労働生産性の向上が見込まれる設備投資を行った際に、新規取
得した設備の固定資産税の課税標準が、3年間にわたってゼロ
~1/2の間で軽減される制度をご紹介します。

「生産設備等導入計画」とは、中小企業者が、労働生産性の向
上を設備投資により図る場合に、所在の市区町村で計画の認定
を受けることで、税制支援などの支援措置を受けることができ
る制度です。

制度利用のポイントは下記の2つです。

1.「導入促進基本計画」の同意を受けた市区町村に所在して
いる中小企業者であること。
制度を利用するには、所在の市区町村がこの制度の支援措置を
講じている必要があります。

2018年8月31日現在のデータですが、こちらで確認できます。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/seisansei/2018/180904koteishisan.pdf

2.事前確認を受けた計画が対象
認定支援機関で予め計画の確認を受けている必要があります。

税制措置以外にも計画実行のための支援措置が受けられます。
1.税制措置・・・認定計画に基づいて取得した設備について、
固定資産税の特例措置を受けることができます。
2.金融支援・・・民間金融機関の融資に対する信用保証に関
する支援を受けることができます。
3.予算支援・・・一部の補助事業において優先採択を受ける
ことができます。

先端設備等導入計画の作成にはいくつかの記載要件があります。
1.市区町村が作成する導入促進基本計画で定められた期間で
計画を策定します。
2.労働生産性が年平均3%以上向上する計画を策定します。
3.対象設備は、原則、機械装置、測定工具及び検査工具、器
具備品、建物附属設備、ソフトウェアとなります。

設備導入により労働生産性の向上を図りたいと考えておられる
経営者様は、ご相談ください。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて、一部をご紹介させていただきます。

■Q3:
『新店出店資金として2,000万円の調達を希望する旨を、
保証協会付融資で取引のある某銀行に依頼したが、新店出店の
ための希望調達額2,000万円に対して、保証協会から
1,000万円の保証しか取れない(※事前相談時の非公式な
コメントと推測できます。)、とする某銀行担当者のコメント
が返ってきた。』(相談者様)

◆A3:
決算書と足元の業績を確認させていただいたところ、確かに資
金調達はできそう、一方、2,000万円の希望金額は金額が
大きく容易ではないことが想定できました。また、某銀行は規
模の大きい銀行であり、この会社様がプロパー融資を受けるこ
とが難しいことも推測できます。

○現状は…
・希望調達額2,000万円、調達候補先は保証協会保証付き
某銀行からの融資…1,000万円
○当事務所で、融資の戦略を練り直します。
・保証協会保証付き某信用金庫からの融資…1,000万円
・同じ某信用金庫プロパー融資…300万円~700万円
・日本政策金融公庫からの融資…700万円~300万円
ポイントは、保証協会付融資に付加してプロパー融資を引き受
けてくれそうな信用金庫(信用組合)を探して、さらに、日本
政策金融公庫にもお願いして、上記の3つの引き出しから合計
2,000万円を調達する協調融資を目論むことです。

◎当事務所にて、決算分析・出店計画書(返済計画書)を作成
し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、合計2,000
万円の調達に動きました。当事務所が主体的に対応しています。
結果、合計2,000万円の出店資金の調達に成功しました。
希望通りの新店出店が実現しています。新規の借入れができそ
うな状況にあっても、その借入希望額が大き過ぎる?と想定さ
れるとき、この協調融資は大変有効です。当事務所では、多数
の実績をあげています。

※『協調融資』とは、複数の金融機関から、同時に同じ目的の
資金を合算して調達する資金調達手法です。一般的に言われる
『シンジケートローン』とは異なります。

■Q4:
『二期連続赤字ですが、今期期中の足元の業績は急回復してい
ます。返済のみが長期間続いていて、資金繰りが厳しくなって
きました。今期決算は相応の黒字を計上できそうですが、決算
を待たずにこの段階で新規の借り入れは出来ないでしょうか。
金融機関の担当者に相談したら、決算が締まるまで待ってくだ
さい、と言われました。』(ご相談者様)

