネスオンライ
ンサロン=ファンクラブ)を運営するようになります。ネット
販売においても、自社が直接顧客に販売するようになり(D2C
モデル)、大手のプラットフォーマー(B2B2Cモデル)を経
由して販売する比率が下がります。
情報配信力とITリテラシーの高い企業は、エンドユーザーを囲
い込み、自社の商品やサービスを直接販売するようになります。
代理店や、ネット上での大手のプラットフォーマーをも中抜き
できる社会構造がついに出来上がりました。

◎エンドユーザーがスマホという極めて高機能な情報受信媒体
を標準装備しています。また、発信者から受信者(エンドユー
ザー)へ届けるためのインフラも完璧に整備されました。
このような環境に今我々は遭遇しています。この環境に適合す
るのか無視するのか?10年後の未来が大きく変わります。

◆我々が取り組むべきことは以下です。
1.尖った商品やサービスを開発する。
2.自社の情報配信チャンネル(動画を使った自社TVのような
もの※ユーチューブが現実的です。)を整備して情報配信
を始める。
3.顧客及び顧客候補を囲い込む自社のビジネスオンラインサ
ロン(自社のファンクラブ)を開設して囲い込む。

是非ご検討ください。

前回のメールマガジンでは、財務管理の強化は試算表の作成か
ら始まることをお伝えしました。しかし、試算表だけ作成すれ
ば十分かと問われると、そうではありません。試算表にはキャ
ッシュベースの収支が分からないというウィークポイントがあ
ります。

赤字になっても即倒産はしませんが、資金が底をつくと黒字で
も倒産します。そういう意味では、利益管理よりも資金繰り管
理の方が重要です。そして、資金繰りの管理を行うツールが
「資金繰り表」になります。資金繰り表は、毎月の入金額と支
出額を項目ごとにまとめた単純な表ですが、財務管理にとても
役立ちます。

殆どの社長様が何らかの資金繰り表を作成していると思います。
実際に表を作成していなくても、頭の中にはおおよその入金額
と支出額が入っているはずです。ただ、残念なことに今月もし
くは来月、といった短い期間の資金繰り状況しか把握できてい
ないのが実態ではないでしょうか。

短期間の資金繰り計画しか立てていないと、「お金が足りない
!」という事態が1か月ほど前にしか分からないということに
なります。1か月という時間は、資金調達を行うには決して十
分な時間ではありません。経営者としての他の大切な業務を削
ってでも資金調達に走り回らなくてはならなくなります。行き
当たりばったりの財務活動です。

計画的に財務活動を行うために実践していただきたいのは、向
こう1年間の「資金繰り計画」の作成です。1年程度先までの
資金繰り計画を立て、資金の流れを予測しながら、資金調達や
設備投資の計画を立てます。1年先の売上など分からないとい
う声もお聞きしますが、向こう1年間の「資金繰り計画」とあ
わせて、過去1年間の「資金繰り実績」も作成してみてくださ
い。過去の売上の動きから未来の売上の動きを何となく予測す
ることができるかもしれません。

財務管理の最大の目的は、「資金を切らさないこと」です。試
算表で利益を管理しながら、自社の資金調達力を高め、資金繰
り計画を立てて計画的に資金調達や設備投資を行えば、資金に
慌てることなく落ち着いて経営に専念できます。

新年あけましておめでとうございます。
令和2年、オリンピックイヤーの幕開けです。今年も人生を楽
しみながらも、ビジネスに真摯に向き合っていきましょう。

年初に当たって、もう一度、経営の基本指針について言及させ
ていただきます。一つの考え方としてご確認ください。

■1:無駄の少ない「Simple」な経営を目指してください。

余計なものをそぎ落とし、密度の濃い「Simple」な経営体に生
まれ変わりましょう。以下の仮説を持っています。
『日本の企業は売上高確保、増収(売上増)にこだわり過ぎて
います。何が何でも売上高を確保しようとすると、売上高を確
保するために多くの犠牲を払うことになります。利益を犠牲に
した安易な値引きや安い値決めを招きます。利益に見合わない
過大な広告コストを支払う羽目になります。採算を度外視した
幅広い品ぞろえや長時間営業を行うようになります。顧客の過
度な要求を受け入れてしまいます。売上至上主義は、分散症候
群や安売り症候群を招く原因のひとつです。脱・売上至上主義、
減収(売上減)を容認する経営に移行してください。』

