未来を背負ってもらえる若者たちの成長と活躍を願いながら、
前向きなメッセージを発信させてもらいます。新入社員に伝え
てあげてください。

社会人として二十年近く時間を経て四十歳ぐらいになると、そ
のビジネスマンとしての実力の差は歴然とします。雲泥の差で
す。

○出来る分野・領域の広さに大きな差が付きます。太平洋とプ
ールの差です。
・良くできる人は、概ねどんな業務もやる気になれば対応でき
ます。
・そうでない人には、極めて限定的な作業しか与えられません。
できないからです。

○業務の精度・スピードに雲泥の差が出ます。
・知恵を使う業務であれば、できる人とそうでない人の差はざ
っと10倍ぐらいでしょうか。
・単純な業務であっても、その差は3倍ぐらいになるように感
じます。

社会人として、上記の事実を早い時期に知っておくべきです。
なぜ、これだけの差がついてしまうのかを、論理的に考えてみ
ましょう。

高校時代の運動部のことを思い出してください。

○放課後真面目に練習を継続している野球部のメンバーと、野
球部でないメンバーが、三年生の時に試合をしたら、この差は
歴然です。たった二年強の期間、一日当たり数時間の練習を継
続するかしないかの違いが、この雲泥の実力の差を生みます。

○スポーツより複雑でわかりにくいので自覚しにくいですが、
二十年という年月は、上記の何十倍もの差を生んでいます。そ
して、見る人が見れば、その差は歴然です。四十歳のビジネス
マンの実力に、想像を絶するぐらいのかい離があることを想像
いただけるはずです。

仕事は上手になってください。好む好まざるにかかわらず、社
会人として長期間生きて行かねばなりません。会社のためだけ
ではありません。何より自分自身のためです。

そのために…
◆1.目先の仕事に徹底的に真摯に取り組んでください。

どんな仕事に対しても、「誰にも負けない」との思いを込めて、
全身全霊で取り組んでください。机を拭く、こんな仕事でも、
「誰にも負けない、私の机の拭き方は、誰よりきれいで効率的
だ」と自負できるようにあたってください。一つ一つのこの真
摯な取り組みの集積が、自分自身の仕事への精度と執着を養っ
てくれます。

◆2.正確な実務能力を身に着けてください。

書類を正確に早く作成する、文章を正確に早く書く、過密なス
ケジュールを効率的に乗り切る、これらを実務能力と呼びます。
この実務能力がその人のポテンシャルになります。若い間は、
可能な限り多くの業務をやりきる訓練を積んでください。

◆3.仕事の予習と復習をしてください。

アフターファイブや休日にも、仕事の予習と復習を欠かさず行
いましょう。この差がビジネス力の差を生みます。また、自分
自身の勉強の時間を確保してください。生涯勉強です。すべて
自分の財産になります。できるビジネスマンは習慣になってい
ます。

◆4.本を読んでください。

できるビジネスマンの多くは読書家です。逆に、できないビジ
ネスマンの多くは本を読んでいません。週一冊本を読めば、
(四十歳を迎える)二十年で千冊強の本と出会えます。この千
冊の引き出しの有無が、ビジネスマンとして、人としての実力
の差の原因の一つです。
※最近はオンライン講座なども良いかも知れません。

◆5.良い仲間を見つけてください。

仕事に真摯に取り組む仲間、向上心のある仲間を見つけて親交
を深めましょう。類は友を呼びます。自分の仲間の属性は、そ
のまま自分自身の姿です。「明るく・朗らかで、前向きで、向
上心の強い勉強好きな」仲間たちと、お互いの成長を確かめ合
いながら生きていきましょう。

人は公平ではありません。これは紛れもない事実です。何故な
ら、過去(の努力)が違うからです。このことを肝に銘じてく
ださい。二十年後に後悔しないために、自分自身ができるだけ
主導権を握れる人生を送るために、長期目線でしっかり力を付
けましょう。

(※新入社員に伝えてあげてください。)

◎参考データ:〔(株)リクルートマネージメントソリューシ
ョンズ(2014年データ)〕
自主的な学習に費やす時間は1週間にどれぐらいですか?