◆A4:
金融機関の貸出しの判断は、原則論として決算書を基準に行い
ます。期中の試算表で収益の改善を示しても、決算まで待って
ください、となるケースは少なくありません。ただ、期中であ
っても、その業績の改善が顕著で、その改善状況をはっきりと
説明できれば、日本政策金融公庫や、信用保証協会の保証付き
融資を受けられる可能性があります。

○ご相談者様のケースでは、
・決算後9カ月が経過しており
・その収益改善の方法が明確であったこと
・その簡易キャッシュフローの額が、総借入額と比して大きか
ったこと(債務償還年数は約6年)
・明らかに債務超過でないこと
上記の事実を踏まえて、精度の高い試算表を整備して解説する
ことで、ご相談者様が希望される金額の融資を受けることがで
きました。

◎当事務所にて、決算分析・資金繰り表(実績と見込み)を作
成し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、運転資金の調
達に動きました。金融機関対応は、当事務所が主体的に行って
います。財務目線で信憑性のある試算表作りと、資金繰りの実
態と予測をできるだけ正確に提供することが、融資成功のポイ
ントです。

※試算表の精度は総じて低い、金融機関はこのように考えてい
ます。作る側も「とりあえず…」と考え、費用や売上の計上漏
れを容認しているケースも少なくありません。金融機関に対し
て、経営の進捗状況を報告する資料であるならば、上記の緩さ
は看過できません。当事務所では、試算表を財務目線でより正
確に作成し、その分析資料を金融機関目線で作成・解説するこ
とで、クライアントの経営品質の高さを金融機関にご理解いた
だきます。上記のことが、二期連続赤字企業様が、期中で新規
融資を受けられた要因の一つです。

金融機関はいくつかの種類に大別でき、特性がそれぞれ違って
います。しかし、金融機関の種類について深く考える機会はあ
まりないため、経営者様の多くは、何となくご縁があった金融
機関とお付き合いをしているというのが実情ではないでしょう
か。

◆政府系金融機関
最も有名な政府系金融機関は日本政策金融公庫です。預金取引
は行わない融資取引のみの金融機関で、信用力が低い創業時か
らお付き合いできる数少ない金融機関です。企業規模に関わら
ず、事業資金の融資相談に乗ってもらえます。

◆メガバンク
明確な定義はありませんが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井
住友銀行の3行を3大メガバンク、りそな銀行を加えた4行を
4大メガバンクと表現することが多いようです。規模が大きく
全国に支店があるため、口座を持っているという方も多いとは
思いますが、事業資金のプロパー融資取引となると、規模の小
さな中小企業にとっては、少し敷居の高い金融機関です。

◆地方銀行
各都道府県に本店があり、地域経済の発展に尽力している金融
機関です。地域経済に大きな影響力を有する企業や地場産業を
営んでいる企業を中心として、主に地域の中小企業向けに融資
取引を行っています。メガバンクとは違った役割を担っていま
すが、「銀行」ですので、審査の傾向はメガバンクと似ていま
す。

◆信用金庫
地域経済の発展に尽力している点においては地方銀行と同じで
すが、地方銀行よりも、さらに地域の細部に根付いています。
経営形態も銀行とは違い、企業が出資者となって相互扶助を目
的とする協同組織型の金融機関です。よって、まず出資をして
会員とならなければ融資取引をしてもらえません。小規模の
事業者にとっては身近な存在です。

◆ノンバンク
預金の受け入れは行わず、融資取引のみを行う金融機関をノン
バンクと言います。信販系やリース系の金融機関もノンバンク
に分類されます。金利は高いものの手軽に利用できるメリット
があります。

他にも農協等の協同組合や、信託銀行等の金融機関もあります。
事業資金の融資を受ける場合は、金融機関のネームバリューで
はなく、特性を理解して選定することをおすすめします。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。以下、
一部をご紹介させていただきます。

■Q1:
すでに借入れのある銀行から追加の融資依頼(「借りませんか。」)
を受けています。資金にはある程度余裕があるようにも思いま
すが、融資依頼をお断りすることになぜか不安も残ります。
「どこまで借りればよいか?」と悩んでいます。どのような基
準で判断すればよいでしょうか?

