「中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、第193回通常国会にて審議されています。

以下は経済産業省のホームページからの引用です。政府がどこに向かって舵を切っているか確認しておきましょう。

1.中小企業信用保険法の一部改正

(1)大規模な経済危機、災害等の事態に際して、予め適用期限を区切って迅速に発動できる新たなセーフティネットとして危機関連保証を創設します(従来の保証限度額とは別枠で最大2.8億円の保証を実施)。
※保証割合は100%保証。

(2)小規模事業者の持続的発展を支えるため、特別小口保険の付保限度額を拡充します(1,250万円→2,000万円)。
※保証割合は100%保証を維持。

2.創業・事業承継についての中小企業信用保険に関する法律の一部改正

・創業チャレンジを促すべく、創業関連保証の付保限度額を拡充します(1,000万円→2,000万円)。
※保証割合は100%保証を維持。

・事業承継を一層促進するため、法の認定を受けた中小企業の代表者個人が承継時に必要とする資金(株式取得資金等)を信用保険の対象とします。

3.信用保証協会法の一部改正

(1)信用保証協会の業務に中小企業に対する経営支援を追加するとともに、業務の運営に当たっては信用保証協会と金融機関が連携する旨を規定しました。

(2)信用保証協会が地方創生に一層の貢献を果たすべく、事業再生ファンドのみならず、創業や中小企業の経営改善を支援することを目的とするファンドへの出資を新たに可能としております。
<引用終わり>

ここ数年の取り組みを踏襲し、「創業支援」「小規模事業者支援」「事業承継支援」をより一層強化する動きのようです。中でも、小規模事業資金1,250万円の制度を利用している中小企業は多いと思われますので、その枠が拡大するのは大変ありがたい取組です。また、事業承継については、個人に対して株式取得資金
を保証するなど、大変興味深い取組も見られます。

■時流に適合することは、企業経営を成功させるための極めて重要なファクターです。今、様々な変革が起きようとしていますが、その一つが『働き方改革』です。好む好まざるに関わらず、この大きな時流に自社を適合させて行かねばなりません。

■直近のトピックスを紹介します。
※調整中の情報であり、最終案は未定です。

○政府は時間外労働時間の罰則付き上限規制について月平均60時間、年間720時間とする方針を示していますが、労使が合意を目指す原案では、半年間の労働時間を月平均45時間、計270時間に抑えることを労働基準法に明記するとしています。また、多忙時の月間最大残業時間を100時間以内に…

○政府が導入をめざす「残業時間の上限規制」をめぐり、経団連と連合が、終業と始業の間に一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル規制」について、事業主に導入の努力義務を課すよう法律に明記することで合意する見通しになった。

○政府の規制改革推進会議は、長時間労働などの監視を強めるため、企業に立ち入り検査する労働基準監督署の業務の一部の民間委託を検討する。委託先は社会保険労務士を想定、主要国に比べて見劣りする監視体制を強化…
※大企業だけでなく、広く法令順守を徹底するための体制整備の姿勢が伺えます。

■安倍総理は以下のように発言されました。
『働き方改革』の全容を再度ご確認ください。首相官邸ホームページより引用。
(平成28年9月27日第1回「働き方改革実現会議」)