○新人
平均4.96時間(43分/1日)、1時間29.3%、8時間以上17.9%
○若手
平均3.32時間(29分/1日)、1時間37.5%、8時間以上9.5%
○中堅
平均3.94時間(34分/1日)、1時間35.9%、8時間以上11.5%

一週間に1時間と回答した人の未来は統計的に知れています。
自らの意思で負け組に向かって歩んでいます。8時間以上の人
には高い確率で勝てません。貴方は、1週間に何時間勉強しま
すか?決意を持って社会人のスタートを切ってください。

…次回号につづく

ある企業様の資金調達折衝の場面に同席させていただきました。
会社様の概要は下記となります。

事業内容:ウェブサービスの開発販売
直近売上高:約2億円
直近経常利益:約700万円
直近減価償却費:250万円
直近簡易キャッシュフロー:900万円
直近借入残高:約8,000万円
資金調達目標:1億円
資金使途:主に広告宣伝費

金融機関が最も重視するのは返済原資=簡易キャッシュフロー
(簡易CF)です。

売上高が増収基調で資本超過という前提ですが、もし同社の簡
易CFが2,000万円以上あれば、直近決算書をお渡しして
後は雑談で終わりです。

簡易CF2,000万円というのは、既存借入8,000万円
と新規借入1億円の返済が可能であると判断できるラインです。
同社の簡易CFは900万円ですので、会社で用意していた計
画書の説明を行いました。

計画の内容は、調達した資金で広告費を増やすことにより、売
上高が大幅に増加する一方で、利益は広告費の増加により翌期
と翌々期は大幅な赤字になるというものです。金融機関の担当
者は「・・・」というリアクションでした。

金融機関の担当者が確認したいのは、極論を言えば、借入の返
済が出来るかどうか、資本超過の状態を保てるかどうかの2点
だけです。そのどちらの説明もないどころか、大幅赤字になる
という計画を見せられたのでは、返済が出来ないということを
表明されたのと同じです。

金融機関の考え方に配慮するならば下記の追加補足が必要です。

■ 売上の質が良質であること
同社の売上高は、一度顧客になれば毎月継続して収入を得るこ
とができる継続課金型の売上です。解約率も数%であることか
ら、一度獲得した売上高は向こう数年に渡って継続する可能性
が高いです。一過性の売上を獲得するための広告費ではないこ
とをまず理解してもらう必要があります。

■ 広告費はコントローラブルであること
現在でも新規顧客獲得のための広告を止めれば、利益は倍増す
る状態です。よって、1億円を広告費に投入する計画ですが、
目標としている広告効果が得られない場合は、直ちに広告を止
める考えも一方で持ち合わせており、黒字化はある程度コント
ロール可能な状態であることを理解してもらう必要があります。

■ 赤字の先に簡易CFの増加が見込まれること
2年間先行投資を続けた後には、広告費を自身の利益で賄った
うえで、返済が十分に可能なCFが見込まれることを説明する
必要があります。

■ 赤字の間の返済原資を示すこと
現預金の全部を先行投資に使う訳ではもちろんありませんので、
資金繰り表を作成し、現在の手元資金により赤字の間でも返済
が可能であることを示す必要があります。

■ 資本超過を維持できること
事業計画書に純資産の推移も追加し、財務の健全性を意識した
経営を行っており、自己資本の範囲内での投資を考えているこ
とを説明する必要があります。

事業計画は、計画通りに進められる資金があって初めて計画と
なり得ます。そのためには、自身がやりたいと思う計画だけで
なく、資金面でのパートナーである金融機関にも同意を得られ
る計画である必要があります。

金融機関の同意が得られる計画書を作成するには、金融機関の
考え方を理解している必要があります。金融機関を巻き込んで
積極的に事業を拡大したいとお考えの経営者様は、是非、弊所
にお声がけください。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み13:「売上が安定しない。いつも不安がつきまとう。」
創業当初から順調に業績を伸ばされ、初年度から2億円近い売
上(税引き前利益は700万円超です。)を計上された社長様
からのご相談です。順調な立ち上がりですが、300万円の資
本金と、創業融資700万円、売上の割には小資本です。

◇「再来月の売上が読めない。万が一、売上が急激に減少すれ
ば倒産するのではないか?日々不安だ。」とおっしゃっておら
れます。

・売掛金の回収サイトを、買掛金の支払いサイトよりも早く設
定することで、増加の運転資金を伴わない成長を実現されてい
ます。
・月末の現預金残高は多いように見えますが、月中は極小にな
っています。不安なはずです。