◆A1:
当事務所(銀行融資プランナー協会)では、このような時には
以下の基準をご提示して助言しています。

○近未来の資金繰り計画に沿って、
・資金繰り計画上十分な余裕資金を持つこと。
・資金繰り計画(売上計画)自体が下振れする可能性を踏まえ
て、それでも資金繰りに困らない資金を確保すること。保険を
掛けておくこと。
・金融機関は経営状態の良い時(晴れの日)だけ、融資依頼
(「借りませんか。」)を行う、この事実を理解すること。悪
くなれば(雨の日)、「貸せません。」の回答が返ってきます。
○一方、
・借り入れが膨らめば、その金利負担が膨らむこと。
・手持ち資金が潤沢になれば、余分なお金を使いたくなる趨勢
がある。
上記の様な長所と短所を天秤にかける必要があります。

近未来の経営状況を正確に読み切れるなら、最小限の資金で会
社は回せますが、近未来の経営に不確実性があるならば、余裕
を持つことが必要です。多くの会社様は後者ではないでしょう
か。結果として、当事務所(銀行融資プランナー協会)では、
「借りられる時に、借りられるだけ借りてください。」と助言
する場合が多くなります。

◎当事務所にて、簡易的な近未来の資金繰り表(標準・良い時・
悪い時)を社長様とミーティングしながら作成した結果、今回
銀行から提案された融資を受けることになりました。近未来の
資金繰り表を作成したことで、社長様は大いに安心されたご様
子でした。

※向こう6か月~1年先までの資金繰り計画は常に把握できる
ようにしてください。また、判断に迷うなら、借りてください。

■Q2:
資金繰りが厳しくなってきたので、銀行の担当者にリスケジュ
ールを依頼しましたが、「せめて半分は返済し続けて欲しい。」
と言われています。半分も返済する余裕はありませんが、受け
付けてもらえません。どう対応すればよいのでしょうか?

◆A2:
(確認すると、試算表は提出しているものの、経営改善計画書
は作っておられませんでした。)銀行にリスケジュールを依頼
する時は、経営改善計画書が必要です。銀行は、この経営改善
計画書を基準に、リスケジュールの受け入れの可否や、返済額
の妥当性を判断します。一定期間返済猶予を受けることで、そ
の会社・個人事業者様の経営が健全化することがリスケジュー
ルの条件になります。返済猶予を行っても、経営が改善する見
込みがない時は、金融機関は返済猶予を受け付けません。返済
額を極小(0円)に圧縮することで、一定期間経過後に健全化
する経営改善計画書を作成することが必須でした。

◎当事務所にて、経営改善計画書を作成し、当事務所が主体的
に銀行対応を行った結果、スムーズに返済額0円でリスケジュ
ールを行うことができました。経営改善の期間は5年です。
一年後に再度リスケジュールに応じてもらうためにも(通常リ
スケジュール契約は一年毎に見直しを行います。)、銀行には
継続的な経営状況の報告が必要です。当事務所が継続的に銀行
とのやり取りを行います。

※リスケジュールを依頼する時は、経営改善計画書が必要です。
金融機関が「せめて半分は返済し続けて欲しい。」と言うのは、
返済額0円にすることで、一定期間経過後に、経営改善が出来
るとする経営改善計画書を提出していないからです。

