税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。前回
に続いて、一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み5:『新しい設備投資を検討しているが、その投資規
模を決めるために、当社が借入可能な金額を知りたい。いくら
まで借りられるか教えて欲しい。』(相談者様)

◇金融機関から新しい借入れを行う時には、まず現状の確認が
必要です。

1.直近の決算書から簡易キャッシュフロー(税引き後利益+
減価償却費)を確認します。この簡易キャッシュフローの金額
が、現時点の借入総額の10分の1以上であることが最低条件
です。

2.債務超過でないことが必要です。

※1又は2が突出して優良な時、または、提供できる担保があ
る場合など、上記の限りではありません。上記はあくまでも簡
易的な診断です。実際には、突っ込んだ財務分析を行います。
1と2を満たす時、現時点においては健全である…と判断され
て、新規の借入れを受けられる可能性が高くなります。

○次に、検討中の設備投資を行った時の収益を見積もります。
3.新しい借入れの返済を、新しい設備投資を行った収益で賄
えること。
4.現存の収益と新しい収益で、既存の借入れと新しい借入れ
の返済を賄えること。
3または4の時、理論的には借入れが可能です。

※新しい設備投資から生まれる収益を、過度に大きく見積もる
と、その蓋然性の説明が難しくなります。注意が必要です。

○上記の検証を行いながら、最適な投資額を決めます。金融機
関には、最適な計画書を作成して、新規の融資を依頼します。

◎当事務所にて、決算分析・設備投資計画書(返済計画書)を
作成し、金融機関に対して借入れの申し込みを行いました。金
融機関との折衝は、当事務所が行いました。必要で最適な新規
の投資資金を調達できました。
◆お悩み6:『ネット通販会社から300万円の広告の提案を
もらった。この投資を行うべきか悩んでいる。相談に乗って欲
しい。』(相談者様)

◇ 「今回の広告を行うことで、短期的に大きな売上をあげたい、
また、その後の売上の底上げも目論みたい。」相談者様のご意
向です。この会社様は、前金で仕入れてネットで販売する業態
です。売上を伸ばすためには、先んじて仕入れ資金が必要にな
ります。

○現時点から今回の広告を実施した後、さらに、その半年後ま
での資金繰り計画を立案します。

・売上予測が最大の時、仕入れ額も最大とします。
・売上予測が最小の時、仕入れ額を最大とします。
・売上予測が最小の時、仕入れ額を最小とします。
…等々

社長様と共に、様々な資金繰りシミュレーションを行います。
資金繰りが逼迫することがはっきりわかりました。当所で資金
調達の可能性についても検証します。

○結果、最初に仕入れ資金の調達を行い、成功後に300万円
の広告を実施、仕入れ額の増額を行うことになりました。

◎当事務所にて、決算分析・資金繰り計画書を作成し、金融機
関に対して借入れの申し込みを行いました。金融機関との折衝
は、当事務所が行いました。必要な新規の仕入れ資金(運転資
金)を調達できました。また、資金繰りシミュレーションの継
続と、タイムリーな資金調達を行う当事務所のサービス「資金
繰り円滑化サービス(=財務部長の代行業務)」を導入いただ
いています。社長様の営業戦略を資金繰り・財務面で継続的に
サポートできています。

2022年1月31日から事業復活支援金の申請受付が始まり
ました。5月31日までとなっておりますので、対象の方は、
申請漏れがないよう気をつけてください。

■ 支援金の概要

・給付対象
新型コロナウィルス感染症の影響を受け、2021年11月~
2022年3月のいずれかの月の売上高が、2018年、
2019年、2020年、2021年の同月の売上高と比較し
て50%以上又は30%以上50%未満減少した事業者

・給付額
売上の規模、売上高減少率によって、個人事業主は30万円も
しくは50万円、法人は60万円から最大250万円です。

■ 申請の流れ
過去に一時支援金や月次支援金を受給された方は、必要書類を
準備してマイページから申請を行います。

過去に一時支援金や月次支援金を受給していない方は、まず下
記ホームページからアカウント登録を行います。

https://registration.ichijishienkin.go.jp/register-user/entry

その後、お付き合いのある商工会、金融機関、税理士等に事前
確認を依頼し、事前確認通知番号を発番してもらいます。

その後は、同様に必要書類を準備してマイページから申請を行
います。

■ 必要書類
申請に際して、下記の資料が必要になります。
・履歴事項証明書(法人の場合)
・運転免許証やマイナンバーカード等(個人事業主の場合)
・確定申告書の控え(比較する月を含む期間のもの)
・対象となる月(売上が下がった月)の売上台帳等
・支援金を振り込んでもらう通帳のコピー
・ホームページからダウンロードした宣誓・同意書