○近未来の資金繰りシミュレーションを当事務所で実施しまし
た。

※この「近未来の資金繰りシミュレーション」については、随
時対応させていただきます。ご相談ください。社長様の安心材
料になります。または、問題点が確認できます。

・最悪な状況、売上高が前年比で通年20%ダウン(社長様コ
メント)した時の近未来の資金繰り状況は?
〈結果〉赤字転落しますが、一年以内に資金繰りが切れること
はない。

・粗利益率が2%上がった(当事務所提示)時の資金繰り状況
は?
〈結果〉社長様の想定以上に資金繰り・利益が増えることの気
付き。

・当事務所より、資金調達計画を提示して、即刻資金調達でき
る(可能性大)旨を伝えて、この資金調達計画を資金繰り計画
に織り込みます。
〈結果〉社長様の不安の払しょくと、成長への確信を持ってい
ただけました。

・新規の雇用計画、固定費増を織り込んで、近未来の資金繰り
計画を立案しました。
〈結果〉売上10%増、粗利益率2%増、固定費1,000万
円増…、資金調達3,000万円

○資金調達と継続的なフォローが重要です。

・上記計画に対する進捗管理を毎月行います。計画にずれがあ
れば、都度社長様と対応を協議します。
・必要な資金調達に関しては、当事務所が窓口になって適時行
います。
・資金のダムを作って、そのダムの高さを維持し続けています。
常に、月商の数か月分の資金を有しています。
・トラブルで、受注が一定期間滞った期間がありましたが、資
金余力があったために、慌てずに対応することができました。

◎当事務所は、上記の様なサービスをご提供できます。税務に
付加して、金融機関対応を含む財務の機能を提供する「資金繰
り円滑化サービス=財務部長の代行業務」です。貴社も是非導
入してください。
◆お悩み14:「資金繰りに時間が取られる。いつも気を使って
いる。」余裕資金をほとんど持ち合わせていないために、月中
の資金繰りを行っておられます。10日の入金を15日の支払
いに…、日々の資金残高を気にしながらやりくりされておられ
ます。

◇当事務所で診断した結果、借入れ余力は十分にあります。

○借入れ余力があるにもかかわらず、手持ち資金を極小にして、
その結果資金繰りに時間と神経を使っておられる社長様は少な
くありません。

・借入れに対する過度の嫌悪感がそうさせているのでしょうか?
・資金繰りを行うことも社長の仕事だと考えておられるのでし
ょうか?
・金利のコストが、社長の手間暇、社長が神経をすり減らすこ
とより高いと考えておられるのでしょうか?
・何かが起これば、最悪倒産の危機を迎えます。このリスクを
どう回避するのでしょうか?

◎月商の2か月分程度の資金を、通年を通して持ち続ける資金
計画を作成し、運転資金の調達、継続管理、借換えの継続実施
を当事務所が行っています。今では、「常に資金繰りを気にし
ながら生きてきた…早くこうすべきだった。」(社長様)とお
っしゃっておられます。税務に付加して、金融機関対応を含む
財務の機能を提供する「資金繰り円滑化サービス=財務部長の
代行業務」です。貴社も是非導入してください。

当協会では、中小企業の財務指針として、「借りられる時に借
りられるだけ借りておくこと」を提唱しています。但し、その
目的は「手元流動性を厚くして経営の安全性を高めること」で
す。誤った運用をしてしまうと逆に資金に苦しんでしまうこと
がありますので気をつけてください。

下記は資金に余裕が出来た時にやってしまいがちな事例です。
心当たりがないかチェックしてみてください。

・新しいことに取り組むことが大好きで、満足な検証もしない
まま新規事業に手を出して損失を被った。

・人を雇うことが大好きで、人手が不足していないのに社員を
増やして利益が出にくい体質になった。

・商品を増やすことが大好きで、安易に仕入を増やしたら不良
在庫が山積みになった。

・先行投資が大好きで、現状の売上では十分な設備があるにも
関わらず、新たな設備を導入して過大投資となった。

・人に奢るのが大好きで、取引先や社員を連れて毎夜飲みに行
き、売上に繋がらない接待交際費が大きく膨らんでしまった。

・人の面倒を見ることが大好きで、資金に困っている知人に会
社のお金を貸してしまった。

資金に余裕があるからと言って漫然とお金を使う経営は大変危
険です。資金繰り状況を管理予測し、自社の資金調達力に応じ
た調達計画を立て、最も投資効果が高いと思われる事業にお金
を使う習慣を経営に取り入れましょう。

