顧問先様の中には、正社員の雇用を最小限に抑え、外注などの
外部リソースの活用で安定した売上と潤沢な利益を出し続けて
いる企業様がいらっしゃいます。

中小企業にとって、資本やリソースが限られる中で、どのよう
にして競争力を確保し、市場での地位を築くかは永遠の課題で
す。新しい概念ではありませんが、「持たざる経営」という経
営戦略が中小企業にとっても有効なのか考えてみます。

■ 持たざる経営の魅力
持たざる経営は、企業が物理的な資産や固定費用を最小限に抑
え、必要なリソースやサービスを外部から柔軟に調達する経営
手法です。このアプローチの最大の魅力は、固定費用の削減と
経営の柔軟性にあります。市場の変化に迅速に対応できるだけ
でなく、リスクの分散も可能になります。

■ 中小企業における有効性
中小企業は、資本の規模や運用可能なリソースが限られている
ため、持たざる経営は特に有効とされています。以下にその理
由を挙げます。

・固定費用の削減:
資産を保有しないことで、固定費用を大幅に削減でき、財務の
健全性を保つことができます。
・柔軟性の確保:
外部リソースを活用することで、市場の変動や需要の変化に迅
速に対応することが可能になります。
・新しいビジネスモデルへの適応:
持たざる経営を取り入れることで、新しいビジネスモデルへの
適応が容易になり、イノベーションの創出につながります。

■ 実践する際の留意点
しかし、持たざる経営を実践する際には、いくつかの留意点が
あります。外部リソースの質と関係性の構築、自社の存在価値
の明確化が重要になります。また、市場や顧客ニーズの変化を
敏感に察知し、それに応じたビジネスモデルの柔軟な修正が求
められます。

■ 結論
持たざる経営は、中小企業にとって大きな可能性を秘めた経営
戦略です。資本やリソースの制約がある中小企業でも、この手
法を通じて、より大きな市場での競争力を確保し、持続可能な
成長を遂げることが可能になります。しかし、持たざる経営を
成功させるには、外部リソースの効果的な活用と、変化への柔
軟な対応が必要不可欠です。中小企業の経営者は、この新しい
経営手法をどのように自社に取り入れ、活用するかを真剣に考
える必要があります。

○金融機関対応に関するご相談は、銀行融資プランナー協会
正会員事務所にて承っております。お気軽にご相談ください。

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