ある社長様から右腕になる人材が欲しいとのお話がありました。
自分の右腕になる人材がいないというのは、多くの社長様が抱
える課題ではないでしょうか。

一口に右腕と言っても様々なタイプがあります。どのような役
割を期待しているかお聞きしたところ、「粗い情報を投げるだ
けで書類作成などを行ってくれる人かな。」と漠然とした回答
が返ってきました。さらに絞り込んでいくと、社長様が望んで
いるのは、経営計画書や銀行に提出する書類等をまとめてくれ
る人材であることが分かりました。

一般的に営業を得意分野とする社長様が多いためか、右腕と呼
ばれている方は、経営企画や財務などを得意分野にしている方
が多いように感じます。先述の社長様が望んでいる人材も、世
間一般でいう財務部長に近いイメージです。

社長様が欲している人材は財務部長ではないかとお伝えしたと
ころ、「もちろん財務部長という役職は聞いたことがあるが、
実際どのような仕事をしている人かピンと来ない。」と打ち明
けられました。確かに財務部長がいる中小企業は多くありませ
んので、その役割を明確にイメージしている方は案外少ないか
もしれません。

財務部長の主な役割は、日々の資金繰り状況を管理するのはも
ちろん、税理士さんや経理がまとめた財務諸表を分析して改善
策を講じたり、必要であれば資金調達やコスト削減等のアクシ
ョンを起こすことです。中小企業の財務部長さんは、経営計画
の取りまとめなども行っている場合があります。

前述の社長様は「欲しい人材のイメージが具体的になった。」
とおっしゃっていましたが、経営者様によって思い描く右腕の
イメージはそれぞれです。現場を任すことができる営業部長、
戦略を描くことができる経営企画部長、人心掌握に長けた人事
部長、資金の管理や調達を行う財務部長等、どの分野を補完し
て欲しいのか明確なイメージを持ちましょう。採用活動が明確
になり、採用のミスマッチも減らすことができます。

■1:昭和と令和は社会情勢が大きく異なります。

●昭和は、危険・不便・不快等、解決すべきテーマがたくさん
ありました。前回の東京オリンピックが開催された1964年の
冷蔵庫の普及率は10%だったそうです。大変不便な世の中でし
た。
このような大きな困りごとを解決するためのプロダクト開発と
大量生産、それを実現するための同質化されたマネージメント
体制が構築され、「ジャパンアズNO.1」と世界中の注目を浴
びるまでに成長を遂げました。バブルの崩壊までは…

●令和は、安全・便利・快適を実現し、大きな課題を見つけに
くい時代です。皆が残された小さなテーマの解決に総動員して
取り組むことで、強烈な同質化・価格競争を招いています。低
成長と低収益のスパイラルから抜け出せません。

※平成の30年は、ネット企業がGDPをかさ上げしましたが、こ
のIT化で出遅れた日本は、先進国の中で最も成長できない国に
成り下がってしまいました。

■2:であるにも関わらず、我々は、昭和文化に縛られた環境
で今日も生きています。

先輩の経営者、仲間、コンサルタント、書籍…ほとんどが昭和
です。結果として、我々は昭和の経営原則を疑いもせず、信じ
込んでいます。

◆新しい経営原則について考え直してみませんか?

・【PL】売上ではなく利益を、規模から質への転換を!
・【BS】所有する経営から持たない経営へ!
・【MG】ボトムアップの経営からトップダウンの経営へ!

■3:さらに、我々は、昭和のビジネスモデルから未だに抜け
出せません。

2世代上の先輩たちが定義した業種・業界に縛られ、はるか昔
に創造されたマネタイズ・ビジネスの型を未だに模倣していま
す。

◆新しいビジネスの型に転換しませんか?

