融資を断られる理由で最も多いのは、業績不振による赤字や債
務超過です。断られるのは残念ですが、やむを得ない理由であ
り納得はできます。しかし、業績が悪くないにもかかわらず、
融資を断られるケースがあります。

業績が悪いという理由で断られた場合は、業績が良くなれば融
資を受けることが出来ます。しかし、業績が悪くないにも関わ
らず融資を断られた場合は、何をどう改善すれば良いかが分か
りません。まずは融資を断られた原因を突き止める必要があり
ます。

業績や財務内容以外で断られる理由は下記が想定されます。

・前回の借入れから時間が経っていない。
・ノンバンク等から借入れがある。
・過去に延滞がある。
・事業計画に無理がある。
・決算書に疑義がある。Etc

中でも特に厄介なのは「決算書に疑義がある」とされた場合で
す。金融機関はお断りした記録を必ず残していますので、それ
を改善しない限り、以降審査が通ることはありません。決算書
そのものが信頼されていないとなれば、改善の方法が無くなっ
てしまうため、新たな融資を受けることが大変難しくなります。

利益が出ていないことを指摘された時に、本当は儲かっている
けど、わざと利益を減らしていますと答えたり、資産が少ない
ことを指摘された時に、資産は個人で持っているので決算書に
は載せていませんと答えたりする方がいらっしゃいます。審査
をクリアするため良かれと考えての回答だと思いますが、弊社
の決算書は出鱈目ですとお伝えしているようなものですので、
全くの逆効果です。

金融機関はあくまでも決算書で審査を行います。決算書の信頼
を取り戻すには複数年かかるかもしれませんが、それ以外に新
たに融資を受ける方法はありませんので、早期に決算書の改善
に取り組む必要があります。

業績が悪くないにも関わらず融資を断られた方は、是非、ご相
談ください。

前回号の続きです。

■着眼点14:シェア型キッチンを活用して、自店舗を持たず
にデリバリーサービスを展開するゴーストレストラン!

〔※食の世界をつなぐWebマガジンFoodist(飲食店.com提供)
の記事から一部を引用させていただきながらご紹介します。〕

●「Uber Eats」や「出前館」(その根底はITですが)は、
飲食業の姿も大きく変えました。デリバリー機能が飛躍的に発
展することで、デリバリー業態に無限の可能性を与えました。

自前で配達要員を持たなくても、紙のチラシを広く配布しなく
ても、デリバリービジネスを始めることができます。
一方、シェア型キッチンの誕生は、デリバリー専門飲食店の開
業を後押ししてくれます。

「…『キッチンベース』では約20坪の広さのスタイリッシュな
空間に、独立した4つの厨房設備や調理機材がある。日中は複
数のデリバリープラットフォームを活用したデリバリー専門店、
そして夜中から早朝にかけては宅配・仕出し弁当の仕込み場所
として活用していく。また、場所の提供のみならず、開業や運
営に必要となるデリバリープラットフォームの登録手続きをは
じめ、配達要員の確保や開業後のマーケティングサポートなど
もすべて運営側が行う。さらに、売上や客単価、リピート率な
ど、販売促進に必要となるデータを独自のシステムで算出し、
分析結果をシェフに提供するなど、「シェフがトライしやすい
環境」を目指した。今年2月(掲載年度の)、募集をかけたと
ころ、実に100人以上のシェフから応募があったという。…」
引用終わり。

※WebマガジンFoodist(飲食店.com提供)の記事から

◎複数のシェフ(ゴーストレストラン)が同じ場所に集まって、
切磋琢磨しながら料理を開発してデリバリーで販売できます。
実店舗を開業するのと比べると、その開業に関するコスト・手
間暇は圧倒的に軽減されます。接客サービスを必要としないの
で、料理の味の磨き込みに集中できます。デリバリーなので品
ぞろえを絞り込むことも、また、お隣さんとの組み合わせでメ
ニューの幅を広げることもできます。

開業や運営に必要となるデリバリープラットフォームの登録手
続きをはじめ、配達要員の確保や開業後のマーケティングサポ
ートなどはすべて運営側が行ってくれます。さらに、売上や客
単価、リピート率など、販売促進に必要となるデータを独自の
システムで算出し、分析結果を提供してくれます。

IT革命は世の中を大きく変えると言われだしてから20年が経
過しました。ITをベースに様々なソリューションが開発され、
そのソリューションを使ったさらなるソリューションが創造さ
れ続けています。

