金融機関は、財務状況(決算内容)の評価に最も重きを置いています。

しかし、殆どの中小規模企業は、財務状況に何らかの問題を抱えていますので、

結局、財務状況以外の評価も重要になります。

 

◆金融庁が金融庁マニュアル別冊で明示している評価ポイントをご紹介します。

 

<技術力と販売力>

・特許権、実用新案権等の知的財産権を背景とした新規受注契約の状況や見込み

・新商品、サービスの開発や販売の状況を踏まえた今後の事業計画書等

・取扱商品、サービスの業界内での評判を示すマスコミ記事等

・今後の市場規模や業界内シェアの拡大動向等

・販売先や仕入先の状況や評価、同業者との比較に基づく販売条件や仕入条件の優位性

・企業の技術力、販売力に関する中小企業診断士等の評価

 

技術力や販売力は数値化しにくいため、知的財産権、マスコミ、中小企業診断士等、

第三者を通じた客観的な評価が求められています。

また、データによる裏付けや、綿密な計画なども有効です。

 

<経営者と経営努力>

・過去の返済状況等の取引実績

・経営者の経営改善に対する取組み姿勢

・財務諸表などの質の向上への取組み状況

・ISO等の資格取得状況

・人材育成への取組み姿勢

・後継者の存在

・経営者の資質に関する中小企業診断士等の評価

 

経営者と経営努力については、取り組み姿勢が大きな評価ポイントになっています。

取り組み姿勢を明確にすることで、今現在は財務状況に表れていなくても、

将来的には改善されるだろうという期待値で評価してもらえます。

 

いずれの場合も、口頭で担当者に伝えるだけでは不十分です。

決裁者にしっかり伝わるよう、必ず書面にまとめて提出することが大切です。

このような金融機関向け資料の作成にお困りであれば、

弊所の財務部長代行サービスをご活用ください。

…前回号の続きです。併せてご確認ください。

会社(経営)の健康状態を診断してみましょう。

※毎年この時期にお願いしています。

 

◆病名3;前のめり症候群

○会社の実力以上に事業を攻めすぎる、組織を大きくし過ぎる病です。

 

○原因

経営には山と谷があることを知らないことが原因です。

上手く行かないことを想定しない経営者は攻め続けてしまいます。

経営は山で伸ばして谷で固める、山の次に必ずやってくる谷を想定しましょう。

谷を想定しないからこの病にかかるのでしょう。

 

○症状

持ち合わせた経営資源のすべてを出し切って、ぎりぎりの経営を行っています。

ひとつ判断が狂うと、一挙に経営の根幹が揺らぎかねない状況に陥ります。

企業経営においてはどうしてもこのステージを避けられないこともありますが、

可能な限り回避すべきです。

それを恒常的に続けていると、会社も社長も疲れ果ててしまいます。

極めて危険な状況です。早期の治療が必要です。

 

○対策

変化に対応できる柔軟性(Flexible)のある企業体を維持してください。

・事業を攻め過ぎないでください。

・ビジネスモデルを早期に固め過ぎないでください。

・経営の推移を小まめに把握してください。

経営者は事業を前に攻め過ぎる傾向にあります。出来る社長ほど顕著です。

行き過ぎるデメリットは、遅れるデメリットよりもはるかに大きくなります。

少し遅れながら攻めてください。ビジネスモデルも柔軟に変化させてください。

そして、経営状況を常に把握してください。

 

◆病名4;お人好し症候群

○判断が総じて甘く・ゆるくなっています。

 

○原因

胆力の欠落と人の好さが原因です。胆力は長期間、長時間は継続できません。

また、人の好さが災いして、嫌なことを先送りしがちです。

胆力の維持できる範囲内で判断する、嫌なこと、厳しいことを臆さずはっきり口に出す。

これを意識しないと、甘い・ゆるい経営になってしまいます。

 

○症状

一歩間違えると仲良し倶楽部になってしまいます。

企業経営はぴりぴりと張り詰める緊張感の中で行うものです。

一つ一つの判断が生死を分け、どちらかと言うと楽しいことより嫌なこと、

厳しいことが多いはずです。

だから、気を休める時間が必要であり、余暇を求めるのです。

これが逆転している状態が常態化している企業は危険です。

 