当協会では、中小企業に適した財務指針と財務管理手法を提供
しています。財務を強化したいとお考えの経営者様は、是非、
ご相談ください。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて、一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み11:「新しい投資計画書を示しながら新規の融資を打
診したが、計画書の内容を確認するまでもなく、『融資は難し
いです。(銀行担当者)』」と言われた。

◇精魂込めて作り上げた投資計画書を確認してもらえない段階
で、融資を断られたことに納得がいかない様子の相談者様でし
たが…金融機関は、新規の融資を検討する時、まず、直近の決
算書(及び試算表)を確認します。この決算書と足元の推移が
健全であると判断した時に、新規融資の検討を開始します。健
全でなければ、新規融資の検討自体を行いません。

○直近の決算書(及び試算表)の確認方法は…

1.直近の決算書から簡易キャッシュフロー(税引き後利益+
減価償却費)を確認します。この簡易キャッシュフローの金額
が、現時点の実質借入総額の10分の1以上であることが最低
条件です。

2.債務超過でないことが必要です。

※1又は2が突出して優良な時、または、提供できる担保があ
る場合など、上記の限りではありません。上記はあくまでも簡
易的な診断です。実際には、突っ込んだ財務分析を行います。

○1と2を満たす時、現時点においては健全である…と判断さ
れて、新規融資の検討、投資計画書の確認を始めます。直近の
決算書の確認で融資できないとなれば、当然投資計画書の確認
は行いません。

◎当事務所にて、診断を行った結果、新規融資を受けられる可
能性は極めて低いことがわかりました。相談者様に対しては、
融資を受けられない理由、どうなれば融資を受けられるのかを
ご説明して納得いただきました。
◆お悩み12:「リスケジュールの交渉中だが、直近に借入れた
銀行分だけは、返済額も少ないので返済を続けようと考えてい
たが、他の金融機関が強硬に反対してきた。ダメなのか?」

◇数カ月前に融資を受けたばかりの金融機関にリスケジュール
の相談をしたら、厳しい口調で叱責されたそうです。であるな
らば、その金融機関に対しては返済を続けて、他の金融機関に
はリスケジュールをお願いしようと他の金融機関に相談したら、
他の金融機関に断られた、との相談です。

○融資の借入れを行ってすぐに返済猶予を求めることは、そも
そも返済できないことがわかっていたのに借入れを行ったので
はないか、との疑念を生みます。返済できないことがわかって
いて借入れを起こす行為は、信義に反します。程度加減によっ
ては法律に違反する犯罪行為になります。新規借り入れ直後の
返済猶予は認められないケースがあります。

○金融機関に対して返済猶予などの金融支援を依頼する時は、
衡平でなければならないとするルール「衡平性の原則※」
(=すべての金融機関に対して衡平に金融支援を受ける。)
が適用されます。ある金融機関にのみ返済を続ける、このよう
な例外は原則成立しません。この場合は、返済猶予依頼先の金
融機関の同意が得られません。
このままでは、すべての借入れに対してリスケジュールができ
ません。※一部例外があります。

◎当事務所にて、状況の確認を行った結果、当該事象は、直近
借入後の予見不可能な緊急事態による急激な業績の悪化が原因
であり、借入れ時においては予見が難しかった旨を、対象金融
機関に丁寧に説明しました。一部担保(実質価値は小さい)を
追加で提供して了解を得ました。(これも厳密に言うと「衡平
性の原則」から外れますが。)借入先の全金融機関からリスケ
ジュールの承諾を得ることができました。
当事務所が、モニタリングを継続し、会社様のサポートと金融
機関への窓口業務を担っています。

「大手量販店で商品を取り扱ってもらえることになりました!
値段は厳しいのですが大幅な売上増が見込めます!」と喜んだ
数ヶ月後、「売上高は目論見どおり伸びましたが、利益は半減、
資金繰りも厳しくなってしまいました・・・」という場面に遭
遇することがしばしばあります。