「Uber Eats」や「出前館」、シェアリングエコノミー、WEB
マーケティング…シェア型キッチンを活用して、自店舗を持た
ずにデリバリーサービスを展開するゴーストレストラン!とは、
これらの技術の融合の結果創造された、新しい飲食業の姿でし
ょうか。

◎おいしい料理を提供したいからお店を出店する…そのために
は物件を確保して、品ぞろえを広げ、スタッフを雇用して、で
きるだけ長時間営業して…別の選択肢が提供されています。

…次回につづく

中小企業の財務指針は、「借りられる時に借りられるだけ借り
ておき、常にキャッシュポジションを高くとることが最善」で
あると提唱しています。

コロナウィルスが本格的に経済に影響を与え始めてから、もう
1年以上が経過しました。弊所の関与先様も少なからず業績に
影響を受けていますが、従来から借入をしっかりと行い、資金
を潤沢に持っていたため、コロナ禍でも慌てることなく対処出
来ています。

元々、借入は嫌い、金利がもったいないと考えておられた経営
者様も、今回のコロナ騒動で、キャッシュポジションを高く取
ることの重要性を、身をもって理解することができたとおっし
ゃっていました。

しかし、ある金融機関の担当者からお聞きした話によると、今
まで最低限の資金しか保有していなかった企業にもコロナ融資
がばら撒かれた結果、余った資金で、いたずらに事業を拡大し
たり、効果の検証もせずに広告を出したり、接待交際費を増や
したり、金融商品を購入したり、他人に融資をしたりして、借
入によって逆に経営が傾いてしまった企業も多くみられるとの
ことでした。

借入で経営が狂う要因は財務指針の欠如だと考えます。弊所は、
最大限の借入を実施することを提唱している一方で、その目的
は手元資金を厚く維持することと強調しています。この財務指
針があれば、コロナ融資を安易に流用するようなことはなかっ
たはずです。

漫然と借りて漫然と使う経営は大変危険です。資金繰り状況を
管理予測し、自社の資金調達力に応じた調達計画を立て、最も
投資効果が高いと思われる事業にお金を使う習慣や仕組みがあ
れば、経営の質は上がります。

弊所は、中小企業に適した財務指針と財務管理手法を確立して
います。

財務を強化したいとお考えの経営者様は、是非、ご相談くださ
い。

前回号の続きです。

店を持たない、場所を決めない、メニューを絞る、営業時間を
短く…新しい飲食業の運営スタイルをお伝えします。貴社の事
業再構築のヒントにご活用ください。
■着眼点12:

出張料理サービスができるシェフのプラットフォームPRIME
CHEF(プライムシェフ)様を紹介します。

●PRIME CHEFは、シェフの出張料理サービスを提供するプラ
ットフォーマーです。自宅やオフィスなど指定場所にシェフが
やってきて、買出しから料理提供、お皿洗い等の後片付けまで
全て行います。目の前で調理をするのはもちろん、好き嫌いや
アレルギーにも対応しメニュー変更も可能です。離乳食対応が
可能なシェフも多数在籍しております。人数や金額感を1分で
設定するだけで、最大3人のシェフからあなたにぴったりのコ
ースの提案があります。検索不要で悩まずカンタンにご希望の
シェフが見つかります。

PRIME CHEF様のホームページ(令和元年11月6日)から引用さ
せていただきました。
https://www.primechef.cooking/

◎シェフと顧客のマッチングサービスです。得意分野、得意な
予算帯・人数をシェフが登録し、顧客はシェフや料理メニュー
に関するニーズを登録するとマッチングできる仕組みです。家
庭で、職場で、希望する料理をシェフに作ってもらえます。
■着眼点13:

店を持たず、一人で、受注に応じて、得意料理を提供できる新
しい飲食業の事例を紹介します。

●出店場所を探して、お店を作って、ある程度幅広くメニュー
を開発して、スタッフを雇用して…飲食業を開業するためには
多くのコストとリスクが伴います。一方、PRIME CHEFに登録
するシェフは、顧客の自宅(職場)で、提案する料理を、食材
を持ち込んで、先方のキッチンと食器を使って調理して提供し
ます。提供する料理はシェフの得意料理のみです。

PRIME CHEF様のホームページ(令和元年11月6日)から引用さ
せていただきました。
https://www.primechef.cooking/

◎おいしい料理を提供したいからお店を出店する…そのために
は物件を確保して、品ぞろえを広げ、スタッフを雇用して、で
きるだけ長時間営業して…別の選択肢が提供されています。