・サブスクリプション1.0⇒2.0
・受注型⇒プロダクト化⇒ストア型
・ソリューション提供企業への転換
・D2C(C2M)、クラウドファンディング
・DX ・業界の壁を破る
・ニューミドルマン(購買代理)⇒プラットフォーム
…等々

■4:これからは、すさまじいスピードでビジネスが変わりま
す。

◆1:真のネット企業がリアル企業を凌駕します。
例)銀行の凋落、すべての分野で同じ事が起こります。

◎OMO(Online Merges with Offline)とは、オンラインとオ
フラインの融合を意味しますが、その真はネット企業がリアル
企業を飲み込む現象です。

◆2:カーボンニュートラル(炭素ゼロ)政策が自動車業界を
直撃します。

出荷額62兆円、全製造業の19%、GDP比12%(2018年)を占
める自動車業界に激震が走ります。

◎自動車エンジン向けにアルミニウム鋳造設備を開発・製造し
ていた大阪技研(大阪府松原市)の破産が4月、決まった。
(2021年6月16日、日経新聞)、この記事が象徴的です。

■5:様々な分野でルールチェンジが起こっています。

見方を変えることができれば、我々中小企業やこれから事業を
始める若者には大きなチャンスです。100mを早く走る競技で
は勝てないが、100mを20秒ジャストで走る競技を作ることが
できれば、金メダルも夢ではありません。下剋上・激変、チャ
ンスの到来です。

特に、以下の2つは新ルール構築の目玉になるテーマです。

●OMO(Online Merges with Offline)!
⇒デジタルシフトではなくDX(デジタルトランスフォーメー
ション)を!

●SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な
開発目標)」17の目標と、それを達成するための具体的な169
のターゲット!

■6:隆々と生き残り、成長する企業体を作りましょう。作れ
ます。

1.昭和のルールにとらわれず、
2.強烈な同質化・価格競争を回避し、
3.新しい事業立地やビジネスの型を理解して導入し
4.できれば、新しいルールの創造者としての地位を確保する
※そのために学ぶ!

◎SP経営!=脱・昭和、令和の経営!
令和企業に転身しましょう。隆々と豊かに生きるために。

ある飲食店経営者様の話です。金融機関の融資を受けて2号店
を出店しましたが、半年後に魅力的な物件が出たため、3号店
の融資を打診したところ、「出店のピッチが速すぎる」として
断られたそうです。

経営者は、このような魅力的な物件に出会うチャンスは滅多に
ないため、またとないビジネスチャンスと捉えていますが、金
融機関は、まずは2号店をしっかり軌道に乗せてからでしょう
とブレーキをかけます。

経営者と金融機関の事業を進める速度の考え方には大きな隔た
りがあります。どちらが正しいということではありませんが、
金融機関は多くの失敗事例から、時間をかけて着実に事業拡大
を行う企業に融資をした方が、回収率が高いことを学んだと思
われます。

それでは、出来るだけ早く成長したいと考える経営者様はどの
ように対処すべきでしょうか。ひとつは、銀行筋ではなく、ベ
ンチャーキャピタル等、リスクマネーを提供する金融機関から
資金調達を行うことが考えられます。しかし、株式上場に値す
るビジネスモデルはそれ程多くありませんので合致する企業は
少数です。

事業の拡大に他人資本が必要なのであれば、残念ですが、やは
り貸し手の論理に適合せざるを得ません。金融機関の考え方を
ベースにして事業計画を立て、セーフティネット等、別枠の制
度融資が出たタイミングで上振れを狙うのが現実的です。

先述の飲食店経営者様は、「2年に1店舗しか出せないのでは、
10店舗出すのに20年かかるではないか。」と心配されてい
ましたがそうではありません。設立10期で10店舗を経営す
る別の経営者様は、最初の5年で3店舗、後半の5年で7店舗
を出店しました。金融機関は、入口は特に慎重な見方をします
が、実績をしっかりと示せば、その後は積極的に融資をしてく
れるようになります。

貸し手の論理を無視した計画は実現可能性が低くなります。金
融機関が考える成長スピードを加味した計画で進めましょう。

前回号のつづきです。

すべてが大きく変化しています。

過去のビジネスモデルが大きな音を立てて崩れています。はる
か昔のルール(昭和ルール)の呪縛に縛られたままの事業体は、
新しいビジネスモデルを創造した新興勢力に置き換わります。