創業して3年以内に7割の会社が廃業すると言われます。しか
し、7割の中には創業融資に関する正しい知識があれば、廃業
を防げたケースもあると考えます。

■ 創業融資に関する知識が不足しているケース
そもそも融資を受けるつもりがない創業者の方が多くいらっし
ゃいます。これらの方々は、自己資金だけで事業を軌道に乗せ
る計画を立てているため、創業時に資金調達に関する情報収集
を行っていません。そして、計画通りに事業が進捗しなかった
時に初めて、資金調達に関する情報を集め始めます。しかし、
計画通りに事業が進捗していない状況では審査も通りにくいた
め、結局、資金が調達できずに事業の継続を断念することにな
ります。

創業してから事業を軌道に乗せるまでの間に資金が調達できる
ポイントは、乱暴に言うと2回しかありません。1回目は創業
前か創業してすぐのタイミング、2回目は単月黒字化を果たし
たタイミングです。このことを最初から知っていれば、融資を
受けやすい創業時にしっかりと資金調達を行い、廃業も免れた
かもしれません。

■ 創業時の資金調達力を見誤っているケース
資金調達の重要性は理解しているものの、調達可能な金額を見
誤っている創業者の方も多くいらっしゃいます。貸し手の立場
から考えると、7割の方が廃業すると統計が出ている創業者に
対して、積極的に融資をする理由はありません。創業融資は借
りること自体が難しいにも関わらず、大きな金額を調達できる
と考えるのは危険です。

1回目の調達ポイントである創業時に調達できる金額は、自己
資金の2倍が平均と言われていますので、自己資金500万円
の創業者が、1,000万円超の融資を必要とする創業計画を
立ててしまうと資金に詰まる可能性が高くなります。

2,000万円の調達が必要な計画に対して1,000万円し
か調達できなかった場合、見切り発車でスタートしてしまうと、
2回目の調達ポイントである単月黒字化を迎える前に資金が不
足します。デスバレーの真っ只中での資金調達は創業時よりも
さらに厳しいため、資金不足で事業継続を断念することになり
ます。

自己資金500万円で大きなビジネスを目論む場合の正しい創
業計画は、まず、自己資金500万円と創業融資1,000万
円の合計1,500万円で軌道に乗せられるコンパクトなビジ
ネスプランで創業し、軌道に乗った後に追加で資金調達を行う
計画です。

一度に大きな資金を投入した方が、大きなリターンを得られる
というのは経営者側の理屈ですが、貸し手側の理屈では信用力
のない創業者に大きな資金はつけられません。創業時の資金調
達力を正しく理解し、適切な創業計画を立てることが創業を成
功に導きます。

創業をお考えの方はご相談ください。

会計は、人類が作り出した偉大な発明の一つです。会社の財産
や収益の状況を、詳細にわかり易く表現してくれる英知の結集
です。数期の決算書を並べて確認することで、会社の経営状況
は概ね把握できます。簿外の有無も想像が付きます。
自社の経営の場面においては、その状況を継続的に把握するこ
とで、経営の成果の確認や、次の判断の礎になります。
また、金融機関や株主などのステークホルダー(利害関係者)
に対しては、経営の進捗を示す指標になります。会計とは、た
いへん有益で興味深いものです。

経営者は、少しずつでも、会計への理解を深める必要がありま
す。理解した方が得です。また、会社には、会計を行う機能、
財務機能が必要です。中堅規模以上の会社には必ずあって、創
業から小規模企業・個人事業者様にない機能がこの財務機能で
す。
財務機能は、会社の規模が小さいから不要、というわけではあ
りません。この機能の欠落、財務無策は、創業から小規模企業・
個人事業者様が破たんする主因の一つです。

◆Q1:利益が出ているのに現預金がない。
大変不思議に感じられる方も多いようですが、これはよくある
事象です。

◇A1:「利益は、現金以外に形を変えている。」のが原因で
す。
・今月売れた商品のお金の回収が来月である時、決算期末が今
月なら、決算書には未回収のお金が売掛金として計上されます。
今月売れて来月回収できるなら、それは今月の売上です。お金
の回収は来月であっても、売上は今月上がります。
故にお金には変わっていませんが、利益には加算されます。こ
の売掛金が大きく、お金に変わる期間が長い時など、利益は出
ているがお金はありません。
・来月以降売れる商品を事前にたくさん作って(または、仕入
れて)持っている場合など、同様の結果になりがちです。
・資産を購入した場合なども、同様の結果になりがちです。黒
字倒産は、上記に対する財務無策が原因です。会計を理解して
おれば、絶対に起こりえない悲劇が黒字倒産です。

