一月は、資金繰りをテーマにお話ししてきました。
年初に資金の流れを整理し、資金繰り表を作り、確認すべきポ
イントを押さえる。
そのうえで、資金繰りが悪化しやすい考え方についても整理し
ました。

最後に確認しておきたいのは、社長自身がどの水準を下回った
ら動くのかという基準です。

資金繰りが不安定になる会社の多くは、明確な基準を持たない
まま経営判断をしています。
預金が減ってきたと感じた段階で不安になり、増えていれば問
題ないと判断する。
このような感覚的な判断が続くと、対応のタイミングはどうし
ても遅れます。

そこで意識したいのが、キャッシュポジションの基準です。
一つの目安として、最低でも月商一か月分以上のキャッシュを
確保しておく。
この水準を下回りそうになった段階で、対策を検討する。
こうした基準を数字で持っておくことが、判断を早めます。

月商一か月分という水準は、過度に保守的な数字ではありませ
ん。
売上の入金がずれ込むこともあれば、想定していなかった支出
が発生することもあります。
売上が一時的に落ちる局面も珍しくありません。
最低限の時間を確保するためのラインとして、現実的な水準で
す。

基準が明確になると、経営判断の質が変わります。
まだ余裕がある段階で、資金繰り表を見直すことができます。
借入の検討や銀行への相談も、落ち着いた状態で進められます。

反対に、基準を持たないまま経営を続けていると、
・もう少し様子を見る
・来月になったら考える
といった判断が積み重なります。
この積み重ねが、資金繰りを一気に苦しくします。

資金繰りの管理は、特別なテクニックではありません。
数字を確認し、決めておいた基準と照らし合わせ、必要な行動
を取る。
この繰り返しです。

年初のこの時期に、
・自社のキャッシュポジションは月商一か月分を下回っていな
いか。
・今後の動きで下回る可能性はないか。
一度、資金繰り表と預金残高を並べて確認してみてください。

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