「いよいよ、働き方改革実現会議がスタートしました。先週、ニューヨークにおきまして金融界、そしてまたビジネス関係者の皆様の前で講演をして、また対話をする機会があったわけでありますが、日本が『働き方改革』を進めていくということに対して、大変な関心が集まると同時に、果たしてできるのか、『働き方改革』は、まさに日本の企業文化そのものであり、日本人のライフスタイル、日本の働くということに対する考え方に根付いたものと言ってもいいのだろうと思います。様々なことが、例えば長時間労働についても、長時間労働の上に成り立って、様々な商慣行があり、労働慣行もできているものを果たして変えていくことができるのかという雰囲気を感じ取ったわけでありますが、私はその際、『腕まくりをして、この課題に取り組んでいく』と申し上げたわけでございまして、『働き方改革』は、第三の矢、構造改革の柱となる改革であります。大切なことは、スピードと実行であります。もはや、先送りは許されないわけでありまして、多くの人が『働き方改革』を進めていくということは、人々のワーク・ライフ・バランスにとっても、あるいは生産性にとってもいいと思いながらできなかったわけでありますが、いまこそ我々は必ずやり遂げるという強い意志を持って取り組んでいかなければならない、こう決意をしております。働き方改革に必要な法律、政策が何か、そして今年度内に具体的な実行計画を取りまとめた上で、スピード感をもって国会に関連法案を提出する考えであります。
『働き方改革』のポイントは、働く方に、より良い将来の展望を持っていただくことであります。同一労働同一賃金を実現し、正規と非正規の労働者の格差を埋め、若者が将来に明るい希望が持てるようにしなければなりません。中間層が厚みを増し、より多く消費をし、より多くの方が家族を持てるようにしなければなりません。そうなれば、日本の出生率は改善していくわけであります。長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性、高齢者も、仕事に就きやすくなります。経営者は、どのように働いてもらうかに関心を高め、労働生産性が向上していきます。働き方改革こそが、労働生産性を改善するための最良の手段であると思います。働き方改革は、社会問題であるだけでなく、経済問題であります。我々は労働参加率を上昇させなければなりません。そして賃金を上昇させなければなりません。
働き方改革のテーマは、同一労働同一賃金と36(サブロク)協定の在り方だけではありません。高い問題意識で取り組む必要があります。ロボットからビッグデータ、AIまで、デジタル技術の活用が進む中で、働き方も間違いなく変わってきます。
本日の有識者の皆様の御意見も踏まえて、本会議では、当面、次のようなテーマを取り上げていきたいと考えます。
◆1番目に、同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善。
◆2番目に、賃金引き上げと労働生産性の向上。
◆3番目に、時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正。
◆4番目に、雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題。
◆5番目に、テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方。
◆6番目に、働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備。
◆7番目に、高齢者の就業促進。
◆8番目に、病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立。
◆9番目に、外国人材の受入れの問題。
有識者の議員の皆様には、豊富な経験とアイデアに基づいた、積極的な御提言をいただけることを期待しております。どうぞ皆様、よろしくお願いを申し上げます。」

好む好まざるに関わらず、『働き方改革』、この大きな時流に自社を適合させて行かねばなりません。我々中小企業経営者にとっても、決して他人事ではありません。

企業活動を永続的、かつ発展的に行うために、「資金」は最も重要な要素のひとつです。自己資本の薄い中小企業にとって、金融機関から他人資本をどのように調達するかで経営の結果が大きく変わります。

自社の実力に比して最大限の資金調達を実現するためには「正しい銀行対応」が欠かせませんが、銀行対応に関する確かな情報は少なく、各経営者様が手探りで銀行対応を行っているのが実情です。

銀行対応を間違うと、本来は受けられたはずの融資を受けられずに経営危機に陥ったり、新たなビジネスチャンスを逃したりしてしまいます。次のセルフチェックは、間違いやすい銀行対応常識についてまとめたものです。ご確認ください。

■ 中小企業のための「正しい銀行対応」セルフチェック!

以下のうち、正しい銀行対応はどれでしょうか?

1.銀行は資金繰りに困った中小企業に融資をするのが仕事だ。よって、資金繰りが苦しくなった時に借入れすれば良い。
2.銀行の担当者に融資をすすめられたが必要ないので断った。
3.銀行から融資を受けるなら知名度の高いメガバンクが良い。
4.今借りている融資を完済するまで新規融資は申し込まない。
5.銀行には自社の情報を詳しく伝えすぎてはいけない。
6.他行から融資を受けたことはなるべく隠した方が良い。
7.金利交渉は必ずすべきだ。
8.自己資本比率の低さを指摘されたので借入を減らした。
9.融資を受けた後は銀行員と連絡を取る必要はない。
10.圧力をかけたり頼み込めば融資は受けやすくなる。
11.そもそも借入は出来るだけしない方が良い。

実は全て間違った認識・対応になります。意外に思う項目もあったかと思いますが、銀行対応については、噂話も含めて多くの間違った情報が氾濫しています。

私たち銀行融資プランナー協会は、中小企業の成長に財務面で貢献するため、中小企業様の財務部長として、日々銀行対応を実際に行っております。銀行対応に迷われることがあれば、お気軽にご相談ください。

新入社員やリクルートスーツに身を包んだ若者の姿を見るたびに、遠い昔を思い出して微笑ましい気持ちになります。未来を背負ってもらえる若者たちの成長と活躍を願いながら、前向きなメッセージを発信させてもらいます。

■社会人として二十年近く時間を経て四十歳ぐらいになると、そのビジネスマンとしての実力の差は歴然とします。雲泥の差です。

○出来る分野・領域の広さに大きな差が付きます。
・良くできる人は、概ねどんな業務もやる気になれば対応できます。
・そうでない人には、極めて限定的な仕事しか与えられません。できないからです。