◆Q2:利益は出ていないのに、現預金は潤沢だ。

◇A2:多くはありませんが、上記の逆のケースで起こります。
ただし、次の売上が止まった瞬間に急激に資金繰りも悪化しま
す。お金があるから油断していますが、まさかが起きれば途端
に破たんします。会計を理解しておれば、事前に打てる手もあ
ります。

◆Q3:借入れは最小限にとどめたい。

◇A3:心情的にはわかりますが、正解ではありません。
借入れは適正に行う、さらに、経営基盤が弱く、金融機関の評
価が高くない時は、多めに現預金残高を確保することをお薦め
しています。経営基盤が強くなるにつれて、徐々に多めから適
正に近づけて行く方法が現実的です。総じて経営基盤の強くな
い、創業から小規模企業・個人事業者様には、「借りられる時
に借りられるだけ借りる。」と申し上げているのはこのためで
す。

◆Q4:今月・来月末までに資金が必要だ。

◇A4:「遅い」のです。間に合わないケースも少なくありま
せん。
「遅い」とは二つの意味があります。
1.手続き的に間に合わないケースが一つ目です。資金調達は
できそうですが、時間的に厳しいケースです。
2.手続きの時間ではなく、今は調達できない、この意味で遅
いケースが二つ目です。
過去の適正なタイミングで資金調達すべきでした。または、も
っと早い段階で返済猶予を受けるべきでした。この様なケース
は少なくありません。とにかくお金に関する備えが遅い、備え
を怠る、創業から小規模企業・個人事業者様に多く見られる財
務無策の典型です。

財務に対する施策は、会計を理解した上で、適時・継続的に行
うべき事柄です。資金が必要な時に、お金に困った時に、スポ
ットで行う事柄ではありません。

創業から小規模企業・個人事業者様に対して、継続的な財務機
能を廉価でご提供する用意があります。税務顧問業務と併せて
行うことで、また、必要なスペックのみに限定することで、極
めて廉価にご提供できます。お金に困っていない社長様も、お
金に困りそうな予感がする社長様も、「遅い」とならない内に、
ご相談ください。少なくない小規模企業~中小企業様が、財務
無策による破たんに陥っている事実を重く受け止め備えてくだ
さい。

関与先様のご紹介で来所されたA社の事例です。資金繰りが厳
しいとのご相談で来所されましたが、決算から11カ月が経過
しているにも関わらず、試算表を作成していないため、明確な
状況を把握することが出来ませんでした。ヒアリングによると、
「今月末の資金が足りない。一応B銀行に融資を依頼している
が・・・」という状況です。

資金がいくらあれば大丈夫なのかを把握しなくては、果たして
新規の融資を受けるべきか、リスケジュールをするべきかが分
かりません。大急ぎで大まかな利益状況を調べることにしまし
た。

利益状況を調べている最中、社長から連絡があり、「B銀行か
ら2,000万円の保証付融資がおりたので借入をする。」と
伝えられました。確かに前年度の決算は僅かに黒字だったもの
の、調べていくうちに、足元の赤字は1,000万円以上であ
ることが想像できました。毎月の約定返済も300万円ありま
すので、本当に2,000万円の資金で足りるか疑問でしたが、
B銀行の融資は数日後に実行されました。

その後、完成した資金繰り計画表を確認すると、2,000万
円の融資を受けたうえで、翌々月には資金ショートすることが
分かりました。これ以上の新規融資は難しいため、リスケを依
頼するしかない状況です。

