コロナ禍の影響もあって、リモートワークが浸透しました。経
営者はその長短を自社の特性を合わせて検証しながら、これか
らの業務のオペレーション・働き方を最適化していかねばなり
ません。

リモートワークに関して積極的に運営してきたであろう識者の
見解を集めて以下列記しました。判断材料としてご確認くださ
い。

◆1.リモートワークを徹底することで、優秀な人材を全国から
集めることができている。完全リモートで全国一律賃金の某IT
企業は、優秀なITエンジニアの採用に困らない状況が続いてい
る。

◆2.全国に店舗展開している某アパレル企業は、リモートイン
フラを整備したことで、店舗間及び店舗と本部の情報格差がな
くなった。今まではリアルが主体の情報発信を行っていたので、
遠隔地とは情報格差が生じていたようだ。

◆3.採用時にリモート面談を行うことで、より多数の入社希望
者との面談が容易になった。最終面談のみリアルで対応してい
る。リモート面談とリアル面談との差異はあまり感じない。

◆4.リアルの参加者とリモートからの参加者が同居する会議に
おいては、リモート参加者に疎外感を与えない配慮が必要だ。
某企業は、リアルで参加可能な人(出社中の人)にも、自席か
らリモートで参加(全員リモートに統一)させている。

◆5.リモートワークだから従業員の業務管理が難しいのではな
い。そもそもオフィスワーク時に自席で勤務している部下の業
務を完全に管理できているわけではない。

◆6.某大手外資系企業はリモートワークを推奨しているが、一
方、出社時の社員間のコミュニケーションを充実させるための
事務所リニューアルを行った。

◆7.オフィスワーク時に話した内容も、リモートワーク者に伝
わる配慮が必要だ。オフィスワーカーとリモートワーカーの情
報格差を作ってはいけない。

◆8.リモートMTG時こそ、その前後の雑談的な時間を確保する
と有効だ。無駄時間を意図的に作るようにしている。

◆9.リモートワークへの適性や好みは各自異なる。一律に週3
日出社等とルール化するのではなく、柔軟に運用すべきだ。
リモートワーカーとオフィスワーカーがお互いを肯定し合える
文化を作りたい。

◆10.自宅での勤務環境を確保できない社員に対する配慮は必要
だ。自宅近隣でのサテライトオフィスの利用を促し、併せて、
自宅での環境整備費用を補助している。

◆11.新人(新卒及び中途入社)のオンボーディングに関しては、
リアル対応を充実させた方が良さそうだ。一方、これすらリモ
ート対応で十分との意見もある。

◆12.リモートワークの短所を考えるとき、それが不慣れな故に
起きている問題なのか、本質的な問題なのかの見極めが必要だ。

…等々

【リモートワーク】か【オフィスワーク】か、この二者選択で
はなく、これらを上手く使い分ける【ハイブリッドワーク】が
解でしょう。

また、業種や業態、会社の文化・考え方によって取り組み方は
それぞれでしょうが、全否定して取り組まない会社は時代から
取り残されることになりそうです。
デジタルネイティブなZ世代(※Z世代は、2021年現在の年齢
にして10~21歳)の社会進出が始まります。完全【オフィス
ワーク】で、毎日定刻に出社を余儀なくされる会社に、優秀な
若者が就職しなくなっても不思議ではありません。働かせ方?、
事業の運営についても改革が必要です。

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