○業務の精度・スピードに雲泥の差が出ます。
・知恵を使う業務であれば、できる人とそうでない人の差はざっと10倍ぐらいでしょうか。
・単純な業務であっても、その差は3倍ぐらいになるように感じます。

社会人として、上記の事実を早い時期に知っておくべきです。
なぜ、これだけの差がついてしまうのかを、論理的に考えてみましょう。

■高校時代の運動部のことを思い出してください。

○放課後真面目に練習を継続している野球部のメンバーと、野球部でないメンバーが、三年生の時に試合をしたら、この差は歴然です。たった二年強の期間、一日当たり数時間の練習を継続するかしないかの違いが、この雲泥の実力の差を生み出します。
○スポーツより複雑でわかりにくいので自覚しにくいですが、二十年という年月は、上記の何十倍もの差を生んでいます。そして、見る人が見れば、その差は歴然です。四十歳のビジネスマンの実力に、想像を絶するぐらいのかい離があることを想像いただけるはずです。

■仕事は上手になってください。好む好まざるにかかわらず、社会人として長期間生きて行かねばなりません。会社のためだけではありません。何より自分自身のためです。

そのために…

1.目先の仕事に徹底的に真摯に取り組んでください。

どんな仕事に対しても、「だれにも負けない」との思いを込めて、全身全霊で取り組んでください。
机を拭く、こんな仕事でも、「だれにも負けない、私の机の拭き方は、誰よりきれいで効率的だ」と自負できるようにあたってください。一つ一つのこの真摯な取り組みの集積が、自分自身の仕事への精度と執着を養ってくれます。

2.正確な実務能力を身に着けてください。

書類を正確に早く作成する、文章を正確に早く書く、過密なスケジュールを効率的に乗り切る…これらを実務能力と呼びます。この実務能力がその人のポテンシャルになります。若い間は、可能な限り多くの業務をやりきる訓練を積んでください。

3.仕事の予習と復習をしてください。

アフターファイブや休日にも、仕事の予習と復習を欠かさず行いましょう。
この差がビジネス力の差を生みます。また、自分自身の勉強の時間を確保してください。生涯勉強です。すべて自分の財産になります。できるビジネスマンは習慣になっています。

4.本を読んでください。

できるビジネスマンの多くは読書家です。逆に、できないビジネスマンの多くは本を読んでいません。週一冊本を読めば、(四十歳を迎える)二十年で千冊強の本と出会えます。この千冊の引き出しの有無が、ビジネスマンとして、人としての実力の差の原因の一つです。

5.良い仲間を見つけてください。

仕事に真摯に取り組む仲間、向上心のある仲間を見つけて親交を深めましょう。類は友を呼びます。自分の仲間の属性は、そのまま自分自身の姿です。「明るく・朗らかで、前向きで、向上心の強い勉強好きな」仲間たちと、お互いの成長を確かめ合いながら生きていきましょう。

人は公平ではありません。これは紛れもない事実です。何故なら、過去(の努力)が違うからです。このことを肝に銘じてください。
二十年後に後悔しないために、自分自身ができるだけ主導権を握れる人生を送るために、長期目線でしっかり力を付けましょう。

人生はいつも順調とは限りません。誰もが、様々な事情で、個人ローンの返済やクレジットカードの支払いが滞ってしまう可能性があります。本日は、個人の金融事故が法人の資金調達に与える影響について解説します。

そもそも、個人の信用情報はどのように管理されているのでしょうか。金融機関は、個人のお客様への融資状況を信用情報機関に登録して共有しています。主だった信用情報機関として、クレジット系の金融機関が情報を登録しているCIC、消費者金融系の金融機関が情報を登録しているJICC、銀行系の金融機関が情報を登録している全国銀行個人信用情報センターがあります。

日本政策金融公庫を例に挙げますと、借入申込書の裏面に、この3つの機関の利用および登録について承諾を得る欄があります。最近では個人情報の取扱いが厳しくなっていますので、金融機関が本人の承諾を得ずに信用情報機関に照会をかけることはありません。書面で承諾を受けた後、照会をかけてネガティブ情報の有無を確認します。

