起業家の思考法について、21世紀初頭に大きな発見が成されて
います。日本においても近年この思考法が脚光を浴びています。
大変有益な思考法です。ご紹介します。

事業を構築するプロセスにおいて、多くの人は『コーゼーショ
ン=因果法』を使っていると考えられていました。しかし、大
成功した多くの起業家の思考法を検証すると、そうではないこ
とが実証されました。では、どのような思考法なのか?これを
体系立てたのが『エフェクチュエーション=実効法』です。比
較して紹介いたします。

■昔からあった、『コーゼーション=因果法』とは…

1.因果関係に焦点を当てる
コーゼーションは、原因と結果の因果関係に焦点を当てるアプ
ローチです。つまり、特定の行動や決定が特定の結果を引き起
こすという考え方です。このアプローチでは、何が何に影響を
与えるかを特定し、それに基づいて戦略を策定します。

2.計画と予測を重視する
コーゼーションのアプローチでは、計画的で予測可能な方法で
目標を達成しようとすることが一般的です。計画を立て、それ
に従って行動することが強調されます。リスクを最小限に抑え、
事前の計画に従って進むことが目標です。

3.既存のリソースと情報に依存する
コーゼーションは既存の情報やリソースに依存し、それを活用
して目標を達成しようとします。過去の経験やデータに基づい
て意思決定を行います。不確実性を減少させるためにデータ分
析や市場調査が重要視されます。

4.大規模プロジェクトや大企業で一般的に使われる
コーゼーションのアプローチは、大規模なプロジェクトや大企
業によく見られます。組織全体で計画的な戦略を策定し、実行
することが一般的です。リーダーシップと戦略的な計画が重要
です。

■一方、『エフェクチュエーション=実効法』とは…

エフェクチュエーションは、不確実性の高い状況での起業家の
意思決定プロセスを理解するためのフレームワークです。サラ
ス・サラスバシー教授によって開発されたこの理論は、特に新
しい市場や技術におけるビジネスチャンスを探求する際に有効
です。エフェクチュエーションには5つの基本原則があります。

1.手元にあるものを使う(Bird-in-Hand Principle)
この原則では、起業家は自分がすでに持っているリソース(ス
キル、経験、ネットワークなど)から出発し、それを基に機会
を探求します。予測不可能な市場では、利用可能なリソースに
基づいて行動することが重要です。

2.許容可能な損失を考える(Affordable Loss Principle)
起業家は、目標達成のためにどれだけのリスクを取るかではな
く、どれだけの損失を許容できるかを基準に決定を下します。
これにより、大きな失敗を避けながら新しい機会に挑戦するこ
とができます。

3.レモネードを作る(Lemonade Principle)
予期せぬ出来事や課題を機会として捉えることがこの原則の核
心です。起業家は、計画外の変化や「サプライズ」を利用して、
新たな方向性や可能性を探求します。
※人生がすっぱいレモンを与えるなら、レモネードを作れ(ア
メリカの格言)

4.クレイジー・キルトの原則(Crazy Quilt Principle)
この原則では、起業家は競争よりも協力を重視します。他の人
々や組織とのパートナーシップを通じて機会を創出し、リソー
スを統合し、リスクを分散します。

5.飛行機のパイロットの法則(Pilot-in-the-Plane Principle)
市場や将来は予測されるものではなく、起業家自身の行動によ
って形作られるという考えがこの原則の基です。起業家は自ら
の行動で未来を形成し、事業の成果に直接的な影響を与えるこ
とができます。臨機応変に対応するとの意味です。

これらの原則は、不確実な環境での起業や新規事業開発におい
て、従来の予測ベースのアプローチとは異なる視点を提供しま
す。エフェクチュエーションは、可能性を探る過程で、起業家
がどのように意思決定を行い、リソースを活用し、リスクを管
理し、機会を捉えるかに焦点を当てています。

■要するに、コーゼーションは原因と結果の因果関係に焦点を
当て、計画的なアプローチを強調します。一方、エフェクチュ
エーションは不確実性に対処し、既存のリソースを最大限に活
用して新たな機会を見つけ出す柔軟性と創造性を重視します。
どちらのアプローチも異なる状況や目標に適しており、ビジネ
スや起業のコンテキストに応じて選択することが重要です。

◎21世紀経営学の一大発見とも言われる起業家の新しい思考法
『エフェクチュエーション』を活用してみましょう。

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