○対策

経営判断を明確に(Clearly)にしてください。

・経営判断に『甘さ』『ゆるさ』を持ち込まないでください。

・NOといえる経営者になってください。

・数値(目標、結果)管理を最小単位で徹底してください。

人の好さは、会社に『甘さ』『ゆるさ』を蔓延させ、会社を破滅に導きます。

心に一匹の鬼を持って経営判断を行ってください。

嫌なことに対してもはっきりNOと言える経営者であってください。

また、数値管理を最小単位まで落とし込んでください。

 

■4大疾病を患わないため、治癒するために、

単純で高収益を目指す経営【SP経営】をお勧めします。

【SP(Simple&Profitable)経営 基本方針】

 

■第1条:すべてを単純(Simple)にしてください。

第1項:減らしてください。絞り込んでください。

第2項:自社の強み(ツキ)を探して特化してください。

…経営者は事業の幅を広げ過ぎる傾向にあります。絞ることが重要です。

また、会社の仕組みは自然と複雑になりがちです。単純(Simple)化が必要です。

 

■第2条:高収益(Profitable)な企業作りを目指してください。

第1項:付加価値の向上を目指してください。

第2項:利益管理を徹底してください。

第3項:コストを抑えてください。

第4項:値決めを再考ください。

…事業は付加価値を求め続けることでのみ継続できます。

値決めは重要な経営判断です。安売りは悪です。利益を計り、利益を求めてください。

また、コストは自然に膨らみます。意識して抑え込んでください。

高収益(Profitable)な企業体作りを強く意識してください。

 

■第3条:変化に対応できる柔軟性(Flexible)のある企業体を維持してください。

第1項:事業を攻め過ぎないでください。

第2項:ビジネスモデルを早期に固め過ぎないでください。

第3項:経営の推移を小まめに把握してください。

…経営者は事業を前に攻め過ぎる傾向にあります。

行き過ぎるデメリットは、遅れるデメリットよりもはるかに大きくなります。

少し遅れながら攻めてください。ビジネスモデルも柔軟に変化させてください。

そして、経営状況を常に把握してください。

 

■第4条:経営判断を明確に(Clearly)にしてください。

第1項:経営判断に『甘さ』『ゆるさ』を持ち込まないでください。

第2項:NOと言える経営者になってください。

第3項:数値(目標、結果)管理を最小単位で行ってください。

…人の好さは会社に『甘さ』『ゆるさ』を蔓延させ、会社を破滅に導きます。

心に一匹の鬼を持って経営判断を行ってください。

嫌なことに対してもはっきりNOと言える経営者であってください。

また、数値管理を最小単位まで落とし込んでください。

日本政策金融公庫が資本性ローンの取り扱いを開始してから久しくなります。

「既に利用している。」「商品名は知っている。」といった経営者様も多いと思いますが、

「資本性ローンを知らない。」「上手な活用方法を知りたい。」といった経営者様も

まだまだいらっしゃるようです。

資本性ローンの特徴は以下となります。

 

◆特徴その1

・返済方法は、5年超15年以内の期日一括返済です。

約定返済のない長期借入ですので、当初は赤字が見込まれる新規事業での利用や、

経営改善の途上にあり、約定返済額を増やしたくない企業の利用が最適です。

 

◆特徴その2

・無担保、無保証です。

また、仮に会社が倒産した場合、当該ローンは他の債務に劣後します。

他の金融機関の融資判断に悪い影響を与えない借入です。

 

◆特徴その3

・業績に応じて0%代から6%代まで金利が変動します。

業績が悪ければ金利が低く、業績が良ければ高くなります。ある種、配当の様です。

金利として考えると6%代は高いように思えますが、配当コストと考えると許容範囲です。

 

◆特徴その4

・金融検査上は自己資本とみなされる借入です。債務超過に陥っている企業が、

債務超過額以上の資本性ローンを借り入れた場合、瞬時に債務超過が解消したとみなされます。

 