売上高はいくらか?社員数は何人か?事務所は大きいか?立派
か?…事業体の良し悪しをこのような基準で判断するのではな
く、利益はいくらか?…この単純な尺度で図る発想も重要です。
同じ利益なら、売上は小さい方が、社員数は少ない方が、事務
所は狭い方がよい…こんな考え方もあるはずです。

■2:高収益「Profitable」な企業作りを目指してください。

売れた時には、大きな利益を出せる収益構造を当初から設計し
ましょう。高めの粗利益率の設定、高めの値付けを心掛けてく
ださい。値決めを外すなら高めに外してください。ビジネスと
して完成した時点での営業利益率は20%以上で設計してくだ
さい。安売り戦略は、経営の難易度を高め、事業体の創造力を
奪い去る原因になります。

■3:手持ち資金を潤沢「Ample」に維持してください。

資金余力は企業経営の余裕代、時間を提供してくれます。財務
機能を持ってください。資金は可能な限り潤沢に持ち続けまし
ょう。借入れの金利負担よりも、資金に困るリスクの方がはる
かに深刻であることを認識してください。また、借入れのタイ
ミングは、自社が資金を必要とするタイミング(借り手の都合)
ではなく、金融機関が融資できるタイミング(貸し手の論理)
に沿うことが重要です。総じて貸し手の方が強いからです。
資金余力がもたらす経営者の心の余裕と、増加分の金利負担を、
天秤にかけて比較してください。

※当事務所が提供する【財務部長の代行業務】の導入を検討し
てください。

■4:変化に対応できる柔軟性「Flexible」のある企業体を維
持してください。

計画のずれを想定した経営を行ってください。計画(売上の達
成)が遅れることを想定しながら経営してください。「コント
ロールできない売上を、コントロールできる売上以外の経費の
執行で調整する」、これが経営管理です。経費の執行をワンテ
ンポ遅らせる…これが不透明な時代に、企業体力が十分でない
事業体が選択すべき経営のコツです。また、遅れを許容するた
めの資金余力を持てる財務戦略が重要です。

■5:経営判断を明確「Clearly」にしてください。

感覚に頼らず、数字を基準にした論理的な経営を行ってくださ
い。曖昧な経営判断、お人好しな対応を止めましょう。経営は、
感覚や概念ではなく、数字で管理してください。感覚や概念を
基準に考えると、判断が曖昧になりがちです。数字基準での判
断は、その判断の精度を各段に向上させます。経営が締まりま
す。

◎経営の判断基準は何か?永遠のテーマです。 経営の判断基
準は無限にあります。逆にも真あり、敢えて真逆を攻めること
で成功することもあります。それでも、王道をお薦めいたしま
す。王道とは、多くの偉人が語り続けた経営の道です。上記の
方針は、偉人が語る経営の道に近似しているはずです。当然で
す、偉人の言葉を借りているからです。経営者の皆さま方が、
理詰めで考えて、腑に落ちた部分については、今後の指針とし
て、深く、深く…心に刻んでください。

本年度、皆さま方の更なるご発展とご健勝を心より祈念いたし
ます。引き続きよろしくお願いします。

感謝・合掌

殆どの中小企業が財務管理に改善の余地があると感じます。
財務管理が弱いと、自社の財務状況を金融機関に正確かつタイ
ムリーに伝えられないため、本来融資を受けられる業績であっ
ても、融資を断られる場合があります。融資をスムーズに受け
られなければ、成長の機会を逃したり、資金不足に陥ったりし
ますので、財務管理は強い方が安心です。