補助金・助成金は利益に直結します。例え60万円の給付金で
も、経常利益率が3%の事業の場合、2,000万円の売上に
匹敵します。

書類を揃えるのが少々大変ですが、侮ることなく、確実に受給
するようにしてください。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。以下、
一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み3:『新店出店資金として2,000万円の調達を希
望する旨を、保証協会付融資で取引のある某銀行に依頼したが、
新店出店のための希望調達額2,000万円に対して、保証協
会から1,000万円の保証しか取れない(※事前相談時の非
公式なコメントと推測できます。)、とする某銀行担当者のコ
メントが返ってきた。』(相談者様)

◇決算書と足元の業績を確認させていただいたところ、確かに
資金調達はできそう、一方、2,000万円の希望金額は金額
が大きく容易ではないことが想定できました。また、某銀行は
規模の大きい銀行であり、この会社様がプロパー融資を受ける
ことが難しいことも推測できます。

○現状は…
・希望調達額2,000万円、調達候補先は保証協会保証付き
某銀行からの融資…1,000万円

○当事務所で、融資の戦略を練り直します。
・保証協会保証付き某信用金庫からの融資…1,000万円
・同じ某信用金庫プロパー融資…300万円~700万円
・日本政策金融公庫からの融資…700万円~300万円
ポイントは、保証協会付融資に付加してプロパー融資を引き受
けてくれそうな信用金庫(信用組合)を探して、さらに、日本
政策金融公庫にもお願いして、上記の3つの引き出しから合計
2,000万円を調達する協調融資を目論むことです。

◎当事務所にて、決算分析・出店計画書(返済計画書)を作成
し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、合計2,000
万円の調達に動きました。当事務所が主体的に対応しています。
結果、合計2,000万円の出店資金の調達に成功しました。
希望通りの新店出店が実現しています。新規の借入れができそ
うな状況にあっても、その借入希望額が大き過ぎる?と想定さ
れるとき、この協調融資は大変有効です。当事務所では、多数
の実績をあげています。

※『協調融資』とは、複数の金融機関から、同時に同じ目的の
資金を合算して調達する資金調達手法です。一般的に言われる
『シンジケートローン』とは異なります。
◆お悩み4:『二期連続赤字ですが、今期期中の足元の業績は
急回復しています。返済のみが長期間続いていて、資金繰りが
厳しくなってきました。今期決算は相応の黒字を計上できそう
ですが、決算を待たずにこの段階で新規の借り入れは出来ない
でしょうか。金融機関の担当者に相談したら、決算が締まるま
で待ってください、と言われました。』(ご相談者様)

◇金融機関の貸出しの判断は、原則論として決算書を基準に行
います。期中の試算表で収益の改善を示しても、決算まで待っ
てください、となるケースは少なくありません。ただ、期中で
あっても、その業績の改善が顕著で、その改善状況をはっきり
と説明できれば、日本政策金融公庫や、信用保証協会の保証付
き融資を受けられる可能性があります。

○ご相談者様のケースでは、
・決算後9カ月が経過しており
・その収益改善の方法が明確であったこと
・その簡易キャッシュフローの額が、総借入額と比して大きか
ったこと(債務償還年数は約6年)
・明らかに債務超過でないこと
上記の事実を踏まえて、精度の高い試算表を整備して解説する
ことで、ご相談者様が希望される金額の融資を受けることがで
きました。

◎当事務所にて、決算分析・資金繰り表(実績と見込み)を作
成し、某信用金庫と日本政策金融公庫に対して、運転資金の調
達に動きました。金融機関対応は、当事務所が主体的に行って
います。財務目線で信憑性のある試算表作りと、資金繰りの実
態と予測をできるだけ正確に提供することが、融資成功のポイ
ントです。