人口は減少し、市場規模は小さくなります。競争はさらに激化
し、弱者は最後の価格競争を挑みながら消耗戦を続けていくの
でしょうか。人口が減少しても労働力は近々余ります。労働力
はAIやロボットに置き換えられます。雇用の形態も変わり、
企業側は雇用しない経営、働く側は雇用されない働き方に移行
します。大企業は黒字リストラを大規模に実施しています。終
身雇用の終焉に備え始めました。弱者に働く場所は残りません。

我々は、『生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的
なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。』
(チャールズ・ダーウィン)の言葉を肝に銘じて行動に移さな
ければなりません。もう残された時間はほとんどありません。

過去のルールをすべて疑い、新しい発想で新しいルールに適合
していくしか他に方法はありません。繰り返しますが、時間切
れ寸前です。ビジネスのフローを、ビジネスの事業立地や型
(モデル)を、その根底から見直す努力を始めませんか。商品
開発においては、思い切った高付加価値化を図りませんか。

『事業再構築のための経営の着眼点!』のまとめとして、26
の着眼点を整理して以下に記載します。詳細は本コラムのバッ
クナンバーを含めて再度ご確認ください。

◆売り方・プロモーションに関する着眼点

1.売り切りからサブスクリプション(月額課金)への変更が
できないか!
2.ファイナンス機能(クレジット、決済代行)を追加できな
いか!
3.自社ノウハウを教えて代理店を作ることはできないか!
4.自社広報媒体(D2C)を構築できないか!
5.画像や紙の媒体から動画(音声)媒体へ変更できないか!
6.お客様を細分化して、特定のお客様への個別対応を充実で
きないか!

◆商品開発に関する着眼点

1.自社の商品やサービスを業種やテーマに絞り込むことはで
きないか!
2.アッパーニッチな商品やサービスを開発できないか!
3.新しい機能を付加できないか!
4.不要な機能を取り除けないか!

◆マネージメントに関する着眼点

1.社員雇用を行わず、フリーランス(個人及びチーム)を活
用できないか!
2.社員を減らすことはできないか!
3.事務所を縮小できないか!
4.在宅勤務で対応できないか!

◆事業計画に関する着眼点

1.中期経営計画を疑ってみる!
2.敢えて減収を狙えないか(余計な売上を捨てる)!
3.計画を鵜呑みにしていないか(執行を先行させすぎていな
いか)!

◆営業時間・品揃えに関する着眼点

1.営業時間・営業日を減らせないか!
2.品ぞろえを減らせないか!

◆飲食店の開業に関する着眼点

1.出店せずに開業できないか!
2.日時限定(フル営業しない)から開業できないか!
3.数量限定で営業できないか!

◆新規事業・事業立地の見直しに関する着眼点

1.事業立地は優か!事業立地を見直せないか!
2.ビジネスの業務フローを抜本的に組み替えられないか!
3.受注型からプロダクト型に変更できないか!
4.プラットフォームを作れないか!

◎事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体を
その本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現し
たビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいとき
の着眼点を上記に整理しました。

突然ですがご質問です。あなたは売上高1億2千万円、粗利率
69%、経常利益240万円の飲食店の経営者です。経常利益
が少ないため、今期は経常利益を倍の480万円にしたいと考
えています。どのような施策を掲げますでしょうか。

■ 解答例1:新店舗を出店する。
同程度の利益が出る店舗を1店舗増やせば単純に利益は倍にな
ります。実際にこうして店舗を増やしていく経営者も多くおら
れます。しかし、出店には多額の投資が必要となるため、利益
率の低い店舗を増やせば増やすほど、投資回収が長引きます。

■ 解答例2:売上の増加を目指す。
原価率、経費の額がそのままであれば、3%の売上増加で経常
利益は倍になります。最もオーソドックスな施策ですが、売上
を上げようと思えば、広告を出したり、値引きをしたり、費用
の増加を伴う施策が必要ですので、実際には5%程度の売上増
が必要です。5%で年間600万円の売上増ですから、客単価
3千円のお店であれば年間2,000人、1日あたり5.4人
の顧客を増やす必要があります。広告費等の先行投資が必要な
うえ大変高い目標です。