大手量販店との取引は魅力的ですが、たとえ相手が大手であっ
ても、安易に価格を下げることは良い結果に繋がらないケース
が多いようです。ネームバリューに惑わされず、冷静に採算を
検証することをおすすめします。

原価3,000円の商品を5,000円で販売した場合と、4,000円で
販売した場合を比べてみます。5,000円の場合、500個の販売
で100万円の粗利益を獲得できますが、4,000円の場合は100
万円の粗利益を獲得するのに1,000個の販売が必要です。同じ
利益を確保するのに2倍の販売数量を要します。

冒頭の企業様は、売上高が1.5倍程度伸びたものの、従来より
も粗利益率が低下しました。また、販売数量が増えたことによ
り、配送コストと在庫管理のコストが増加しました。さらに、
欠品が許されないと在庫を多めに抱えたため、利益が半減した
だけでなく、資金繰りまで大きく悪化しました。

「売上高が大きい」「大手企業と付き合いがある」というのは
必ずしもメリットばかりではありません。

・機械化による大量生産で製造コストが下がった。
・大量仕入れにより仕入コストが下がった。

など、しっかりとした根拠に基づく価格の引き下げであれば問
題ありませんが、単に売上が増えるからというだけで価格を引
き下げるのは正しくありません。

中小規模企業の場合、少ない利益で大量に販売する戦略は難し
いという前提に立ち、低価格路線に安易に流れるのではなく、
適正な利益を確保するよう努力するのが正解と考えます。

「大手から声がかかった!」というのは、採算が厳しいため、
実は他が誰もやりたがらないのが理由かもしれません。慎重に
検討してください。

○銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、
『貴社の財務部長代行』を廉価でお引き受けいたします。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて、一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み9:融資依頼を行ったら銀行の担当者に「役員報酬が
少ない。」と言われた。役員報酬が少ないと借入れが受けられ
ないのか?(相談者様)

◇融資依頼をするために決算書を提示した時に、出入りの銀行
の担当者が「役員報酬が少ないですね。」と言ったそうです。
併せて、新規の融資に難色を示されたので、相談者様は役員報
酬が少ないと借入れが受けられないのか?との疑問を持たれた
ようです。

○金融機関が新規の融資を検討する時には、まず現状の財務の
健全性を確認します。

簡易キャッシュフロー(税引き後利益+減価償却費)を確認し
ます。この簡易キャッシュフローの要素となる税引き後利益を
確認するために、販売管理費も確認します。この時、役員報酬
が過少であれば、本来はもっと役員報酬が必要となるため、税
引き後利益が少なくなるのではないか?と考えたと推測できま
す。金融機関が考える役員報酬額に置き換えた時、簡易キャッ
シュフローが極小であったため、新規融資に難色を示されたよ
うです。

○役員報酬の多い・少ないではなく、実態の税引き後利益がポ
イントです。

※融資審査時の財務診断は他にもあります。簡易キャッシュフ
ローの診断はほんの一部です。

◎当事務所にて、診断を行った結果、奥様の所得が給与に計上
されており、社長様の役員報酬は過少であっても、世帯所得は
常識の範囲内である、役員報酬額の是正(税引き後利益の減額
補正)は必要ない旨を、銀行担当者に説明することで、理解を
得ました。金融機関との折衝は、当事務所が行いました。必要
な金額の新規融資を調達できています。
◆お悩み10:「雨が降ってきたから傘(お金)は貸さない、
晴れている時は傘(お金)を貸す」と言う。銀行とはどんなと
ころだ?(憤り)

◇6か月前に融資を受けませんかとの提案をいただいたそうで
す。その時は断ったが、その後、主要な取引先との取引がなく
なって、業績が悪化して赤字に転落しています。(試算表ベー
スで大赤字です。)同じ銀行に融資依頼を行うも、「融資でき
ない(銀行担当者)」との回答だったそうです。

○金融機関は総じて、「雨が降っている時には傘を貸しません。
晴れたら傘を貸しに来ます。」金融機関にあるのはすべて「日
傘」ですから当然です。金融機関にある傘はすべて「日傘」で
あって「雨傘」ではないことを理解してください。金融機関対
応はこの趨勢を理解して行わないと本事案の様な間違えを起こ
します。