社長は、「B銀行だけ返済して、その他の銀行をリスケすれば
良いのでは?」とおっしゃいますが、リスケジュールは、すべ
ての債権者に平等に対応しなくてはならず、特定の借入だけを
返済することはできません。足元の状況を調べなかったB銀行
にも落ち度はありますが、返済できないことを分かっていて融
資を受けたと取られると、心証面でこじれてしまい、リスケジ
ュール全体に影響を与える懸念が生じます。

そのような状況で、メイン銀行、サブ銀行、日本政策金融公庫
の順にリスケの依頼を行いました。どちらの金融機関も、「他
行も同様の条件であればリスケジュールにご協力します。」と
いう返事でした。協力的な姿勢ではありましたが、「他行も同
様であれば」という条件付きです。もし、B銀行がリスケに応
じない場合は法的整理も視野に入れなくてはなりません。

最後にB銀行と面談しリスケの意向を伝えたところ、担当者は
感情をあらわにして、「たった1回しか返済せずにリスケなん
ておかしい。不動産を売却して一括返済をしてください。」と
迫ってきました。不動産の売却代金は今後の資金繰りに充てよ
うと考えていたため、「返済はもちろん担保にもできない。」
とお断りすると、最後は「何とかしてもらわないと困る。」と
泣きついてきました。上司からも相当責められているようです。

B銀行の承諾を得られなければ全て金融機関のリスケが実現し
ませんので、粘り強く協議をした結果、担保余力のない不動産
にB銀行が2番抵当をつけることで決着がつきました。

最終的には無事に決着し資金繰りを改善できましたが、リスケ
は全金融機関の足並みを揃えなくてはなりませんので、リスケ
の可能性がある状況での新規借入は慎重に行ってください。

■年商対比で、今より10%多くの運転資金を持ち続けること
をご提案します。
※有り余るほどの現預金がある会社様・社長様は除きます。

・年商5億円の社長様、追加で5,000万円の運転資金を持
ち続けませんか?
・年商2億円の社長様、追加で2,000万円の運転資金を持
ち続けませんか?
・年商5,000円の社長様、追加で500万円の運転資金を
持ち続けませんか?

■年商対比で、今より10%多くの運転資金を持ち続けること
の長短を考えてみましょう。

○短所は…
・借入金利を2%とすると、経常利益が0.2%ダウンします。
・その他の短所は見つかりません。
借入れと合わせて現預金も増えます。実質の借入金額は増えま
せん。また、返済の原資はこの借入金です。借入れ前の資金か
ら返済するわけではありません。返済しながら現預金も減少し
ますが、その分借入残高も減少します。

○長所は…
・余裕資金を持つことで、資金繰りの苦労から解放されます。
・経営上の安全率が向上します。万が一に備えられます。
・投資などの必要な資金需要に素早く対応できます。
(投資に使ったら別途資金調達が必要になりますが、一刻を争
う時はこの資金を利用できるとの意味です。)

慢性的に資金繰り業務に追われておられる社長様は少なくあり
ません。この資金繰り業務を極小にして、本来の社長業務に専
念できます。
借入れに対する非論理的な嫌悪感から、ご自身の大切な時間を、
資金繰りという非建設的な活動に費やしていないでしょうか?
・社長様の大切な時間、気苦労が、少しばかりの借入れ金利に
劣るとは思えません。
・経営上のまさかに対処できる経営資源の一つ目は資金です。
資金によって時間がかせげます。時間をかせぐことで、経営上
の対応が可能になります。

■どうすれば、年商対比で今より10%多い現預金を持ち続け
ることができるのか?