経営改善の途上にある企業が資本性ローンを活用する最大のメリットは「特徴4」です。

足元のキャッシュフローが回復しているにも関わらず、過去の赤字による債務超過がネックとなり、

民間の金融機関から融資を受けられない状況にある場合、

資本性ローンを活用して債務超過を解消すれば、民間の金融機関も融資をしやすくなります。

是非、資本性ローンの活用についてご相談ください。

会社(経営)の健康状態を診断してみましょう。

※毎年この時期にお願いしています。

人間には病気を確認する健康診断と、病気を治療する医療の仕組みがあります。

一方、会社に同様の仕組みはありません。病気になっても気付かず、治療することもできません。

そもそも会社の患う病と言う概念すらありません。企業の病と治療法について検証してみましょう。

 

■企業の患う代表的な病は、以下の4つです。

◆病名1:分散症候群  …有病率50%

◆病名2:安売り症候群 …有病率50%

◆病名3:前のめり症候群…有病率30%

◆病名4:お人好し症候群…有病率60%

 

以下に、会社の患う4大疾病の自己診断チェックシートを提示します。該当する項目に○を付けてください。

■会社の患う4大疾病症状診断19項目

1.社内の動きが悪いと感じる。〔  〕

2.オペレーションのミスが多いように感じる。〔  〕

3.経営コストが割高になっている。〔  〕

4.商品、サービスが総花的で特徴がない。〔  〕

5.頑張っているのに儲からない。〔  〕

6.新しい商品、サービスを創造できていない。〔  〕

7.利益は出なくて良い、と思うことがある。〔  〕

8.値上げをしたいと思っていてもできない。〔  〕

9.ぎりぎりの経営をしていると感じる。〔  〕

10.毎日が緊張の連続で疲れる。〔  〕

11.少し売上が落ちるとすぐに経営が厳しくなる。〔  〕

12.資金繰りに追われている。〔  〕

13.攻めすぎているかも、と感じることがある。〔  〕

14.攻めすぎたと反省している。〔  〕

15.自分はお人好しだと思う。〔  〕

16.自分は従業員に甘いと思う。〔  〕

17.自分の判断は、どちらかと言うと甘いと思う。〔  〕

18.自分の判断は、どちらかと言うと曖昧だと思う。〔  〕

19.自分はNOと言いにくい性格だ。〔  〕

 

◆病名1:分散症候群(診断項目1.~4.に該当)

○商品やサービスの幅を広げ過ぎて、マーケティングが曖昧になる病です。

『誰に』『何を』売るかがぼやけてしまっています。

○原因

商品の品揃えやサービスの幅を持たないと売れないとの思い込みが原因です。

企業は何もないところから始まります。このステージでは品揃えや幅の強化が必要です。

しかし、一定のレベルを越えたあたりから、商品の品揃え、サービスの幅、事業領域を絞りながら

成長を遂げるべきです。拡大は面を広げることではなく、面を狭めて深堀することです。

このあたりが誤解されています。だからこの病気が蔓延するのでしょう。

○症状

経営資源が分散され、社内のありとあらゆるものが複雑になるため、動きが悪くなります。

対応が遅くなり、ミスが多発し、全体にコスト高になります。

各商品やサービスの磨きこみも十分でなく、総花的な品揃え、サービスを提供しており、

これと言った強みもありません。

○対策

すべてを単純(Simple)にしてください。

・減らしてください。絞り込んでください。

・自社の強み(ツキ)を探して特化してください。

経営者は事業の幅を広げ過ぎる傾向にあります。絞ることが重要です。

また、会社の仕組みは自然と複雑になりがちです。

単純(Simple)化が必要です。

 

◆病名2:安売り症候群(診断項目5.~8.に該当)