但し、金融機関が個人信用情報を照会するのは、一般的には、初めて融資取引を開始する時だけです。融資審査の都度、あるいは毎年ということではありません。

それでは、ネガティブな情報が出た場合に、法人の融資審査にどの程度影響があるのかを見てみましょう。

・現在も返済が滞っている。
→新規の融資取引は、お断りされる確率が高くなります。

・過去に返済が滞っていたようだが、先月完済済みである。
→まだ1か月しか経っていないため、もう少し様子を見たいとして、新規融資を見送られるのが一般的です。もし本当に完全に立ち直っているのであれば、しっかりと説明して納得してもらうことで、新規融資を受けられる場合もあります。

・過去に返済が滞っていたようだが、数年前に完済済みである。
→新規融資取引をしてもらえる可能性は十分にあります。

・度々入金遅れがある。
→これだけで断られることはありませんが、財務内容や業績が良い等、マイナス面をカバーできるポジティブな材料がないと厳しくなります。

以上の事例から、事故を解決した時期により影響度合いが変わることが分かります。一度事故を起こしてしまっても、しっかりと事故を解決することができれば、数年後には信用は回復すると考えられます。

■正しい努力を継続出来ておれば…

○五十代のビジネスマンは、三十代のビジネスマンに、そのビジネス力で負けるはずがない、と思っています。
○社長歴十年の社長が、社長歴三年の社長に、その経営力で負けるはずがない、と思っています。
○十年目の飲食店が、新規オープンの飲食店に、その商品力で負けるはずがない、と思っています。

■正しい努力を継続すればするほど、その努力は確実に積みあがり、実力として身につきます。昨年よりも今年、先月よりも今月、昨日よりも今日…の方が、より高いレベルに到達するはずです。

○商品であれば、毎日正しい改善を続けて行けば、より良くなります。
○サービスであれば、どんどん充実します。効率も良くなります。
○人は、毎日考え続ければ、どんどん賢くなります。

◆飲食店の社長様、メニューは日々進化発展して、美味しくなっていますか?
◆メーカーの社長様、自社の作る商品や作り方が日々進化発展して、より良いものになっていますか?
◆サービス業の社長様、そのサービス内容が日々進化発展して、より顧客満足度の高いものになっていますか?

時間が経てば経つほど、企業として提供する商品やサービスは進化発展して行かねばなりません。文明は、こうして発展を遂げてきました。

■デミングサークル、PDCAサイクルをご説明します。
(ウィキペディアより引用)
PDCAサイクル(ピーディーシーエー、PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つです。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法です。(品質管理を構築したウォルター・シューハート、エドワーズ・デミング(W. Edwards Deming)らが提唱)

1.Plan(計画)
従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
2.Do(実施・実行)
計画に沿って業務を行う。
3.Check(点検・評価)
業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する。
4.Act(処置・改善)
実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする。

この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、 螺旋を描くように1周ごとにサイクルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務改善することです。

■デミングサークルはエンドレスです。

エンドレスに行うことで、とてつもない進化・発展を伴うのがデミングサークルです。来る日も来る日も、ほんの少しでもデミングサークルを回しつづけます。

◆デミングサークルを回しつづけた飲食店と、回っていない飲 食店、3年後にはその味に雲泥の差が付きます。
◆デミングサークルを回しつづけたメーカーと、回っていない メーカー、3年後にはその品質とコストに雲泥の差が付きます。
◆デミングサークルを回しつづけたサービス業と、回っていないサービス業、3年後にはそのサービスの質に雲泥の差が付きます。想像いただけますね。

■デミングサークルは個人にも当てはまります。

自分自身の考え方・行動を、デミングサークルに当てはめて日々過ごしている人は成長します。日々の行動を確認して、明日は新しいプランで臨む、すばらしいですね。この行動パターンを身につけた人と、毎日考えることもなくルーチンで生きる人、三年・十年・三十年…同じ人間とは思えないくらいの差がつきます。
個人の行動指針としても、デミングサークルを取り入れてください。

戦後日本に導入されたデミング賞(大賞)の初代受賞(1970年)企業はトヨタ自動車です。
「トヨタの車は、発売当初よりも、モデルチェンジ直前の方が、その品質が良い。」と言われますが、当然です。

デミングサークル、覚えて貴社にも、そして貴殿ご自身にも意識して導入しませんか。

創業から順調に成長する企業と、途中で行き詰まってしまう企業の違いは、営業力にあることは間違いありません。そもそも売上を立てられなければ企業は存続しないからです。ただ、営業力があっても行き詰まってしまう企業も多くあります。要因は財務力(資金調達力)の弱さにあります。