※試算表の精度は総じて低い、金融機関はこのように考えてい
ます。作る側も「とりあえず…」と考え、費用や売上の計上漏
れを容認しているケースも少なくありません。金融機関に対し
て、経営の進捗状況を報告する資料であるならば、上記の緩さ
は看過できません。当事務所では、試算表を財務目線でより正
確に作成し、その分析資料を金融機関目線で作成・解説するこ
とで、クライアントの経営品質の高さを金融機関にご理解いた
だきます。上記のことが、二期連続赤字企業様が、期中で新規
融資を受けられた要因の一つです。

借入には1年以内に返済期日が到来する短期借入と、返済期日
が1年を超える長期借入があります。売上金の回収期間が仕入
の支払期間より長い場合に発生する経常運転資金は、回収サイ
トに合わせて短期借入で調達するのが一般的でしたが、近年は
長期運転資金として調達するのが一般的になっています。

◆短期借入と長期借入の違い
短期借入と長期借入は、融資審査において、評価ポイントが変
わってきます。短期借入の場合、返済できるかどうかは売掛金
で判断し、長期借入の場合、返済できるかどうかは利益と減価
償却費で判断しています。

モノやサービスは売れたが、代金の回収までに時間を要する場
合、その間の収支ギャップを埋めるために利用するのが短期借
入です。短期借入の返済は、回収した売上代金で行いますので、
たとえ赤字であっても、回収確実な売掛金があれば、短期借入
で調達出来る可能性は十分に考えられます。

一方、長期借入の返済原資は利益と減価償却費です。たとえ回
収確実な売掛金があっても、赤字、かつ将来も利益が出る見込
みがない場合は、返済原資がないため長期借入は原則困難です。

◆短期借入と長期借入のメリット・デメリット
期日一括返済の短期借入は、業況が安定していれば基本的に期
日は延長されます。借りっぱなしで返済をしなくてよいため、
資金繰りが安定しやすいというメリットがあります。しかし、
期日に期限を延長してもらえなかった場合は、まとまった返済
資金を一括で用意しなくてはならないリスクもあります。

長期運転資金は毎月一定の返済を行うため、計画的に返済をし
ていくことが可能です。しかし、1,000万円の収支ギャップを
埋めるために1,000万円の借入をしても、約定返済分は資金が
不足しますので、実際に必要な金額よりも余分に借りなくては
ならないというデメリットがあります。

◆短期と長期どちらで調達を行うべきか
資金繰りの観点から考えると、経常運転資金は、約定返済のな
い短期借入で調達した方が利益を返済に回さずに済むため資金
繰りは安定します。投資回収に長い年月を要する設備資金や、
更なる売上拡大に挑戦するための増加運転資金は、投資効果に
合わせて少しずつ返済を進めた方が資金繰りは安定します。

短期借入と長期借入は単に返済期間が違うというだけでなく、
融資審査のポイントも違うことをご理解いただいたと思います。
そうであれば、短期借入を申し込む場合と、長期借入を申し込
む場合で、金融機関に提出する計画書の訴求ポイントも変えな
くてはなりません。

金融機関の考え方を理解し、金融機関が評価するポイントをし
っかり押さえた書面を作成することが、資金調達をより確実に
します。

税務に付加して、金融機関対応と財務に対する強みを有するこ
とを宣言する当事務所には、様々な相談が寄せられます。以下、
一部をご紹介させていただきます。

◆お悩み1:すでに借入れのある銀行から追加の融資依頼
(「借りませんか。」)を受けています。資金にはある程度余
裕があるようにも思いますが、融資依頼をお断りすることにな
ぜか不安も残ります。「どこまで借りればよいか?」と悩んで
います。どのような基準で判断すればよいでしょうか?