○値決めに対する姿勢が弱気で、利益管理も曖昧になる病です。

○原因

安くないと売れないとの思い込みが原因です。良いものは相応の値段を、それなりのものは

それなりの値段を付けてください。良いものを安く売る必要はありません。

原価が上がれば価格を見直す、この当たり前の企業行動を取らなければ、利益がどんどん減ります。

利益が薄くなればなるほど、良いものを作ろうとする知恵や創造力を失います。

最後は、薄利は善、利益は悪の心境に陥ります。こうなると末期です。

○症状

二つのレベルに分かれます。繁盛貧乏のレベルが第一段階です。

このレベルは頑張っているのに値決めを間違えていて儲からない状況です。

この段階では価格の見直しを行えば容易に治癒できます。第一のレベルを続けていると、

頑張っても儲からないと思い込み、頑張る意欲、より良いものを創造しようとする力を失くしてしまいます。

最後には、儲からない自分を正当化するために、儲けは悪、儲からないことが善、ビジネスそのものを

否定するようになります。

○対策

高収益(Profitable)な企業作りを目指してください。

・付加価値の向上を目指してください。

・利益管理を徹底してください。

・コストを抑えてください。

・値決めを再考ください。

事業は付加価値の向上を求めつづけることでのみ継続できます。値決めは重要な経営判断です。

安売りは悪です。利益を計り、利益を求めてください。また、コストは自然に膨らみます。

意識して抑え込んでください。高収益(Profitable)な企業体作りを強く意識してください。

 

…次回に続きます。

金融機関にとって、決算後が追加融資の絶好のチャンスです。

決算内容が良ければ、他行に先駆けて融資を提案しようと決算書を待っています。

先日、ある関与先様の決算書を各金融機関に提出したところ、

提出してすぐにA銀行から2,000万円の提案がありました。

さらに数日後、B行から3,000万円の提案です。

しかし、C銀行とD銀行からは何の提案もありませんでした。

 

金融機関はどこも同じように見えますが、実はそれぞれ戦略が違います。

C銀行とD銀行から提案がなかったのは、関与先様の問題ではなく、

金融機関側の戦略の問題です。金融機関の戦略の一例をご紹介します。

 

ある信用金庫は、返済に苦しんではいるが一定のキャッシュフローがあり

かつ不動産を持っている企業に対して、返済期間10年超の超長期貸出を

戦略的に行っています。

金融庁のルールに則ると「要注意先」となるため、他の金融機関が新規融資を

敬遠する企業を敢えて狙っています。

 

競合が全くいないため、担保が充足していて、かつ返済可能なキャッシュフローのある

企業に対して、この信用金庫は3~4%台の高金利で融資をしています。

まさにブルーオーシャンです。

 

この戦略は徹底しており、他行から融資を受けられる状況にまで業績が

回復したからと言って、金利を引き下げる交渉をしても、基本的には応じてくれません。

金利競争をするぐらいなら他行に行ってください、というスタンスです。

そのかわり、また業績が悪化した時に備えて、1,000万円程度の取引は

残しておいた方が良いのではないですか?と注文をつけてきます。

もちろん金利は3~4%です。

 

ある地方銀行は業界を絞っています。

その業界の中心的な企業に行員を数年間出向させ、業界のことを学ばせたうえで

銀行に戻し、審査部に据えるという徹底ぶりです。

決算書にあらわれない情報を持っていますので、貸し倒れが少ないのはもちろん、

決算書だけで判断している他行が融資できない先に融資をすることもできます。

 

他にも、保証協会との提携商品だけをひたすら提案し続けている信用組合など、

良く知れば、金融機関ごとに違った個性や戦略を持っていることが分かります。

貴社がどれ程立派な企業でも、全ての金融機関に好かれることはありません。

各金融機関の戦略を良く理解して、自社に合った金融機関を選びましょう。

会計は、人類が作り出した偉大な発明の一つです。

会社の財産や収益の状況を、詳細にわかり易く表現してくれる英知の結集です。

自社の経営の場面においては、その状況を継続的に把握することで、

経営の成果の確認や、次の判断の礎になります。

また、金融機関や株主などのステークホルダー(利害関係者)に対しては、

経営の進捗を示す指標になります。

会計とは、たいへん有益で興味深いものです。

経営者は、少しずつでも、会計への理解を深める必要があります。

理解した方が得です。また、会社には、会計を行う機能、財務機能が必要です。

中堅規模以上の会社には必ずあって、創業から小規模企業・個人事業者様にない機能が

この財務機能です。

財務機能は、会社の規模が小さいから不要、というわけではありません。

この機能の欠落、財務無策は、創業から小規模企業・個人事業者様が

破たんする主因の一つです。

 

