…前回号からのつづきです。

本当に強い事業体は攻めてください。それ以外の事業体は、こ
の機会(資金調達をしやすい環境です)に、ぜい肉をそぎ落と
して、スリムな事業体に生まれ変わってください。
経営を【Simple化】してください。規模の縮小を意図して実行
しましょう。

■本当に強い事業体は…

(少々不謹慎ですが)本当に力のある企業は、今回のような有
事を好機ととらえ、その規模の拡大を図ります。平時では手に
入らない事業や不動産、店舗などを格安で入手できます。乗務
員を全員解雇した東京のタクシー会社や、北海道のバス会社、
破綻した旅館、好立地の物件など、その企業力を背景に物色し
ているはずです。取得原価の低い事業は事業の損益分岐点が低
いため、その後の黒字化は容易です。一部の力のある企業の典
型的な成長パターンです。残酷ですがこれが現実です。

■そうでない事業体は…

上記の様な企業はほんの一握りです。その他の事業体が行うべ
きは、コロナ終焉後の再生に向けた不採算部門の整理です。
・不採算な売上を捨ててください。
・不採算な商品は廃止してください。
・不採算な店舗、営業所は閉めてください。
・(申し上げにくいですが)不要な人材は…
幸い金融機関貸出は緩んでいます。緊急融資だけではありませ
ん。その他、助成金等も出ます。リストラするための大義も十
分すぎるほどあります。資金調達は比較的容易にでき、その使
途の自由度も大きいです。

◆例1:売上5億円の売上、内2億円は不採算、この事業を止め
る。アフターコロナは、3億円の高収益企業に生まれ変わる。

◆例2:5店舗の内3店舗は不採算、この3店舗を撤退する。ア
フターコロナは、高収益な2店舗体制で高収益企業に生まれ変
わる。

⇒良い所のみ残し、良くないところを切り離してください。

■アフターコロナの経営は…

売上が一定期間消滅しました。前代未聞の出来事です。当然借
入でしのいでも、その分の損失はバランスシート(BS)を棄損
させます。この棄損したバランスシートは将来の収益で補完す
るしか他に方法がありません。アフターコロナは、新しい収益
構造で経営に当たらねばなりません。大義が立って、資金調達
が可能なこの時期に、収支構造(PL)の見直しを行う必要があ
ります。また、可能です。

※早目に検討し、すぐ実行に移してください。(不謹慎ですが)
何でもありの好機かも知れません。いや、そう考えてみましょ
う。

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ください。

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