※「雨傘」は、国策としての制度融資や制度保証として時々貸
し出される例外です。

◎当事務所にて財務診断を行いましたが、足元の業績の悪化が
顕著で、新規借り入れの返済原資となるキャッシュフローの見
込みが立ちません。新規の借入れは無理です。

経営改善計画書を作成して既存借入れのリスケジュール(返済
金額0円)を即座に実行しました。資金繰りシミュレーション
を継続的に行いながら、資金ショートの回避と収支バランスの
改善に、財務部長として継続してご支援させていただいていま
す。

当事務所のサービス「資金繰り円滑化サービス(財務部長の代
行業務)」を導入いただいています。社長様の経営改善を資金
繰り・財務面で継続的にサポートできています。収支改善の目
途が付けばいち早く、資金調達にもチャレンジします。(この
時は、リスケジュールを同時に解消します。)

※本事案においても、6か月前に提案された融資を受けておれ
ば、経営改善のための手持ち資金に余裕が持てたはずです。本
事例については、是非記憶に留めてください。

伴走型特別保証制度の申し込み期限が3月末までとなっており
ます。借りられる時に借りられるだけ借りておくという財務指
針に沿って、しっかりと調達をお願いします。

伴走型特別保証制度とは、実質無利子で利用できたコロナ融資
制度に代わって登場した保証制度です。無利子ではありません
が、「経営行動計画書」を作成したうえで、金融機関による継
続的な伴走支援を受けることを条件に、借入時の信用保証料が
大幅に下がるという特徴があります。一般保証とは別枠である
点も魅力です。

■ 制度の概要は下記となります。
保証限度額 :60,000千円
保証期間  :10年以内
据置期間  :5年以内
金利    :金融機関所定
保証料率  :0.2%(国による補助前は0.85%)
売上減少要件:▲15%以上
その他要件:
・セーフティネット保証4号、5号いずれかの認定を受けて
いること
・経営行動計画書を作成すること
・金融機関が継続的な伴走支援をすること(原則四半期に1度)

〇制度概要「中小企業庁HPより」
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2021/210325hosyo.html

「行動計画書」と聞くとたいそうな資料をイメージしてしまいま
すが、「事業者名等」「現状認識」「財務分析」「具体的なアク
ション」等を1ページにまとめた簡単な計画書でよいようです。

〇行動計画書イメージ
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2021/210325hosyo02.pdf

制度融資は、要件を満たせば比較的審査が通りやすい傾向があり
ます。コロナウィルスの感染拡大が続いておりますので、期限の
延長があるかもしれませんが、まだの方は急ぎ調達に動いてはい
かがでしょうか。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて、一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み7:『創業融資依頼時点ですでに支払いを済ませた店
舗保証金分の領収書を提示したが、これでは自己資金の証明に
ならないと、公庫担当者に言われた。』(相談者様)

◇日本政策金融公庫の創業融資の要件の中に、自己資金を有す
ること「…創業時において創業資金総額の10分の1以上の自
己資金を確認できる方。」とする項目があります。

○ポイントは自己資金の出所の証明です。
・この資金は、確実に当該事業の資金として利用されること
・短期的な返済等を必要とする資金でないこと
・創業者が自分自身で蓄積した資金が好ましい
とされています。
※長期間に渡る計画的な貯蓄等は、創業者の堅実性の証明にも
なります。

○短期的に資金を借入れなどで調達し、それを自己資金と称し、
日本政策金融公庫から融資を受けた資金で返済する、このよう
なことにならないために確認されます。
・領収書は支払いの証明書であり、その資金の出所の証明には
なりません。
・求められているのは、出所の証明です。支払いの証明ではあ
りません。

◎当事務所にて、当該資金の出所のエビデンス、本案件の自己
資金は、親御さんからの支援が大半を占めており、その親御さ
んの銀行口座の残高の確認、その残高蓄積の経緯、その資金が
相談者様に移行したエビデンスを準備して公庫の融資依頼資料
として提示し、その詳細を説明することで、理解を得ました。

金融機関との折衝は、当事務所が行いました。必要な金額の創
業融資を調達できました。
※親御さんからの援助資金を自己資金とするとき、その資金の
エビデンスに当たる親御さんの預金通帳等の開示を求められる
事もあります。

◆お悩み8:『信用保証協会の保証付き融資、新たな借入れを
依頼したら、「前回の借入れが資金使途違反に当たるので、新
たな保証は出来ないと保証協会に指摘された。前回融資分の完
済も依頼された。(銀行担当者)」』(相談者)