◇当事務所(銀行融資プランナー協会)では、このような時に
は以下の基準をご提示して助言しています。

○近未来の資金繰り計画に沿って、
・資金繰り計画上十分な余裕資金を持つこと。
・資金繰り計画(売上計画)自体が下振れする可能性を踏まえ
て、それでも資金繰りに困らない資金を確保すること。保険を
掛けておくこと。
・金融機関は経営状態の良い時(晴れの日)だけ、融資依頼
(「借りませんか。」)を行う、この事実を理解すること。悪
くなれば(雨の日)、「貸せません。」の回答が返ってきます。

○一方、
・借り入れが膨らめば、その金利負担が膨らむこと。
・手持ち資金が潤沢になれば、余分なお金を使いたくなる趨勢
がある。

上記の様な長所と短所を天秤にかける必要があります。

近未来の経営状況を正確に読み切れるなら、最小限の資金で会
社は回せますが、近未来の経営に不確実性があるならば、余裕
を持つことが必要です。多くの会社様は後者ではないでしょう
か。結果として、当事務所(銀行融資プランナー協会)では、
「借りられる時に、借りられるだけ借りてください。」と助言
する場合が多くなります。

◎当事務所にて、簡易的な近未来の資金繰り表(標準・良い時・
悪い時)を社長様とミーティングしながら作成した結果、今回
銀行から提案された融資を受けることになりました。近未来の
資金繰り表を作成したことで、社長様は大いに安心されたご様
子でした。

※向こう6か月~1年先までの資金繰り計画は常に把握できる
ようにしてください。また、判断に迷うなら、借りてください。
◆お悩み2:資金繰りが厳しくなってきたので、銀行の担当者
にリスケジュールを依頼しましたが、「せめて半分は返済し続
けて欲しい。」と言われています。半分も返済する余裕はあり
ませんが、受け付けてもらえません。どう対応すればよいので
しょうか?

◇(確認すると、試算表は提出しているものの、経営改善計画
書は作っておられませんでした。)銀行にリスケジュールを依
頼する時は、経営改善計画書が必要です。銀行は、この経営改
善計画書を基準に、リスケジュールの受け入れの可否や、返済
額の妥当性を判断します。一定期間返済猶予を受けることで、
その会社・個人事業者様の経営が健全化することがリスケジュ
ールの条件になります。返済猶予を行っても、経営が改善する
見込みがない時は、金融機関は返済猶予を受け付けません。返
済額を極小(0円)に圧縮することで、一定期間経過後に健全
化する経営改善計画書を作成することが必須でした。

◎当事務所にて、経営改善計画書を作成し、当事務所が主体的
に銀行対応を行った結果、スムーズに返済額0円でリスケジュ
ールを行うことができました。経営改善の期間は5年です。
一年後に再度リスケジュールに応じてもらうためにも(通常リ
スケジュール契約は一年毎に見直しを行います。)、銀行には
継続的な経営状況の報告が必要です。当事務所が継続的に銀行
とのやり取りを行います。

※リスケジュールを依頼する時は、経営改善計画書が必要です。
金融機関が「せめて半分は返済し続けて欲しい。」と言うのは、
返済額0円にすることで、一定期間経過後に、経営改善が出来
るとする経営改善計画書を提出していないからです。

ある金融機関より紹介を受け、金融機関担当者と一緒にご融資
先企業を訪問しました。財務面に不安があるのでサポートして
欲しいというご要望です。

決算書を拝見したところ、直近決算は赤字、今期も赤字で推移
しています。売上や利益の状況、売上債権や在庫、買入債務か
ら判断すると、既に限度一杯の融資を受けており、これ以上の
資金調達余力はなさそうです。

社長様にお話を聞くと、「数字のことは良く分からないが、当
面の資金繰りは問題ない。これから新規事業〇〇と新規事業△△
に取組みたいと考えている。」と意欲的です。

確かに現時点では資金繰りに窮していませんが、このままの業
績で推移した場合、赤字や返済を考えると、1年程度で手元資
金が底をつく計算です。

社長様は1年後の心配はしていられないとおっしゃいますが、
財務や金融の知識がある金融機関担当者は違います。このまま
の状況では資金が枯渇する時に融資が出来ないことが分かって
いるためです。

銀行は基本的に年(決算書)単位で融資を検討します。同社は
5月が決算ですが、このまま決算を迎えると2期連続赤字とな
ります。その場合、新規融資は困難になるため、その次の決算
まで新規融資は検討出来なくなります。最短でも1年7か月先
となりますので、1年後に資金がショートする時に力になるこ
とはできません。

資金に行き詰まり、事業継続を断念された社長様をたくさん見
てきました。口を揃えて、「まさか・・・」「予想ができなか
った・・・」等とおっしゃいますが、金融や財務の知識があれ
ば予想出来たケースも多々あります。