Q1:利益が出ているのに現預金がない。

大変不思議に感じられる方も多いようですが、これはよくある事象です。

 

A1:「利益は、現金以外に形を変えている。」のが原因です。

・今月売れた商品のお金の回収が来月である時、決算期末が今月なら、

決算書には未回収のお金が売掛金として計上されます。

今月売れて来月回収できるなら、それは今月の売上です。

お金の回収は来月であっても、売上は今月上がります。

故にお金には変わっていませんが、利益には加算されます。

この売掛金が大きく、お金に変わる期間が長い時など、利益は出ているが

お金はありません。

・来月以降売れる商品を事前にたくさん作って(または、仕入れて)持っている場合など、

同様の結果になりがちです。

・資産を購入した場合なども、同様の結果になりがちです。

黒字倒産は、上記に対する財務無策が原因です。

会計を理解しておれば、絶対に起こりえない悲劇が黒字倒産です。

 

Q2:利益は出ていないのに、現預金は潤沢だ。

 

A2:多くはありませんが、上記の逆のケースで起こります。

ただし、次の売上が止まった瞬間に急激に資金繰りも悪化します。

お金があるから油断していますが、まさかが起きれば途端に破たんします。

会計を理解しておれば、事前に打てる手もあります。

 

Q3:借入れは最小限にとどめたい。

 

A3:心情的にはわかりますが、正解ではありません。

借入れは適正に行う、さらに、経営基盤が弱く、金融機関の評価が高くない時は、

多めに現預金残高を確保することをお薦めしています。

経営基盤が強くなるにつれて、徐々に多めから適正に近づけて行く方法が現実的です。

総じて経営基盤の強くない、創業から小規模企業・個人事業者様には、

「借りられる時に借りられるだけ借りる。」と申し上げているのはこのためです。

 

Q4:今月・来月末までに資金が必要だ。

 

A4:「遅い」のです。間に合わないケースも少なくありません。

「遅い」とは二つの意味があります。

1.手続き的に間に合わないケースが一つ目です。

資金調達はできそうですが、時間的に厳しいケースです。

2.手続きの時間ではなく、今は調達できない、この意味で遅いケースが二つ目です。

過去の適正なタイミングで資金調達すべきでした。

または、もっと早い段階で返済猶予を受けるべきでした。

この様なケースは少なくありません。とにかくお金に関する備えが遅い、備えを怠る

創業から小規模企業・個人事業者様に多く見られる財務無策の典型です。

 

財務に対する施策は、会計を理解した上で、適時・継続的に行うべき事柄です。

資金が必要な時に、お金に困った時に、スポットで行う事柄ではありません。

 

創業から小規模企業・個人事業者様に対して、継続的な財務機能を廉価で

ご提供する用意があります。税務顧問業務と併せて行うことで、

また、必要なスペックのみに限定することで、極めて廉価にご提供できます。

お金に困っていない社長様も、お金に困りそうな予感がする社長様も、

「遅い」とならない内に、ご相談ください。

 

少なくない小規模企業様が、財務無策による破たんに陥っている事実を

重く受け止め備えてください。

事業規模を拡大するためには、営業力に加えて資金力が必要です。

しかし、金融機関は、今現在の事業規模に見合った融資を原則としていますので、

将来のための成長資金を獲得するのは、少しハードルが高くなります。

 

もちろん、成長資金の融資を全く行わない訳ではありません。

新店舗を出したいと言えば、計画を精査して融資をしてくれますし、

月商1,000万円の企業が、月商1,500万円を目指すための

増加運転資金も融資してくれます。

しかし、3店舗分をまとめて融資することはありませんし、

月商1,000万円の企業に対して、月商5,000万円を目指すための

増加運転資金を融資することもありません。

 