財務管理強化の第一歩はどんぶり勘定から脱却することです。
通帳の残高を見ながら感覚的に経営するのではなく、財務数値
に基づいて経営判断を行った方が、より正確な経営判断を下す
ことができます。正確な財務数値を把握するために、まずは月
次試算表の作成から始めましょう。試算表を見れば、キャッシ
ュの動きだけでは分からない「利益」と「資産・負債」の状況
が分かります。

どんぶり勘定が引き起こす代表的な事例は以下となります。

■ 実は赤字だが資金繰りが回っているため気がつかない。
本当は赤字に気づいているのかもしれませんが、赤字を直視し
ないことによって対策が遅れます。赤字を改善する努力を行わ
ず、借入で資金繰りをごまかすことを優先し続けると、必ず最
後に資金が行き詰ります。

■ 無駄な資金繰りに時間を費やしている。
取引条件によっては黒字でも資金繰りが苦しくなります。黒字
ですので融資を容易に受けることができ、資金繰りの苦労から
も簡単に解放されますが、それに気づかず資金繰りに多大な労
力をかけています。

■ 融資を受けられるタイミングを逃している。
本当によくあるケースですが、6か月前なら融資を受けられた
というケースです。融資はいつでも受けられる訳ではありませ
んので、財務状況をタイムリーに管理し、一番借りやすい時に
借りておくのが鉄則です。資金が必要なのに融資を断られて困
っている企業様の半数は、過去に資金調達のタイミングを逃し
ています。

他にもたくさん事例はございますが、お伝えしたいのは、「試
算表」を毎月作成することの重要性です。試算表は、あらゆる
経営判断を下す根拠となるものですので、財務管理を強化する
ための第一歩として、試算表を毎月作成することからスタート
してください。

前回号の続きです。

〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。

■着眼点19:
ビジネスユーチューブチャンネルの構築を!D2Cへの挑戦!
〔※:D2Cとは、「Direct to Consumer」の略で、”消費者に
対して商品を直接的に販売する仕組み”のことを指します。
すなわち、自社で企画・製造した商品やサービスを、ECサイト
などの自社チャネルで販売するモデルのことです。〕

●IT革命から20年、世の中が加速度的に変わり始めています。
加速度を増しながらです。特にスマホの普及と5Gの商用化は、
その加速度をさらに押し上げることでしょう。過去から積み上
げてきたITビジネスのソリューション同士が融合し、次のステ
ージへ移行しながら全く異次元のサービスへと蛻変(ぜいへん
:蝉の卵が幼虫になり、さなぎになり、羽化して成虫になって
いく様)しています。
例えば、企業が行う情報配信、プロモーション活動についても、
広告代理店経由のマス媒体を使うのではなく、自社のTV局?
ユーチューブチャンネル等を自前で作り、成果を上げることが
できるようになりました。中小企業、個人が多くの実績を出し
ています。
2020年はビジネスユーチューブ元年と言われています。娯楽
や遊びの分野ではなく、ビジネスの分野におけるユーチューブ
が活性化しそうです。中小零細企業、創業者の皆様も、自社、
自分の個人メディア、ビジネスユーチューブチャンネルの構築
をお勧めいたします。研究してください。
□いよいよ年の瀬です。一年を締めくくり、良い新年をお迎え
ください。
来年はもっと積極的に生きましょう。
来年はもっと明るく笑顔で生きましょう。
来年はもっと感謝して生きましょう。
来年はもっとビジネスを成功させましょう。
そして、来年はもっともっと幸せになりましょう。
こんなことを自身が考え、そして、こんなことを考えている人
達とお付き合いしましょう。

こんな決意と共に新しい年を迎えてください。
一年間お世話になりました。感謝・合掌。

2019年3月に金融円滑化法が実質的に終了しました。それまで
金融機関は95%の割合でリスケジュールに応じてきたというデ
ータがありますが、最近はリスケジュールの対応が以前よりも
厳しくなっています。

しかし、説明をしっかりと行い必要性を理解してもらえれば今
でも応じてもらえますし、そもそも新規融資を受けるより容易
です。後ろ向きの話なので相談しにくいという心情は良く分か
りますが、ためらい過ぎると取り返しのつかない事態になりま
すので、資金に不安がある場合はリスケジュールを上手く活用
してください。以下、リスケジュールの注意点です。