前述の社長様も、このまま突っ走って1年後に資金が調達でき
なかった時、「まさか・・・」とおっしゃるかもしれませんが、
1年前である現時点で十分に予測出来る結果です。

社長様には、新規事業に取り組みたい気持ちは良く分かるが、
銀行融資のメカニズムに合わせて、まず今期の黒字化に注力し、
決算後に新たな資金調達を成功させたうえで、来期、晴れて新
規事業に取り組むことが安全ではないかと提案しました。

社長様は、「何となく資金がたくさんあると思っていたが、資
金が切れるタイミングや、新たな調達が難しいことが明確にな
った途端、急に不安になった。ただ、銀行さんの協力がなけれ
ば、自分の思いだけで事業を進めることができないことに気づ
けたので良かった。」とおっしゃいました。

アクセルの踏み過ぎ、目測の誤りは金融や財務の知識で回避で
きます。弊所の財務部長代行サービスを是非ご検討ください。

前回号の続きです。

■勝ち組と負け組の価格戦略は真逆です。

市場が飽和した日本のマーケットにおいては、モノやサービス
を安く買おうとするエネルギーが蔓延しています。モノやサー
ビスを提供する企業サイドも、その趨勢に迎合することで、自
社の売上を確保しようと考える傾向が強いようです。

一方、十分な利益を確保できる価格設定を行ったうえで、隆々
と経営を続ける企業もたくさんあります。当然、たくさんの顧
客に支えられているはずです。

前者と後者、雑駁に分類するなら負け組と勝ち組です。
前者(負け組)が4割、後者(勝ち組)が2割、中間が4割、
このような分類になりそうです。

◆前者(負け組)企業の価格戦略は…

「価格(安売り)を売るための道具」だと思っています。
「価格は安い方が売れる」と思っています。
「価格は、できるだけ安めに設定するべき」と思っています。
「価格が高すぎて売れない」ことを過度に嫌います。
「売れないより、薄利でも売れた方がよい」と考えています。
※うまく行ってたくさん売れても「繁盛貧乏」に陥ります。儲
からないのに忙しい状態でバランスしてしまいます。後は頑張
って・頑張り続けて…現状維持が関の山です。

◆後者(勝ち組)企業の価格戦略は…

「価格を売るための道具には使わない」との信念を持っていま
す。
「価格が安くても売れるわけではない」と思っています。
「価格は、できるだけ高く設定すべき」と思っています。
「(仮に)高すぎて売れないことが有っても仕方ない」と思っ
ています。
「薄利で売るよりも、売れない方がよい」と考えています。
※うまく行けば、たくさん売れて儲かる「繁盛高収益」の状態
になれます。利益で次の投資ができ、さらなる成長を目指せま
す。うまく行かなければ、「閑散貧乏」の状態です。やり直せ
ます。

■価格に対する二つの潮流…

モノやサービスを安く買おうとする潮流に巻き込まれることは
得策ではありません。もう一つの潮流、「良いモノ・必要なモ
ノが欲しい。対価は払う」に乗せましょう。気を付けてくださ
い。前者の潮流の方が目立っています。後者は静かに流れてい
ます。値上げは粛々と実施されます。

■もう一度「価格戦略=値決め」を再考してください。

「値決め」は経営の要諦です。であるにも関わらず、値決めに
掛ける手間暇が少なすぎると思っています。総じて安く付けす
ぎているとも思っています。間違えた「値決め」が経営に与え
るダメージを過小評価してはいけません。

事業は付加価値を求めつづけることでのみ継続できます。値決
めは重要な経営判断です。安売りは悪です。利益を計り、利益
を求めてください。また、コストは自然に膨らみます。意識し
て抑え込んでください。高収益(Profitable)な企業体作りを
強く意識してください。

◎「価格戦略=値決め」は、経営成績に甚大な影響を与えてい
ます。勇気をもって「価格戦略=値決め」をご再考ください。

借入が必要になりそうだと分かっていても、日々の業務に忙殺
されて後回しになり、いよいよ資金が切れそうなタイミングで
金融機関に駆け込む・・・ご経験のある社長様も多いのではな
いでしょうか。