銀行が成長資金を少しずつ提供する理由は、スピードよりも着実に成長することを

好むためです。しかし、経営者は、銀行の想定しているスピードよりも早く成長したいと

考える方が多いため、銀行の姿勢に苛立ちを感じてしまいます。

銀行から成長資金を多めに獲得するためのポイントは、以下になります。

 

1.小さくても良いので黒字の実績を作る。

2.自社のビジネスモデルを銀行に良く理解してもらう。

3.自社のお金の流れを銀行に良く理解してもらう。

4.手元資金が増えれば、自社の売上、利益、資金がどのように増えるかを

資金繰り表などで具体的に示す。

5.目指している将来像を銀行に良く理解してもらう。

6.上記の活動を複数行に対して行う。

 

決算書と試算表を持参して普通に融資を申し込んでも、現在の実績に応じた融資しか

実施してくれません。

上記のポイントに沿って説明し、成長の意志を明確にしてください。

また、1行よりも複数行に説明を行うことで、健全な競争原理が働き、

結果として自社の事業規模よりも、少し多めの資金を手にすることができます。

 

弊所が財務部長の代行を行っている企業様の例ですが、創業後3年間で、

累計約1億円の調達を行った企業が複数あります。

資金を調達して業績を伸ばし、さらに大きな資金を調達してさらに大きく業績を伸ばす、

好循環経営を実現しています。

■社長に必要な資質をひとつだけあげるなら、私は当事者意識を選びます。

社長には強烈な当事者意識、例え何が起きても、それが不条理や不運であっても、

その運命も含めて100%自分の責任と瞬時に思えるそれが必要です。

 

◆うまく行かない時、それはすべて社長ひとりの責任です。

100%です。

・例え約束していた取引を急に断られても…

・例え約束していた融資を突然反故にされても…

・例えたくさん売れると謳った広告の商品が全く売れなくても…

・例え信頼していた部下が勝手な都合で突然辞めると言ってきても…

・例え頭上から隕石が降ってきて当たっても…

・例えよくできた詐欺に引っかかっても…

(※詐欺の場合、法的な対応を別次元で検討ください。)

これが社長の立場です。

 

◆理由は簡単です。

・約束していた取引を急に断られた時は、恨むより先にやるべきことを考えねばなりません。

・融資を突然反故にされた時は、恨むより先に資金の目途を付けねばなりません。

・全く売れなければ、恨むより先に次の売上を作らねばなりません。

犯人探しに浪費する時間は無駄です。次の手を考えることが先です。

この時必要なのは、誰が悪いかではなく、何をすべきか…です。

次に再発防止を考えますが、相手が悪い、自分は悪くない、この前提条件から

自分自身の反省、総括はできません。

他人に責任を転嫁する人は、総じて間違えを繰り返します。

 

◆別の理由もあります。

上手く行かなかった責任を、他人や他社に転嫁しようとする社長を世間は嫌います。

経営の結果責任を負うのが社長の立場です。原因なんて本当はどうでもいいのです。

要は、上手く行かなかった、ということです。

他人や他社への責任云々の言動に賛同する人は、(少なくとも一流人の中には)

一人もいません。

 

■以下、アメリカの著名な牧師、ロバート・シュラー氏の言葉を著書から引用します。

・もしこれが駄目なら、他にどんな方法があるかを検討しよう。

すべての可能性を調査しよう。

・自分のゴールまでの道、あるいはもう一つの残された道や可能性を自分で決定しよう。

・自分の決断に責任をもとう。

・自分の運命に責任をもとう。

・自分はあやつり人形ではない。単なるスーパーコンピューターをはるかに越える魂をもった

生き物が、己の意志で判断する、これが人間というものだ。そして、これがリーダーシップだ。

自分のことは自分で考えよう。

・必要があれば、自分の精神構造や情緒パターンも積極的に変えていこう。

・リーダーシップを、他人やほかの権力に売り渡すのはやめよう。

・消極的な思考に負けて、自己決断の責任を放棄するのはやめよう。

・いちばん先頭に立とう。自分の人生のリーダーは自分なのだ。

・権力におびえて、逃げ出すのはやめよう。

・いつまでも自分の魂の航海のキャプテンでいよう。席を離れたすきに、誰かが舵を奪い取って、

あなたの肉体や心や永遠の魂まであやつってしまうことのないように注意しよう。

(引用終わり。)