自慢のコース料理で、小資本(投資なし)で、自分だけで、依
頼された時間帯と場所でのみ、ガイヤの夜明け(2019年10月29
日放映済み)では、有名料亭からスピンオフしたシェフが紹介
されていました。
https://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber4/preview_20191029.html

◆出張料理サービスができるシェフのプラットフォームPRIME
CHEF(プライムシェフ)様は、新しいルールの創造者です。
料理人には新しい生き方を、お客様には新しい料理サービス
(出張料理サービス)の形を提供しています。大きく飛躍され
ることでしょう。

◆『おいしい料理を提供したいからお店を出店する…そのため
には物件を確保して、品ぞろえを広げ、スタッフを雇用して、
できるだけ長時間営業して…』この様などこにでもあるビジネ
スモデルの呪縛にとらわれないようにしましょう。やり方は色
々あるはずです。

…次回につづく

金融機関の担当者からお聞きした話ですが、業績の悪化により
会社を清算する企業が増えているようです。コロナウイルス感
染拡大が直接的な原因ですが、清算に至った企業の多くは、コ
ロナ以前から何らかの問題を抱えており、コロナウイルス感染
の拡大で資金繰りが決定的に行き詰ったそうです。

中には、「銀行がもっと貸してくれていたらこうはならなかっ
た。」と恨み言をおっしゃる経営者様もいらっしゃるとのこと
で、金融機関の担当者も大変辛い状況にあるようです。

あの時、銀行が融資をしてくれていたら・・・というセリフを
時々耳にしますが、経営の基本的なルールを誤って認識してい
ると感じます。もし、自己都合で資金がいくらでも調達できる
ならば、経営はもっと簡単です。相手(金融機関)都合の中で、
経営のかじ取りを行わなければならないから、経営は難しいの
ではないでしょうか。

相手都合でしか資金は調達できないという前提に立つなら、相
手がどういうルールで融資をしているかを知る必要があります。
そして、どのタイミングでどれぐらいの金額を調達できるか予
測を立て、その範囲内でできる事業を構築しなくてはなりませ
ん。銀行が融資をしてくれていたら・・・とおっしゃる経営者
様は、自身の事業計画に相手が合わせてくれると思い違いをし
てしまったのかもしれません。

また、金融機関の役割を誤って認識している経営者様も多くい
らっしゃいます。金融機関は、業績が悪化した時に助けてくれ
る救済機関だと考え、いざという時は融資を受ければよいとい
う甘い認識で赤字に対してあまり危機感を持たない経営者様で
す。コロナ融資など、救済を目的とした制度融資は確かに存在
します。しかし、これは政府が政策として行っている特殊な制
度融資です。金融機関には赤字企業を救済する融資は元々あり
ません。

金融機関が赤字救済をしない理由はシンプルです。連続赤字な
ど、慢性的な赤字体質に陥っている企業は、理論上、返済をし
続けることができないためです。裏を返すと、赤字が続けば、
仮に制度融資で調達できたとしても、いずれ経営が立ち行かな
くなる可能性が高いことを示唆しています。銀行が融資をして
くれていたら・・・とおっしゃる経営者様は、金融機関の役割
を誤って認識してしまったのかもしれません。

経営の基本的なルールと金融機関の役割を正しく認識できれば、
財務の重要性が見えてくるはずです。財務とは、利益管理はも
ちろん、中長期的に入ってくる資金と出ていく資金の予測を行
い、必要であれば金融機関から資金を調達するという活動です。
是非、ご相談ください。

前回号の続きです。

店を持たない、場所を決めない、メニューを絞る、営業時間を
短く…新しい飲食業の運営スタイルをお伝えします。貴社の事
業再構築のヒントにご活用ください。
■着眼点10:フードトラック・プラットフォームTLUNCH
(トランチ)様を紹介します。

●日本最大級のフードトラック・プラットフォーム。ビルの空
きスペースと個性豊かなフードトラックをマッチングし、シェ
フのこだわり料理が気軽に楽しめるランチスペースを160スペ
ース(93ヵ所)で展開中。なんでもない場所を、おいしい場所に。
TLUNCH <トランチ> は、ちょっとしたビルの「空きスペース」
と「フードトラック」をマッチングするプラットフォームです。
おいしい料理を提供してくれるフードトラックが訪れることに
よって、楽しくランチタイムを過ごせる人が増え、これまで活
用されていなかった空きスペースに「賑わい」と「新たな収益」
が生まれます。