本来、資金調達業務は、資金が不足した時だけ行う業務ではあ
りません。どれぐらいの資金が、何のために、いつ頃必要なの
かを事前に把握し、どれぐらいの資金を、どこから、どのよう
にして調達するかを中長期的なスパンで戦略的に進めていく業
務です。財務業務を戦略的に進めるためには、財務に関する知
識や経験が必要です。

まずは貴社の財務レベルをチェックしてみましょう。

□今期、どれくらいの資金調達が必要か分かっている。
□公庫、信金、地銀、メガバンク、ベンチャーキャピタル・・・
各金融機関の特性を熟知しており、どの金融機関から調達す
るのが最善か分かっている。
□短期借入、長期借入、社債、リース、出資・・・借入の種類
と特徴を熟知しており、どの方法で調達するのが最善か分か
っている。
□金融機関の考え方を熟知しており、金融機関が評価するポイ
ントを分かっている。
□融資を受けやすくするために必要な資料が何か分かっている。

いかがでしょうか。チェックの数が少ない場合は財務レベルに
改善の余地があります。業績が悪くなれば、途端に資金調達が
難しくなる可能性がありますので、次にご提案する財務戦略を
実践してみてはいかがでしょうか。

■ 小規模企業が実践すべき財務業務

1.調達目標額を決める
業績が悪化した時、金融機関は助けになりません。自分の身は
自分で守らなくてはならないため、有事に備えて、業績が良い
時に「借りられるだけ借りておく」ことを目標にしてはいかが
でしょうか。

2.取引金融機関(調達先)を選定する
小規模企業の調達先の選定基準は、「最も金利の低い金融機関
ではなく、最も多く貸してくれる金融機関」です。銀行の知名
度や、多少の金利差に惑わされず、積極的に融資をしてくれる
金融機関を選びましょう。年商3億円未満の企業の場合は、信
用金庫(組合)→地銀→メガバンクの順であたるのがセオリー
です。

3.金融機関と良好な関係を構築する
最大限の調達を行うためには、金融機関を味方につけることが
必須です。金融機関が好むのは、ディスクローズをしっかりと
行える企業です。試算表や資金繰り表をリアルタイムで作成し、
定期的に提出することで、金融機関からの信頼は大きく高まり
ます。

この程度の財務業務を実践するだけでも金融機関の反応は大き
く変わります。資金調達は一発勝負ではありません。お金を借
りる時だけ対処するのではなく、戦略を持ち、日頃から資金調
達に備えておくことが肝要です。

前回号の続きです。

『値決めこそ経営』(京セラ名誉会長、稲盛和夫先生)、この
言葉を肝に銘じてください。

どんなに良いものを創りだしても、その値決めを間違えると台
無しになります。故に、値決めは大変難しい最高レベルの経営
判断事項です。であるにもかかわらず、値決めを安易に、どち
らかというと安めにつけてしまう経営者は少なくありません。
松下幸之助先生はその著書の中で、パナソニック(当時松下電
器)は、相当大きくなるまで、松下幸之助先生自身が値決めの
最終決裁をされていた、と語っておられます。

「自社の値決めが正しいのか?」この解は誰にもわかりません
が、少なくとも多くの手間暇と知恵を最大限投入して、悩んで、
悩んで、悩み抜いて決める…この習慣を持っていただきたいと
思っています。

過去(この数十年)において、日本の企業の多くが、どちらか
というと安すぎる値決めを繰り返してきたために、今の経済の
停滞(デフレ)を招いたのではないかとの仮説を持っています。
特にこの傾向は中小企業に顕著です。

以下、【安売り症候群】という疾病を整理いたします。

自社・ご自身にあてはめてご確認ください。

■【安売り症候群】という疾病の正体は…(有病率50%)

価格を売るための道具に使うと「繁盛貧乏」になります。

「値決め」は経営の要諦です。であるにも関わらず、値決めに
掛ける手間暇が少なすぎると思っています。総じて安く付けす
ぎているとも思っています。間違えた「値決め」が経営に与え
るダメージを過小評価してはいけません。

経営者は閑散な状態を嫌います。故に、安すぎる「値決め」を
して、貧乏しても繁盛したいと考える傾向があります。「繁盛
貧乏」がはびこるのはこのためでしょう。

経営者は楽な道を選びます。苦労して付加価値を積み上げるよ
りも、価格を低く抑えて価値とバランスしようと考えてしまい
ます。価格を売るための道具に使ってしまいます。