■ 解答例3:経費を減らす。
3%の経費削減で経常利益は倍になります。月間20万円弱の
経費削減です。無駄が多くあるなら実施したい取組ですが、過
度な経費削減は従業員のモチベーション低下につながります。
従業員のモチベーションが下がると売上も減ってしまう危険性
があります。

■ 解答例4:粗利率を上げる。
2%の粗利率アップで経常利益が倍になります。粗利率の高い
メニューを優先的に案内する、原材料費はそのままにして客単
価を200円増やす、逆に客単価はそのままにして原価を60
円下げるなど、自分の工夫と努力次第で粗利率を上げる方法は
いくつもあります。先行投資が不要、かつ自助努力で改善でき
る範囲が広いので、実は取り組みやすい施策です。

粗利率が高くても(原価率が低くても)たくさん売れる商品は、
お客様の満足度が高い、もしくは希少価値の高い商品です。そ
のような粗利率の高い商品・サービスを生み出すためにはクリ
エイティブな思考と行動が欠かせません。粗利率の向上を目指
すことは会社に活力を与えます。

逆に、安易な安売りなどで売上の増加を狙おうとする思考は、
中小企業の場合、商品の質や従業員のモチベーション低下を招
きます。売上高や営業利益だけでなく、粗利(率)にもっと着
目してはいかがでしょうか。

前回号の続きです。

■着眼点22:中期経営計画を疑ってみる!

●未来は予見できない、これは紛れもない事実です。自社の具
体的な未来予想図は描けません。それでいいのです。

であるにも関わらず、現時点を基準にした高精度な将来計画を
作り、その計画に過度に執着することは、これから起こり得る
イノベーションの芽を摘んでしまいかねません。

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をそ
の本質から見直そうとするときは、今手元にある中期経営計画
を疑ってみることも重要です。

●多くの成功者が語る過去からの成功談はすべて後付けです。

1.人は、その未来を予見することはできません。変数が多す
ぎるからです。
2.人は、過去を整理することは得意です。寄り道部分を除い
て単純化して話します。
3.故に、(多くの成功者は)あたかも計画通り進んで来たか
のように見えます。
4.事実はそうではなく、あまたの寄り道・失敗を経て今があ
ります。

高精度に未来を予見しようとする行為は百害あって一利なしで
す。未来につながるレールは存在しません。

●中期経営計画を鵜呑みにしてはいけません。

3年後、5年後、10年後の自社の姿なんて『わかるはずない!
わからなくていい!いや、決めつけてはいけない!』と考えて
みてはいかがですか。

5か年経営計画の意味は、『今の延長線上ならこうなるとのシ
ミュレーションに過ぎない』との認識が必要です。
これを経営計画と錯覚してしまうとイノベーションは起きませ
ん。5か年経営計画と呼ばず、【現状の延長時の5か年シミュ
レーション】と呼ぶべきではないでしょうか。

※【現状の延長時の5か年シミュレーション】には相応の存在
意義があります。

●中期経営計画の位置付けは…

◆既存事業の部分は『現状の延長時の5か年シミュレーション』
と定義して、正確な執行を心掛けましょう。

◆新規事業の部分は『想像力を働かせながら、加減しながら取
り組むこと』と定義して、柔軟に進捗させましょう。
新規事業の部分を計画に落とし込んで・決め込んでその計画通
りに執行すると、投資が先行(経費が先行)して危機を招くこ
とになりかねません。

◎以下の決意で経営してください。
未来は予見できない!未来を決め込まず、想像力を働かせなが
ら今を必死に生きる!