 

■決断したのは社長自身です。

・急に断られるような取引をあてにしたのは自分です。

・突然反故にされるような融資に期待したのは自分です。

・たくさん売れるという広告を信じ契約したのは自分です。

・突然辞めると言い出す部下を(辞めないと)信頼したのは自分です。

・落ちてくる隕石の下を歩いていたのは自分です。

・詐欺に引っかかったのは自分です。

 

■強烈な当事者意識は社長に必要な資質の一つ目です。

景気のせいで…不況業種だから…△△に騙されて…上手く行かない、

このような言葉を発する社長も残念ながら少なくありません。

すべて自分の力不足です。その運命まで含めて受け入れた時に、

幸運が待ち構えている、と偉人たちはおっしゃっています。

 

創業融資サポートの詳細についてはこちら>>

http://www.kagawa-keiri.com/230/

様々なところで「経営者は数字に強くなくてはならない!」等と言われます。

そもそも、「数字に強い」とはどういう意味でしょうか。

「計算が速い」、「多種多様な公式を操ることができる」、といった

「計算能力」を指しているのでしょうか。

 

高度な数学の知識がなくても、特段経営に支障はないはずです。

暗算が苦手ならば電卓が素早く答えを出してくれますし、

取引の仕訳が苦手ならば経理の担当者が、給与計算が苦手ならば社労士さんが、

税金の計算が苦手ならば税理士さんがサポートしてくれます。

経営者自らが計算しなくても、文明の利器や人材を上手に活用して、

経営に必要な情報を収集する事は可能です。

大切なのは、計算する力ではなく、正しい経営判断を下すために、

収集した数字の情報を読み解く力です。

 

「数字に強い」とは、「数字を読み解く力」の事を指しています。

算数ではなく国語です。

経営者は、財務諸表を作れなくても問題はありませんが、

出来上がった財務諸表を読み解く力は絶対に必要です。

財務諸表の読み方を覚えることは、スポーツを始める時に

ルールを覚えるのと同じぐらい基本的なことです。

 

ただ、本当に重要なのはその次です。同じ財務諸表でも、

]税務署、銀行、経営者は、それぞれの立場によって、全く違った見方をします。

基礎的な読解力は当然のこととして、3つの目線(「税務(税務署)」、「財務(銀行)」、

「経営」)から決算書を読み取れなくてはなりません。

その「深み」が分かれば、よりバランスの取れた経営判断を下すことができます。

 

しかし、3つの目線で財務諸表を読めるようになるためには、

実際に税務調査を経験したり、銀行からお金を借りたり、経営者としての

キャリアを積み重ねたり、といった経験と実績が少なからず必要です。

書籍に頼っても、この「深み」についての記述があるものは、殆どないと感じます。

 

では、「財務諸表の深みを読み取ることに何年も時間をかけていられない。」という

経営者様はどうすれば良いのでしょうか。

簡単ではありませんが、人材を探して任せるしかありません。

教科書的に財務諸表を読み語れる人材は星の数ほどいますが、

中小零細規模企業の財務諸表の深みを読み語れる人材は本当に

希少ですので、以下のポイントを良く見極めて依頼してください。

 

・経営者や実務担当者として、実際に企業運営に関わる資金繰り管理を行った

経験がある。

・経営者や実務担当者として、実際に金融機関から資金調達を行った経験はもちろん、

相当数の調達の実績がある。

・経営者や実務担当者として、実際に税務調査を受けた経験がある。

・これらの経験や実績は、自社と同程度の規模の会社で行ったものである。

 

ビジネスの世界は知識だけでは不十分なようです。

必ず経験と実績を確認してください。