該当する融資の詳細を確認したところ、
・当該融資は設備投資資金
・借入金額と投資資金の金額は同額、問題なし
・借入れ日の前に当該資金を支払い済み、これが資金使途違反
に当たります。
※大変厳しいように感じますが、信用保証協会の保証付き設備
投資資金は、当該資金の入金後に、当該設備投資費用を支払う
必要があります。この順番が逆転した領収書で指摘を受けてい
ます。

○信用保証協会の保証付き設備投資資金は、その保証金額と投
資金額の整合性だけでなく、その支払い時期についても、厳格
なルールがあります。

○(参考)日本政策金融公庫の設備投資資金は、
・その金額が1,000万円以下の時は、決算書提出時に結果
をトレースされます。
・その金額が1,000万円超の時は、投資実行後にその結果
をトレースされます。
・支払日については、その期間の幅を認めてくれます。
※設備投資資金として調達した資金を、他の用途に利用するこ
とは出来ません。少なくとも、次回以降の融資が受けられませ
ん。本来は完済を求められます。

◎当事務所にて、支払い時期ずれについてその悪意がない旨を、
銀行を通じて信用保証協会にお伝えすると同時に、当該銀行の
協力を得られたので一旦完済した後に、再度必要資金の調達を
行うことができました。信用保証協会の寛容な判断、銀行の協
力、何よりも会社様の業績が極めて良好であったことが、解決
できた理由です。
その後、資金繰りシミュレーションの継続と、タイムリーな資
金調達を行う当事務所のサービス「資金繰り円滑化サービス
(財務部長の代行業務)」を導入いただいています。社長様の
営業戦略を資金繰り・財務面で継続的にサポートしながら、こ
の様な金融事故を未然に防ぐこともできています。

先日資金調達のお手伝いをさせていただいたAさんの事例です。
勤めている会社を退職し、株式会社を設立して、店舗を作りた
いというご相談でした。

■ 創業プランは以下のとおりです
事業内容:一般消費者向けの小売業態
総投資額:6,800万円(設備6,000万円+運転800万円)
調達内容:自己資金800万円、勤務していたメーカーからの借
入3,000万円、金融機関からの借入3,000万円

勤務していたメーカーから3,000万円の資金支援を受けられる
予定ですが、総投資額が大きいため、金融機関からも3,000万
円の調達が必要です。創業資金の最も有力な調達先は日本政策
金融公庫ですので、今回も日本政策金融公庫からの調達を主と
して調達の計画を立てました。公庫の創業融資のポイントは以
下のとおりです。

【自己資金】
創業融資審査における最も重要なポイントは自己資金です。
自己資金は多ければ多いほど良いのですが、日本政策金融公庫
は最低でも総投資額の10分の1以上の自己資金を求めています。
投資総額6,800万円に対し、自己資金は800万円ですので、自
己資金の要件はクリアしています。また、事業に費やす800万
円以外に、別途500万円程度の貯蓄も有していましたので自己
資金は十分でした。

【キャリア】
次に重要なポイントはキャリアです。創業する事業に対する経
験や実績が重視されます。Aさんはメーカーに勤務していまし
たが、小売店の販売を指導する職務に従事していました。
数多くの店舗を見てきた経験があり、儲けのポイントを理解し
たうえで独立を決意したためキャリアは十分です。

【総投資額】
今回最も大きな懸念点となったのは総投資額です。申し込み要
件には明確には記されていませんが、最初は小さな投資から始
めることを良しとする価値観がありますので、6,800万円とい
う初期投資が問題となりました。

調達金額が大きい場合の対処法は次が有効です。
・公庫の単独ではなく、民間の金融機関からも調達をする協調
融資で案件を組み立てる。
・認定支援機関の助言を受けて事業計画書を作成し、経営力強
化資金を利用する。
本件も、公庫2,000万円、保証付き融資1,000万円で案件を構
築し、最終的には満額の資金調達ができました。金融機関の担
当者にお話を聞くと、「金額が大きく難しい案件だったが、自
己資金とキャリアがしっかりしていたことに加え、計画書類が
充実していたこと、個人資産の開示等に協力的であったことが
決め手となった。」とおっしゃっていました。