・高校生の進路指導で、『あなたは将来何になりたい?』
・新卒の入社試験で、『あなたは当社でどんなことを実現した
い?』

こんな愚問を投げるのは止めましょう。当時自分が何を考えて
いたかを思い起こして考えてみましょう。

…次回につづく

少なくない社長様が、試算表や決算書等の数字を見るのが苦手
とおっしゃいます。踏み込んでお話をお聞きすると、決算書等
の財務諸表の見方について、勉強したけど理解ができないので
はなく、苦手意識がありそもそも理解するつもりがないという
方が殆どです。

中小企業経営者の優先順位は営業活動が一番ですので、会計周
りは後回しになるのも分かります。しかし、会計知識の有無で
会社の命運が決まってしまうこともありますので、経営者であ
れば、やはり会計の知識は身に着けておく方が良さそうです。

まずは、最低限財務諸表の見方を覚える必要があります。財務
諸表は、税務署、銀行、株主等、多くのステークホルダーと会
話をする時の共通言語ですので、新たなスポーツを始めるとき
にルールを覚えるのと同じぐらい基本的なことです。

財務諸表の見方を覚えたら、本当に重要なのはその次です。同
じ財務諸表でも、税務署、銀行、株主(経営者)は、それぞれ
の立場によって全く違った見方をします。基礎的な読解力は当
然のこととして、3つの目線(『税務(税務署)』、『財務
(銀行)』、『経営』)で決算書を読み取れると、よりバラン
スの取れた経営判断を下すことができます。

ただ、3つの目線で財務諸表を読めるようになるには、実際に
税務調査を経験したり、相当数銀行からお金を借りたり、経営
者としてのキャリアを積み重ねたり、といった経験と実績が少
なからず必要です。書籍に頼っても、この「深み」についての
記述があるものは存在しないと思います。

では財務諸表の深みを読み取ることに何年も時間をかけていら
れないという社長様はどうすれば良いのでしょうか。中小規模
企業の財務諸表の深みを読み語れる人材は本当に希少ですが、
その人材を探して聞くしかありません。

弊所は、関与先様の財務部長として、多くの金融機関と日々接
触しております。相当数の資金調達支援実績があり、中小規模
企業様の財務諸表の深みを知る数少ない事務所だと自負してお
ります。

自社の決算書について深く知りたい方は是非お問合せください。

前回号の続きです。

■着眼点21:ビジネスの業務フローを抜本的に組み替える!

●ITやAI、ロボット技術が飛躍的に進化しています。

コンテンツは、音声や動画で保存ができ適時廉価に利用できる
ようになりました。学習や教育分野においては、遠方まで勉強
会やセミナー、研修のために移動する必要がなくなってきまし
た。プロの提供する優良なコンテンツが、自身のスマホやパソ
コン画面に提供されています。時間や距離の制約を受けない環
境が整備されています。自身の学習や社員教育の方法を抜本的
に見直しましょう。

多くの業務がRPA(=ロボティック・プロセス・オートメー
ション)により、現時点でも半自動化できます。人の手を必要
としない業務の領域が、順次拡大されることでしょう。単純な
入力作業、繰り返し業務は概ね置き換えができます。単純事務
業務は間もなく消滅します。

レジの自動化、無人レジを見かけるようになりました。無人店
舗の実験も始まりました。近々実用化されることでしょう。レ
ジ係という仕事は間もなく消滅します。さらに、店舗運営者の
仕事も激減することでしょう。

自動運転技術の実証実験が継続されています。5Gのインフラ
も整い、いよいよ本格始動です。耐久年数の長い自動車が主役
のため、完全切り替えには時間がかかりそうですが、長距離移
動の高速道路や、特定エリアに限定した限定稼働は時間の問題
でしょう。車両の運転という業務も激減しそうです。

AIを使った調理器具は、効率的にプロの調理技術を模倣しま
す。短時間で美味しい料理を確実に提供してくれます。料理人
という仕事も激減するはずです。

医療や法務などの高度な翻訳分野においても、AI自動翻訳の
精度がプロ翻訳家の精度に近づいています。プロの翻訳家を必
要としない時代はすぐそこまできています。プロの翻訳家とい
う仕事は近々消滅します。…等々

我々は今、技術革新の真っただ中に置かれています。効率的に
勉強して、新しい技術を活用した新しい会社運営のスタイルを
模索していかねばなりません。また、労働力としての人手不足
は近々解消し、労働力は余ります。そうなります。

…次回につづく