■仮に、同じ能力を備えた5人の従業員が2チーム(赤組と白組)あったとして、また、

スタート時の資金力などの経営資源を同じにして、この同じ能力のチームを2人の

社長(A社長が率いるA社と、B社長が率いるB社とします。)がそれぞれ雇用して

経営を行ったとき、A社とB社の3年・5年・7年後の経営成績は同じではありません。

それどころか、全く違うものになっているでしょう。A社とB社で社長が違うからです。

 

■例えば…

◆ポケモンGOの例で解説します。

○レベル1

・ポケモンGOって何?関係ないと考える社長

・ポケモンGOで遊びほうける社長

○レベル2

・早々にルアーモジュール(使用した場所周辺に30分間ポケモンが出現する。)等を活用して、

自店に集客を図ろうとする社長

・充電器をいち早く販売しようとする社長

○レベル3

・ポケモンGO(任天堂)と業務提携する社長

○レベル4

・ポケモンGOの開発・販売に当初からかかわる社長

○レベル5

・そもそもポケモンGOを開発・販売する社長

 

◆不動産業の例で解説します。

○レベル1

・値上がりしそうな土地を従業員総出で我武者羅に探して仕入れる社長

○レベル2

・大規模な開発情報を探して、それを見込んで近隣の土地を仕入れる社長

○レベル3

・安い土地を仕入れて、自社で大規模な開発を仕掛ける社長

 

◆製造小売業の例で解説します。

○レベル1

・何処にでもあるものを値切られながら従業員総出で販売する社長

○レベル2

・薄利ではあるが、営業が上手でたくさん売れる社長

○レベル3

・レアな商品、高くてもどんどん売れる商品を作れる社長

 

■自社の事業に置き換えて考えてみましょう。

少しでも高いレベルに立ち位置を取った方が事業はうまく行きます。どの立ち位置の会社なのか、

より上位の立ち位置を模索する社長なのか?この違いが会社の将来の業績を決めます。

裏を返せば、この立ち位置を考える仕事、(広義の)ビジネスモデルを考える仕事こそ社長の

仕事です。ポケモンGOを見て、もちろん諸々問題も残りますが、これほどの仕組みを創り出した

ことには驚きを感じます。ただ、すごいな…で終わらずに、自社にとっての発明・創造に置き換えて

みましょう。何も創造せずに、ただただ日常を過ごすのか?

せめて他人の創造に謙虚に相乗りして、精一杯果実を得ましょう。最後は、仕組み自体を自らが

創造する立ち位置を目指しましょう。

 

■経営成績の差は、従業員のクオリティーの差ではありません。

経営成績の差は、社長が創り出すビジネスモデル、立ち位置の差に依るところが大半です。

良い従業員が良い事業を生み出すのではなく、良い事業が良い従業員を作ります。もちろん、

良い事業は良い社長から生まれます。「良い社長⇒良い事業⇒良い従業員」が正解です。

 

社長にはビジネスモデルの構築責任があります。社長の仕事は、ビジネスの立ち位置を考える

ことです。

そして、事業の行く末は、すべて社長次第です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です