営業力があり、業績が軌道に乗り始めた創業者様を悩ますのが税金です。利益とキャッシュが連動しない取引条件で営業をしている企業の場合、利益を上げれば上げるほど、手元キャッシュでは払えない額の法人税が発生します。「事業を軌道に乗せるためにがむしゃらに頑張ってきた結果、ゴール(決算)の手前で多額の税金が発生することに気付く。しかし、手元に税金を払えるだけの資金がない。」というパターンです。

このような状況のとき、相談するのはたいてい周りの先輩経営者です。返ってくる回答は、「税金なんかまともに払っている人はいないよ。上手に節税しないとダメだよ。」といった主旨のものが多いようです。順調に成長する企業とそうでない企業の運命の分かれ道は、この節税の意味をしっかりと教えてくれる方が周りにいるかどうかです。

税金が払えない、もしくは払いたくないために節税をして利益を減らす行為は、自ら資金調達の可能性を閉ざすことになります。業績は順調に推移することもあれば下降することもあります。節税をすることで、「業績が下降した時に資金調達が上手くいかない。資金が不足するため事業を縮小せざるを得ない。縮小することでさらに利益が上がらなくなってしまう。」という負のスパイラルに陥ってしまいます。

創業して3年以内に7割の企業が廃業するとも言われていますが、売上を上げるという第1の関門をクリアしたにも関わらず、節税をしたために資金調達ができず、最後は資金に詰まって存続を諦めてしまう企業も相当数あると感じています。

弊所では、創業者に限らず、資金調達を常日頃から行い、利益を思い切って出すことを提案しています。先日も、お付き合いを始めたばかりのお客様から、「(利益が出ている)決算書を銀行に渡したら、去年までは2,000万円借りるのがやっとだったのに、すぐに8,000万円の提案を持ってきました。決算書でこんなに違うんですね。」とおっしゃっていました。

利益を減らして少ない手元資金で経営をするのか、もしくは、利益を出して8,000万円の資金調達を行って経営をするのか。本当に大きな違いです。

経営者が患う病の一つに『お人好し症候群』があります。過半の経営者が、程度の差はあれ発症しています。検証してみましょう。

■お人好しで会社をダメにしてしまう社長は少なくありません。

自己診断をお願いします。
・自分はお人好しだと思う。〔  〕
・自分は従業員に甘いと思う。〔  〕
・自分の判断は、どちらかというと甘いと思う。〔  〕
・自分の判断は、どちらかというと曖昧だと思う。〔  〕
・自分はNOと言いにくい性格だ。〔  〕
これらにはすべて迷わず〔 × 〕が付く経営を意識して行わねばなりません。

■一方、愛の無い経営では人はついてきません。愛は経営者としての重要な資質の一つです。「厳しい経営判断に愛を添える経営(稲盛和夫氏)」が理想なのでしょう。

お人好し経営に陥る原因を探してみましょう。

◆一つ目の原因は『弱さ』です。

○その場しのぎを繰り返す。
大局的な見地を持たずに、目先の事象を「目先迎合、その場しのぎ」でやり過ごそうとする経営者がいます。問題点逃避型、経営者には不適格です。

○皆に好かれたい、嫌われたくない。
出来るだけ敵を作らないように発言し行動することは経営者にとって重要な行動指針です。
無意味な敵は不要ですが、時に敵対しても主義主張を通さねばならない場面もあります。社内に対しても同じです。全員から良い?社長と思われることは不可能です。嫌なことを言えない経営者です。考え直してください。

◆二つ目の原因は『知見不足』です。

○全体最適が理解できていない。
経営判断においては、常に部分最適よりも全体最適を優先しなければなりません。この二つが矛盾する時に、部分最適を容易に選択してしまう経営者がいます。知見が不足しています。

◆三つ目の原因は『考え違い』です。

○曖昧な指示しか出さない。お任せ主義。
皆に考えさせること、これはこれで重要です。一方、細かく・明瞭に指示を出すことも重要です。前者ばかりの経営者は、真の指揮官とは言えません。特に中小企業は、ほとんどが後者であるべきです。ご再考ください。

◆四つ目の原因は『愛の取り違え』です。

○ボランティア精神を経営に持ち込み過ぎる。言うまでもなく会社は社会のためにもあります。
・行う事業が社会の役に立つ。
・従業員の雇用と教育を担う。
・納税して利益を世の中に還元する。
・上記の過程で社長も十分に報われる。
これらを実現・継続するために、提供する商品・サービスや役務の価値と、その価格を図りながら、また、競合相手と戦いながら切磋琢磨しています。利益の追求も当然必須です。