■ 余裕を持ってアクションを起こす。
数か月後に銀行の口座が空になることが分かっているにも関わ
らず、安易なリスケジュールは避けたいという気持ちでギリギ
リまで我慢してしまうケースがあります。本当に手元資金が無
くなってからリスケをしても経営改善は望めません。ある程度
の資金を持った状態でアクションを起こしましょう。

手元資金に余裕がある段階で金融機関がリスケジュールに応じ
てくれるのか?という疑問もあるでしょう。しかし、手元資金
がゼロに近い状態で企業経営を行うことなどできません。金融
機関も当然理解していますので、一定の資金を保有することは
認めてくれます。

当事務所が関与しているお客様の事例ですが、年商3億8,000万
円で約2,500万円の資金を保有しているにも関わらず、リスケ
ジュールを継続しています。大きな受注を取った際に材料代や
外注費の先払いに対応しなくてはなりませんので、手元資金が
月商の1か月分程度(約3,000万円)になるまではリスケジュー
ルの対応をお願いするつもりです。

■ 無理な返済をしようとしない。
リスケジュールをすると決めた後、次は返済額をいくらに設定
しましょうかという議論になります。「借入は少しずつでも減
らしたい。」「金融機関に申し訳ない。」という心情から、少
しでも多く返済しようとしてしまいます。例えば、毎月100万
円の返済をしていた場合、「せめて30万円だけでも返済します。」
といった具合です。しかし、会社にとって、この30万円を率先
して返済する合理的なメリットはありません。年間360万円の
資金を返済に充てるよりも、商品の仕入とか、営業マンの雇用
とか、前向きな資金に使う方が、よほど将来に期待が持てます。
中途半端な金額を返しながらズルズルとリスケジュールを継続
するより、返済を一旦止めてしまい、一気に業績回復を狙った
方が金融機関にとっても良いはずです。

リスケジュールは、返済を一時的に止めることで将来のキャッ
シュフローが回復するという前向きな対応策です。金融機関が
納得する経営改善計画を立案し、返済を止めてもらう方が結果
的に迷惑をかけないという信念を持って交渉にあたりましょう。

当事務所では、リスケジュールの対応が厳しくなった現在でも、
返済額0円で応じてもらった実績が多数ございます。
ご相談ください。

前回号の続きです。

〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを
把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやす
く整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現した
ビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を整理いたします。

■着眼点18:
クラウドソーシングを活用して事業を運営する!
正社員を減らす、雇用しない経営!

●フリーランス(個人事業者等)を業務委託先として活用する
インフラが整ってきました。また、当該事業の代表格のランサ
ーズ株式会社様が東証マザーズ市場に上場されました。
(12月16日)
以下ランサーズ様のHPから引用させていただきます。
https://www.lancers.co.jp/

『クラウドソーシング(crowdsourcing)とは、仕事を依頼し
たい企業と仕事を受けたい個人をオンライン上でマッチングす
るウェブサービスです。企業がアウトソーシングをする際に抱
える「予算が限られているので外注コストを抑えたい」「納期
が短く依頼できる外注先がない」「人を介してのやりとりだと
納品物の品質が心配」といった悩みを、企業と実績・スキルの
ある個人を直接つなぐことで解消できるのが、クラウドソーシ
ングのメリットです。Web制作やデザイン、ライティング、シ
ステム開発などの専門スキルの必要な仕事だけでなく、群衆
(crowd)に業務委託(sourcing)するという語源が指すよう
に、データ入力などの大量単純作業を不特定多数の人々に依頼
することでハイスピードに完了することができるため、大企業
からスタートアップ企業まで幅広い活用が広がってきています。
一方、受注者側としても、専門スキルを活かして直接企業から
発注をうけることが可能となり、クラウドソーシングのみで生
計を立てる地方在住のフリーランスや、家事や育児の合間に在
宅ワークを行う主婦など、時間と場所にとらわれない新しい働
き方として注目されています。
クラウドソーシング「ランサーズ」は、日本初・日本最大級の
クラウドソーシングサービスです。実績とスキルのあるデザイ
ナー・エンジニア・ライターが多数登録しているため、安心し
てご利用いただけます。依頼したい仕事に合わせて、依頼方式
をコンペ・プロジェクト・タスク方式から選択でき、コンペ方
式で多くの提案を比較したり、プロジェクト方式で多数の見積
もりから検討することも可能です。是非、「ランサーズ」でク
ラウドソーシングを体験してみてください。』