業績の良い時に運転資金の借入れを最大限行ってください。約
定返済付きの運転資金は、返済が伴います。時間の経過に伴っ
て、現預金残高=借入金残高も自然に減少します。一定間隔で、
借り換え、巻き直しを継続して行います。

◆『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
◆『返済分を一定期間ごとに借り替え・巻き直しで補い続ける。』

長期間に渡り、戦略的に資金調達と巻き直しを、さらには金融
機関対応を丁寧に行うことで、ある程度の業績が伴えば実現で
きます。

■中小・零細、小規模企業、個人事業者様が行う財務戦略は上
記です。

与信力の小さな会社様が、手持ち資金を極小にして、金利負担
を低減しようとする行為は高いリスクを伴います。また、極小
の資金で、日々資金繰りに気を使いながら貴重な社長の時間を
浪費することも正しくありません。

■世の中には、間違えた常識がはびこっています。

1.『借り入れは出来るだけ行わない方がよい。』
…財務基盤の弱い会社様には、真逆の指針です。明らかに間
違えです。

2.『無借金経営を目指そう。借入れは止めよう』
…正しくは、『無借金経営を目指そう。それが実現できるま
では、借入れで備えよう。』です。

3.『資金が必要になったら金融機関に融資を申し込もう。』
…金融機関は、返済原資を有する会社にのみ融資を実行しま
す。金融機関が貸し出す基準は、その会社の資金需要の有
無ではなく、返済原資の有無です。会社側のニーズとは一
致しません。金融機関は『日傘』しか有していません。
『雨傘』はありません。
※一部の制度保証・制度融資のみ例外です。

■お金の心配ではなく、経営の心配をしませんか。

・社長は、売上・利益を作ることに集中しましょう。
・社長は、マネージメントに集中しましょう。
・資金繰りは、非建設的な業務です。出来るだけ心配しないよ
うに備えましょう。

■『お金の心配をしない経営』を目指してください。

金融機関対応を含む財務は、資金需要のある時にのみ行うスポ
ット業務ではありません。長期目線で戦略的に行う継続業務で
す。中小・零細、小規模企業、個人事業者様の多くは、この財
務機能が欠落しています。故に、
・資金繰りが厳しくなってあわてて資金調達に走る
・日々、資金繰り業務に追われる
事になっています。

年商対比で、今より10%多くの運転資金を持ち続けることを
ご提案します。 社長の毎日が、経営が…大きく変わるはずです。

令和元年7月~9月のセーフティネット保証5号の指定業種が
発表されました。セーフティネット保証5号とは、業況の悪化
している中小企業が利用できる保証制度です。指定業種に含ま
れていなければ利用できない制度ですので、まずはご自身の業
種が指定業種に含まれているか、下記中小企業庁のホームペー
ジにてご確認ください。

◆指定業種一覧
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2019/1906255gou.pdf

ご自身の業種が指定業種に含まれていたら、直近3ヶ月間の売
上高を前年同期間の売上高と比較します。もし、売上高が5%
以上減少していれば対象となりますので、セーフティネット保
証制度に申し込むことが可能です。(指定業種かつ売上減少が
要件です。)

具体的な申し込みの流れは、まず市区町村長の認定を受け、そ
の後、銀行等金融機関に認定書を持ち込みます。認定の受け方
については中小企業庁のホームページでご確認ください。

◆認定の受け方(中小企業庁HPより引用)
対象となる中小企業の方は、法人の場合は登記上の住所地又は
事業実体のある事業所の所在地、個人事業主の方は事業実体の
ある事業所の所在地の市町村(または特別区)の商工担当課等
の窓口に認定申請書2通を提出(その事実を証明する書面等が
あれば添付)し、認定を受け、希望の金融機関または所在地の
信用保証協会に認定書を持参のうえ、保証付き融資を申し込む
ことが必要です。(引用終わり)

信用保証協会では、中小企業が利用できる保証限度額が無担保
で8,000万円と定められています。あくまでも利用可能な枠の
ことであり、必ず8,000万円の保証を受けられるということで
はありませんが、セーフティネット保証制度は、さらに別枠で
8,000万円の保証枠が設けられます。