○一方、経営と比べてボランティア活動は、ある意味容易です。
捧げ続ければよいからです。経営にボランティア精神を持ち込んではいけません。全く違う二種類の基準は同居できません。容易なボランティア魂が会社を凌駕します。経営者は、まったく別の場所・環境でボランティアに励むべきです。または、「税引き後利益の○○%をボランティア活動に使う」、このような明確な指針で対応すべきです。
「この商品は、ボランティア的な意味合いで値引きして」これをやると会社自体がダメになります。

◎愛の無い経営者は大成しません。愛は経営者としても、人としても、最も重要な資質の一つです。この前提で、「経営者は心に一匹の鬼を忍ばせる経営」・「厳しい経営判断に愛を添える経営(稲盛和夫氏)」を行いましょう。多くの偉人が語る経営の王道です。

お人好しと愛を区別して判断・行動して下さい。

本日は、個人事業からスタートし、長年コツコツと実績を積み上げてきた社長様が、より大きな資金を活用して事業を拡大した事例を、インタビュー形式でご紹介します。

◆まずは自己紹介をお願いします。

飲食店を3店舗経営しています。23歳で独立し、現在13年目になります。

◆当事務所とのお付き合いのきっかけを教えてください。

お付き合いをスタートさせていただいた当時は、10坪程度のバーを2店舗、30坪程度のレストランを1店舗経営していました。年商は8,000万円程度だったと思います。

設立してからずっと資金力が乏しかったため、小さなお店や、立地条件があまり良くないお店しか出店できませんでした。それでも何とか食べられるぐらいは利益を出してきましたが、このまま気楽にやっていても将来が無いと感じるようになりました。

自分なりにいろいろと考えた結果、やはりもっと売上の取れる店舗を持たないと大きくはなれないと感じましたので、思い切って資金調達をして立地の良い場所に店を出そうと決意しました。

ただ、最大でどれくらいの融資を受けられるか見当もつかなかったため、融資の専門家を探していたところ、貴所の融資サポートサービスに出合いました。

◆当事務所の融資サポートサービスはいかがでしたか?

実は前の税理士さんも、「資金調達に強い。」と謳っていたので契約しました。しかし、出店のため2,000万円を調達したいと相談すると、「無理だ」と言われたため、出店を諦めた経緯があります。ただ、その先生に他にもいろいろな融資の相談をしても納得のいく説明を受けられなかったり、先生の紹介で行った金融機関で、「貴社は営業エリア外ですので取り扱い出来ません。」と初歩的な断られ方をしたりしたため、少しずつ、「本当に資金調達に強いのかな?」と疑念を抱くようになりました。

そのような経緯があって、違う専門家の意見も聞きたいと思うようになり、貴所にコンタクトを取りました。お会いしたその日に希望を持てる見解をいただき、また、多くの実績を有していることが分かりましたので、すぐにお願いすることにしました。

その後は、「調達目標額が大きいので複数行に分けて調達しましょう。」「調達先の候補はX行とY行にしましょう。」などの具体的な提案をもらい、融資申し込み資料の作成はもちろん、実際に金融機関を回って事前説明をするところまで、私の代わりに行ってくれました。私は元々金融機関の方と話しをするのが苦手ですし、資料の作成はもっと苦手ですので、銀行対応業務を丸投げ出来た感じです。結果も希望どおり2,000万円の資金を調達することが出来ました。

◆現在の状況はどうですか。

おかげさまで立地の良い場所に店舗を持つことが出来ました。
今までの店舗と比べると、保証金の額も家賃も倍以上になりましたが、売上も大きく取れるので利益が残るようになりました。また、以前運営していたバーは閉店し、レストランも売却しましたが、現在の売上規模は以前と変わりません。さらに、現在、同じ規模の店舗を出店する計画を進めていますので、来期の売上高は1億5,000万円程度まで拡大する見込みです。貴所との出会いがきっかけで事業が大きく変わりました。感謝しています。

少ない自己資本でしっかりと利益を出しておられる社長様は、他人のお金を活用することで、さらに大きく事業を伸ばすことができる可能性を有しています。そして、他人のお金を最大限活用するためには、財務管理体制がしっかりしていることが絶対条件です。社長様の「事業力」に弊所の「資金調達力」を合わせることで、面白い化学反応が起きるかもしれません。