◆多様な働き方が進むことは、同時に企業経営における多様性
も創出します。悪いことではありません。正規社員または非正
規社員という選択肢の中でのみ企業運営を行うのではなく、企
業の運営の在り方を抜本的に見直す選択肢の一つがフリーラン
スの活用です。

・フリーランスは正社員と比して割高なのか?
・フリーランスは正社員と比して信頼できないのか?
・フリーランスは正社員と比して使い勝手が悪いのか?

これらの疑問に対して解を提供してくれるのが「ランサーズ」
の提供するサービスです。
1.フリーランスに直接発注…Lancers
2.厳選フリーランスを紹介…Lancers Pro
3.常駐ITフリーランスを紹介…Lancers Argent
4.ディレクターへ一括業務委託…Lancers Outsourcing
5.オンラインチームが業務代行…Lancers Assistant
6.社外人材活用ソリューション…Lancers Enterprise

◎経営者は、時短・働き方改革への対応策として、【正社員を
減らす、雇用しない経営】を考えるべきタイミングかも知れま
せん。一方、働く人達は、容易ではありませんが【自分自身の
価値観と市場価値に合った生き方を求められる】ことになりま
す。

◎新規上場(IPO)企業はその多くがルールメーカー、新しい
時流の創造者です。このタイミングでの「ランサーズ」の上場
は、今後の企業のマネージメントに、働く人達の働き方に、新
しいメッセージを投げかけているように感じます。

経営判断、与信判断、節税の判断は、経理の成果物である財務
諸表を基に行います。経理業務は直接収益をあげることはあり
ませんが、決して疎かにしてはいけない業務です。数字の管理
が雑な企業とそうでない企業では、経営成績にも相関関係があ
るように感じます。

■ 経理の目的は利益状況を正確に把握することです。
経理の主な仕事は、企業活動で発生する様々な取引を1円単位
で正確に記録することです。小さな記録の集合体が試算表や決
算書といった財務諸表になります。取引記録の漏れや間違いが
一つでもあれば正しい利益を把握することはできません。経理
の担当者には漫然と業務にあたらせるのではなく、「正しい経
営状況を把握する。」という目的を明確に示す必要があります。

■ あらゆる判断は財務諸表を基に行われます。
経営者、金融機関、税務署等は、それぞれ財務諸表に基づいて
経営に重大な影響を与える判断を下します。お手元にある試算
表や決算書が正確でなければ、その資料を基に下した判断も当
然間違ったものになります。経理はあらゆる判断の基礎となる
重要な業務を担っています。

■ 経理が弱いと資金調達が難しくなります。
「融資を断られた。」というご相談をお受けすることがありま
すが、中には「断られた。」のではなく、「検討しようがなか
った。」というのが正確なケースが多数あります。「試算表を
作成していない。」「不正確な試算表を作成している。」とい
う場合、正確な利益状況が分からないため、金融機関は断る以
前に検討のしようがありません。実際、一度断られた企業様で
も、正確な試算表を作成することで融資を受けられたケースが
あります。中小企業が本来受けられるべき融資を受けられてい
ない要因のひとつは、経理面が弱いことです。

大企業と中小企業では、経理業務に対する取り組み方が大きく
違います。大企業だから経理業務に力を入れているのではなく、
伸びる企業は共通して経理業務(数値管理)を大切にしていま
す。経理業務の質をあげることが、中小企業からの脱却の糸口
になるかもしれません。