通常の融資審査は業績が悪いと通りませんが、本制度は業績が
悪くなければ利用することができません。また、通常の金利は、
業績が悪くなればなるほど高くなりますが、本制度は低い金利
で利用することができます。業績が悪くなることを歓迎したく
はありませんが、そうなった場合には利用したい制度です。

「足元の売上高が一時的に減少しているだけでも利用できるか
?」「売上高は落ちているが利益が出ている場合は?」「売上
高が伸びている事業と落ちている事業がある場合は?」等、本
制度の利用についてご質問やご相談があれば、お気軽にお問合
せください。

■創業者~中小企業まで、その過半は財務機能を有していませ
ん。また、間違えた考え方を鵜呑みにしておられる経営者も少
なくありません。

○資金調達のための与信力が低いにもかかわらず、資金のダム
を作って備えようとしません。
○(日傘しかない)金融機関に、資金が不足した時に融資を受
けに(雨傘を借りに)行こうと考えています。
○利益は納税額だけではなく、今後の資金調達力を決めること
になる、これを理解せず、目先の過度な節税を目指します。
※借入れ(融資)可能額は、簡易キャッシュフロー(税引き後
利益+減価償却費)を基準にその概算が判定されます。これら
の財務無知から来る財務無策は、『お金に苦労する経営』とい
う結果を招くことになります。

■この様に、財務に対する備えが希薄、または、間違えた考え
を持っている経営体を『財務無策症候群』と呼びます。

『財務無策症候群』の経営体には、以下のような症状が現れま
す。
1.金融機関との継続的な関係を築けていない。必要な時のみ
頼る。
2.資金繰りに苦労をしても、借入れは少ない方がよいと考え
ている。
3.資金繰りの余裕が少ない。
4.支払金利に(過度に)敏感である。
5.継続的に資金繰りを管理する仕組みを持ち合わせていない。
6.そもそも『財務』の概念を知らない。
いかがでしょうか?

■病名:『財務無策症候群』(推定有病率70%)を整理します。

○財務戦略がないために、お金に苦労する経営体に甘んじる病
です。
○原因は、財務無知、または、財務無策です。
○症状は、手持ち資金が極小であっても、資金繰りに苦労して
も、とにかく借入れを減らして(行わずに)経営を続けよう
とします。また、貸し手である金融機関の都合を理解できず、
自社の都合、必要な時に必要な金額だけ貸して欲しいとの借
り手の都合で行動します。少しでも歯車が狂えば、途端に危
機的な状況に陥ってしまいます。早期の治療が必要です。

■『財務無策症候群』への対応は、財務の機能を持つことです。
中堅以上の企業には、必ずこの機能があります。

○対策は、資金を可能な限り潤沢(=Ample)に維持すること
です。
・金利を気にせずに『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
・『貸し手の論理』(借り手の論理ではなく)に沿って資金調
達を継続する。
・納税を恐れずに利益をだす。自己資本の充実と簡易キャッシ
ュフローの最大化を図る。
・精度の高い6カ月~1年先までの資金繰り計画を持ち続ける。
・金融機関との継続的な関係を構築する。

■当事務所の『新・税理士』は、上記【財務無策症候群】の専
門医です。その予防と対策に尽力いたします。当事務所が取組
む財務支援業務は…

1.スポット業務として行う資金調達支援(だけ)ではありま
せん。
⇒(正)継続的な財務機能の充足、財務部長の代行業務です。

2.資金に困った企業様の救済支援(が本質)ではありません。
⇒(正)成長企業の財務部長としての伴走です。

3.資金調達などの金融機関対応を必要とする時にのみ、クラ
イアントに同行して説明補助を行うことではありません。
⇒(正)財務部長の代行者として、主体的に金融機関と関わり
ます。

これらの業務が『資金繰り円滑化サービス(財務部長の代行業
務)』です。また、この業務の目的は「お金に困らない経営を
目指すこと」です。
早めの導入をご検討ください。社長様のお金に関する心配と煩
わしさの多くを取り除くことができます。