シェフがこだわりの料理を提供、フードトラック660社と提携!
フードトラックは一つのメニューに特化した専門店です。多く
のメニューを提供しなければならない固定店舗と違い、シェフ
が特定のメニューの美味しさを追求した店舗が多いのが魅力の
ひとつ。単品料理に賭けているから「美味しい」のです。その
ジャンルはエスニックなどのアジアンフードからイタリアン、
フレンチ、カレーや和食、珍しい多国籍料理まで。TLUNCH(ト
ランチ)では、強いこだわりを持ったシェフが腕をふるう多種多
様なジャンルのフードトラック660社と提携しているため、た
くさんのメニューバリエーションを楽しんでいただくことがで
きます。

※株式会社Mellow様のホームページ(令和元年11月3日)から引
用させていただきました。

https://www.mellow.jp/

◎空きスペースを有するビルオーナーと腕に自信のある個人シ
ェフ、おいしい昼食を食べたいユーザーを結びつけるプラット
フォームです。
■着眼点11:小資本で自分だけで、決められた時間内で得意
な料理に絞って開業できる新しい飲食業です。

●出店場所を探して、お店を作って、ある程度幅広くメニュー
を開発して、スタッフを雇用して…飲食業を開業するためには
多くのコストとリスクが伴います。一方、フードトラック・プ
ラットフォームTLUNCH(トランチ)での出店では、上記のコス
トとリスクを大幅に削減できるようです。また、実働時間は仕
込みからランチ販売まで、この長すぎない実働時間も大きな魅
力です。

〇TLUNCH出店のメリットとして、【出店登録料無料】×【営
業場所拡大】×【出店場所シャッフルシステム】の3つをあげ
ておられます。
出店場所の確保は本部が行い、また、出店場所を定期的にシャ
ッフルすることで、お店側のメニュー変更などを最小限に抑え
て得意な単品に特化して営業ができます。開業費用はキッチン
カーの費用などで300万円~500万円、出店料は売上の15%
(内5%はスペースの賃料)です。自慢の一品のみを磨き込ん
で出店できます。

◎おいしい料理を提供したいからお店を出店する…そのために
は物件を確保して、品ぞろえを広げ、スタッフを雇用して、で
きるだけ長時間営業して…別の選択肢が提供されています。

自慢の一品で、小資本で、自分だけで、長すぎない実働時間で、
ガイヤの夜明け(2019年10月29日放映済み)では、子育て中
のシングルマザーが紹介されていました。

https://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber4/preview_20191029.html

◆フードトラック・プラットフォームTLUNCH(トランチ)を開
発した株式会社Mellow様は新しいルールの創造者です。料理人に
は新しい生き方を、ビルオーナーには今までなかった収益を、
何より、お客様にはおいしい昼食を提供しておられます。
(アフターコロナは進化しながら)大きく飛躍されることでし
ょう。

…次回につづく

企業が決算書を作る目的は大きく分けて2つあります。ひとつ
は納税額を算出するため、もうひとつは経営状況をステークホ
ルダー(株主、銀行、取引先など)に報告するためです。経営
者にとっては、納税額の算出よりも銀行に経営状況を報告する
ことの方が重要かもしれません。

弊所に顧問契約を依頼してこられたA社の事例です。「銀行か
ら、決算書の中身についていろいろと指摘され対応に困ってい
る。」と言う相談でした。決算書を見てみると・・・未収入金、
立替金、仮払金、前払金、社長貸付金など、銀行が嫌がる勘定
科目が山の様に使われています。

決算書は会社の鏡です。銀行員等のプロが見れば、財産や利益
の状況だけでなく、会社の雰囲気や社長様の性格まで分かる場
合があります。A社の場合、雑資産が多いというだけで、会社
に財務会計に明るい人材がいない、ワンマン経営で社長は会社
と個人のお金の区別が出来ていない、経理状況がずさん、利益
を大きく見せるために粉飾決算をしているかも、などのイメー
ジを持たれてしまいます。

この様な決算書が出来てしまう要因は会社側にあります。領収
証を貰い忘れたり、支払内容を失念してしまったりなど、会社
側が税理士さんに正しい情報を提供しなければ、税理士さんは
仮払金や貸付金等の勘定科目で処理せざるを得ません。A社の
社長様も、「先生から質問を受けたが結局分からずじまいだっ
た。それでも決算は組めていたので、先生が上手に処理してく
れているものと思っていた。」とおっしゃいます。

経理がずさんな場合でも決算を組むことは確かに出来ます。し
かし、あくまでも税金を算出することを目的とした税務目線の
決算です。ステークホルダーを納得させる目的の決算ではあり
ません。

経営者にとっては、ステークホルダーに対して正しい決算報告
をする事の方が重要です。ステークホルダーの信頼を得るため
には、税務目線だけでなく、財務の目線も付加することが重要
です。

弊所では、特に財務の目線を意識した決算を心掛けています。
利益が出ているのに積極的に金融機関が対応してくれないと感
じている経営者様は、是非、ご相談ください。

前回号の続きです。

営業時間ではなく数量限定で運営するお店、最小限の営業日か
ら運営を始めるお店、どちらもその発想は斬新です。貴社の事
業再構築のヒントとして、その考え方をご確認ください。
■着眼点8:数量を限定して営業する飲食店の事例!