安売り戦略の大罪は、良いものを創り出そうとする知恵を奪い
取ることです。この愚策を長年続けている集団から、新たな商
品やサービスを創り出す創造力は生まれません。商品やサービ
スの価値と価格のバランスは、その価格を下げて市場に合わせ
るのではなく、その価値を向上させることで調整してください。
多くの偉人たちが語る経営の王道です。

「値決め」が弱気で利益を出せない経営体、さらに、新しい価
値を生み出す創造力を無くしてしまった経営体を『安売り症候
群』と呼びます。

『安売り症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。

1.頑張っているのに儲からない〔  〕
2.新しい商品、サービスを創造できていない〔  〕
3.利益は出なくて良い、と思うことがある〔  〕
4.値上げをしたいと思っていてもできない〔  〕
5.ぎりぎりの経営をしていると感じる〔  〕

いかがでしょうか?

『値決めこそ経営』(京セラ名誉会長、稲盛和夫先生)です。
「値決め」には、多くの手間暇と知恵を最大限投入して、悩ん
で、悩んで、悩み抜いて決める…この習慣を持っていただきた
いと思っています。「値決め」は現場ではなく、トップが決め
るべき事項です。

中小企業における財務の強化方法についてシリーズでお伝えし
ております。第1回目は、「試算表」を作成することの重要性
を、続く第2回目は、「資金繰り表」を作成することの重要性
をお伝えしました。3回目となる今回は、「中小企業が実践す
べき財務戦略」について解説致します。

試算表や資金繰り表は、それ自体は単なるデータであり、財務
に関する明確な指針を持って初めて価値あるものに変わります。
弊所では、「手元キャッシュをより多く持つ」ことを、中小企
業の財務指針として推奨しています。

手元キャッシュを厚くする主な理由は、「キャッシュが切れな
い限り倒産することはない。」「キャッシュに余裕があれば不
測の事態が起きても落ち着いて対処できる。」「キャッシュが
あれば千載一遇のビジネスチャンスを逃さない。」ためです。
経営の目的を達成するために、キャッシュは絶対に欠かせない
要素のひとつです。

しかし、「元々潤沢な自己資金を持っている。」もしくは、
「毎月キャッシュが余るほど大きな利益を上げている。」ので
なければ、そう簡単に手元キャッシュを厚くすることはできま
せん。手元キャッシュを増やす最も現実的な方法は、「借入を
最大限活用する。」ことです。

借入を嫌う経営者も多いですが、そこには、困った時だけ金融
機関に頼ればよいという錯覚があります。金融機関はこちらの
都合で融資をしてくれません。不測の事態が起きた時、千載一
遇のビジネスチャンスに出会った時、都合よく融資を受けられ
るとは限らないのです。

中小企業の金融機関との正しいお付き合いの仕方は、自社のタ
イミングで融資を受けにいくのではなく、金融機関側のタイミ
ングで融資を受けて手元にキャッシュを置き、必要な時にその
キャッシュを使うというのが正解です。今すぐ必要でない資金
を借りるデメリットは余分な金利を払うことですが、いざとい
う時に融資を受けられないリスクに比べれば小さな問題です。
借入が増えると財務内容が悪くなると考える方もいらっしゃい
ますが、借入と同時にキャッシュも増えますので、実質的な借
入額が増える訳ではありません。

「借入を活用して手元キャッシュをより多く持つ。」ことの重
要性にご賛同いただけたならば、次は、「どうすれば金融機関
から最大限の融資を受けられるか。」という課題にお気づきに
なるのではないでしょうか。金融機関から最大限の融資を受け
るためには、自社の財務状況を定期的に金融機関に開示し、融
資が可能であれば、いつでも提案を持ってきてもらえる関係を
構築する必要があります。

試算表や資金繰り表は金融機関とのコミュニケーションツール
です。試算表や資金繰り表の提出なしに金融機関と円滑な関係
を構築することは出来ませんので、まずは、毎月しっかりと作
成しましょう。さらに、「キャッシュをより多く持つ。」とい
う財務指針も金融機関と共有出来れば、財務はより強固なもの
になります。