●『佰食屋、食の安全がささやかれる時代に、安心、安全で美
味しいものを皆様にご提供したい。しかも、誰でも食べに行け
る値段にもこだわりたい。そんな思いを形にしたのが、佰食屋。
新鮮なものを食べてほしいから、当店には冷凍庫がありません。
毎日100人分の食材を仕入れ、100人にご提供する。そう
することで、新鮮で作りたての美味しいお料理をご提供するこ
とが出来ます。大人も小さなお子様も、みんなが安心して食べ
てほしいから、原材料は無添加、無化学調味料。これが、佰食
屋のお約束です。

【 佰 】の字に込めた想い。
お客さまも働くメンバーも、みんなが幸せになれるお店をつく
りたい。そんな想いで佰食屋はスタートしました。お客さまの
大切なお時間を、お店に並ぶ時間に費やしてほしくない。そん
な想いから始まった整理券制度。毎朝9時30分より整理券の
配布を開始、お好きな時間を選んでご予約いただけます。お1
様4席までご予約可能ですので、予約した後はお時間までお買
い物や観光など、自由にお時間をお過ごしください!
営業時間はお昼だけ。それは、100食限定のため、ランチで
売り切れてしまうから。また、働くメンバーが仕事もプライベ
ートも大切にできると、また一層美味しい料理と良いサービス
をお届けできます。』

佰食屋様のホームページから引用させていただきました。
https://www.100shokuya.com/about/

◎できるだけ長時間営業して一円でも多くの売上を取りに行く
飲食店が一般的です。結果として、売上の薄い日時も店を開け
ています。一品でも多く売りたいがために、食材の在庫も十二
分に確保しています。効率性・生産性の観点から見直してみる
と、非効率な時間帯が多数存在します。また、食材のロスも発
生します。ロスを出さないために保存しやすい食材に偏りがち
です。

佰食屋さんは大きなヒントを与えてくれています。【営業時間
を固定せず販売数量を固定しました。】整理券を活用して更な
る効率化を実現しています。最も効率的で合理的な売上のみを
狙っています。非効率で非合理な売上を捨て去ったシンプルな
経営を行っておられます。汎用性のある経営手法です。
■着眼点9:「月に1日」から営業を始めた完全予約制ケーキ
ビュッフェの事例!

●「月に1日」に限定して完全予約制ケーキビュッフェ(オー
ダーバイキング)全て食べ飲み放題でご提供しておられます。
営業日は4シフト各50名、料金は税込み5,500円です。
お店は通常の賃貸契約で毎日でも営業できますが、それでも
「月に1日」の営業です。その他、マカロンタワー教室やパフ
ェを様々なフォトブースで撮影できる企画など空き日を有効に
活用しておられます。一部の商品は通販で販売しておられます。

TSUKIICHI様のホームページから情報を収集させてい
ただきました。
https://tsukiichi-cake.com/

◎月一の営業日に合わせて余裕をもって新商品開発や仕込みが
できます。従業員は営業日のみアルバイトを雇い入れるようで
す。普段は一人です。
店舗を借りたからできるだけ長時間営業しなければならない、
こう考える経営者がほとんどです。オーナーシェフのSAIT
OU氏は、営業日を月一に限定したことで、残りの29日(ま
たは30日)を有効に活用しておられます。マカロンタワーを
作る教室を運営したり、パフェを作って写真を撮影する企画な
ど、または、通販商品を開発したり…余力があるのです。
◆「実力の80%までの売上は高収益な売上、80%~100
%に近づくほど収益率は低下して、100%を超えると赤字に
転落、120%を超える売上は高い確率でトラブルを招く。」
こんな仮説を持っています。故に、余力のある経営を提唱して
います。

店舗ビジネスにおける長時間営業は採算性を悪化させ、労務問
題を引き起こす諸悪の根源ではないか?とも思っています。
佰食屋様、TSUKIICHI様からは、多くのヒントを得ら
れるはずです。

…次回につづく